“Devdas”のBlu-ray

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 わが偏愛映画の一本、サンジャイ・リーラ・バンサーリ監督の”Devdas” (2002) の、台湾盤Blu-rayを購入したので、そのレポートなんぞを。

 まず画質ですが、残念ながらBlu-rayソフトとしては、決して良いとは言えない内容。
 ただし、この”Devdas”のソフトは、まず正規盤のDVDからして、かなり劣悪な画質でした。私の持っているのは、ボックス入りの限定版なんですが、パッケージのハードケースは豪華だし、美麗カードのオマケなんかも付いているわりには、肝心のソフトそのものの画質がトホホな出来でして。まあ、インド映画のDVDって、こーゆートホホなことって決して少なくはないんですが、その中でも”Devdas”は、最近の映画にしては、ちょっと「う〜ん……」な画質だったんですな。
 そういう事情があるので、このBlu-rayは、一般的に言ったら決して良い画質とは言えないものの、それでも既発のDVDよりはずっとキレイではあります。また色調も、DVDがちょっと暗く沈んでいたのに比べると、Blu-rayの方が明るい。反面、ちょっとハイライトが飛び気味の感はありますけれど。

 ソフトの作りは、音声はオリジナル、字幕は中国語二種と英語から選択可能。
 チャプター分けはされていますが、内容に沿ったものというよりは、全体の尺を機械的に割った、いわばオート・チャプター的なもの。インド映画のDVDにつきものの、歌と踊りの部分だけのチャプター画面なんてゆー、親切な機能は付いていません。
 映画の内容ですが、原作はインドの有名な古典悲恋小説(……らしいです。原作小説は邦訳も出ていますが、まだ読んだことがない)の『デーヴダース』で、過去にも何度か映画化されている定番ネタなんだそうです。ちょうど先月も、大阪アジアン映画祭で『デーヴ D』(2009) というインド映画が上映されたようで、未見なんですけど、あらすじに出てくるキャラクター名からして、どうも同じ『デーヴダース』の現代版らしい。
 ただまあ私としては、この”Devdas”は、ストーリー云々とかよりも(もちろんストーリー的にも切なかったりはするんですが)、何よりかにより、その圧倒的な映像美そのものが一番の魅力でして。どこもかしこも、信じられないような贅沢で豪奢の美の固まり! もう、それ見てるだけでボ〜ッと酔えるくらいで(笑)。で、前にここで書いたように、イッパツでこの監督、サンジャイ・リーラ・バンサーリのトリコになっちゃった(笑)。

 とゆーわけで論より証拠、私の一番好きな場面を貼っときましょうかね。これ見てるだけでイケちゃう、至福の6分間。コレオグラフィー、カメラワーク、編集の見事さをご覧あれ。

 しかし台湾盤とかを買うと、毎度のことながら、「中国語は良くワカンナイけど、とりあえず漢字は読める」ギャップが面白いですな。”Devdas”の中国題は『寶萊塢生死戀』ってらしいんですが、なんだか判ったようなワカンナイような(笑)。
 あと、今回は帯部分のコピーが面白くて「印度第一美女 艾許維亞瑞伊」って書いてある。ふ〜ん、アイシュワリア・ラーイって、中国語だとこう書くのか(笑)。

 最期にご参考までに。
 邦訳が出ている原作小説は、こちら。

デーヴダース―魅惑のインド デーヴダース―魅惑のインド
価格:¥ 2,310(税込)
発売日:2006-04