アート」カテゴリーアーカイブ

臺南市美術館で作品展示


 台湾の臺南市美術館で11月15日から開催される「吾妄之境 The Fantasy Wonderland」展で、拙作品が『弟の夫』を中心に幾つか展示されます。
 基本的にBL関係の展示と伺っていますが、木村了子さんや山本タカトさんなど、けっこう展示作家のレンジは広めな印象。
 もしお近くの方いらっしゃいましたら、是非お運びください。

臺南市美術館 Tainan Art Museum (Website)
吾妄之境 The Fantasy Wonderland
2024/11/15 10:00 ~ 2025/03/16 18:00
2館3樓展覽室K、2館3樓展覽室L、2館3樓展覽室M

ヴァニラ画廊「The Essentials of KINBAKU ART −戦後日本の責め絵展−」出展のお知らせ(3/16〜4/9)


 ヴァニラ画廊で開催される「The Essentials of KINBAKU ART −戦後日本の責め絵展−」で、拙作も新旧の縛り絵と責め絵をメインに、アートプリント数点が展示されます。お時間のある方は是非お立ち寄りください。
 また、サイン入りアートプリントの販売もありますので、ご希望の方はこの機会に、どうぞご利用ください。
 なお、展示に合わせた画集も、エディシオン・トレヴィル社から刊行予定です。展示会場での先行販売あり。こちらにも拙作が、展示作品+その他の作品と併せて収録予定です。

The Essentials of KINBAKU ART −戦後日本の責め絵展−
会期:2023年 3/16(木) ~ 4/9(日)
会場:中央区銀座8-10-7 東成ビルB2F ヴァニラ画廊
営業時間:平日12:00〜19:00、土日祝日最終日:12:00〜17:00
※要チケット購入、18歳未満入場禁止

詳しくは画廊のサイトでご確認ください。
https://www.vanilla-gallery.com/archives/2023/20230316ab.html

 以下、展示の宣伝文からの引用となります。

第二次世界大戦後、その長い禁欲の呪縛から解かれた人々は、娯楽と自由を手軽な<読物>に求め、百花繚乱たる雑誌が世に送り出されました。
その夥しい雑誌群の中には、身体を縄で拘束する<緊縛>に性的興奮をおぼえる人々に向けた禁断のマニア誌も含まれ、官能美的なフェティッシュな関心を昂める内容で、その後の日本のSM文化の形成に重要な役割を担いました。
1940年代後半から60年代にかけて幾度にわたって発禁の危機が訪れましたが、その都度、出版人が創意工夫を重ね時代を乗り越えたこれらの雑誌は、コンテンツを変容させながら斯界により影響を与えて、70~80年代にかけて訪れた<SMブーム>を漸増し牽引しました。
さらに近年になって映画や漫画などの影響や、ネットの台頭で情報の入手手段が多様化したことで、緊縛は日本独自の審美性と技巧的な深みを研鑽して、特異な精神文化として国内外で認知されつつあります。

緊縛の表現における視覚の役割は高く、特に前述した先駆的な雑誌においてその圧倒的なイメージで読者を快楽へと誘ったのは、絵師たちが描く挿画でした。
本展覧会では、戦後の黎明期から現代にかけて雑誌の第一線で縦横無尽に活躍した作家を9名紹介します。
SM雑誌の礎を築いたマルチな作家、多彩なイマジネーションでエロスを象った絵師、大胆なヴィジョンを打ち出した画家、緊縛描写だけに止まらず苛烈な責め描写に発展させたアーティストなど、表現方法や発表媒体は異なれど、彼らは各々の美意識が凝縮された膨大な作品を生み出しました。
緊縛画さらには峻烈な責め絵の系譜を振り返りながら、稀有な表現者たちの美の軌跡を辿ります。

 

「NUDE礼賛ーおとこのからだ」展(9/30〜10/15)出展のお知らせ


 画家の木村了子さんキュレーションの企画展、「NUDE礼賛ーおとこのからだ」展に、近年のデジタル作品を中心に作品を数点出展いたします。
 場所は秋葉原のDUB GALLERY、会期は9/30(金)〜10/15(土)。

 入場料が500円かかりますが、入場特典として木村さんか私の「御朱印」を、どちらか一枚プレゼント。

 和紙様の薄紙にプリントされたもので、なかなか趣があって素敵&ここでしか手に入らないレアものです。

 拙出展作(プリント)は販売もございます。


 ご希望の方は会場スタッフまで遠慮なくお問い合わせください。

「日本のゲイ・エロティック・アート展」開催(3/5〜17)&3/10にトークイベント



 3月5日(火)から17日(日)まで、拙編纂書籍『日本のゲイ・エロティック・アート』シリーズ完結記念として、「日本のゲイ・エロティック・アート展」が東京・銀座のヴァニラ画廊で開催されます。
 2003年から2018年にかけて刊行された、書籍『日本のゲイ・エロティック・アート』シリーズ全3冊に収録されたアーティストたちの、より抜きの作品が一堂に会します。編纂者である私自身の作品も、同時に何点か展示予定。

『日本のゲイ・エロティック・アート』完結記念 Gay Erotic Art in Japan
日本のゲイ・エロティック・アート展
会場:ヴァニラ画廊(銀座)
会期:2019年3月5日(火)→3月17日(日)
営業時間:平日12:00〜19:00、土日祝日:12:00〜17:00/展示室AB ※18歳未満入場不可
入場料:1,000円 ※要チケット事前購入。会場受付でのチケット販売はありません。

【展示作家(五十音順)】
稲垣征次/大川辰次/小田利美/木村べん/児夢/髙蔵大介/田亀源五郎/武内条二/遠山実/長谷川サダオ/林月光/平野剛/船山三四/三島剛
(原画が現存していない一部作家作品は、プリントでの展示となります)

 おそらくこれはかつてない、そしてこれからも可能性としてはなかなか難しい内容の企画展になるはず。この貴重な機会を、是非お見逃しなく!

 なお、展覧会への入場はチケット制になります。ご観覧希望の方は、必ず事前にLive Pocketにてチケットをご購入の上、会場受付にお渡し下さい。受付ではチケット販売はしていないので、くれぐれもご注意を。
Live Pocketで展示観覧チケットを購入
 また、18歳未満の方は入場できません。免許証やパスポートなど、顔写真つきの身分証明書をお持ちください。

 また3月10日(日)には、『股間若衆 男の裸は芸術か』などで知られる、美術史家の木下直之先生をゲストにお迎えして、トークイベントも開催。私、今から緊張しております……。
 こちらもご参加は同様に、事前購入したチケットが必要になります。
Live Pocketでイベントチケットを購入
 18歳未満入場不可、要年齢証明という条件も同じ。

 その他詳細は、ヴァニラ画廊のサイトでご確認ください。

 また、この企画展に絡めたインタビュー記事が、東京レインボープライドのサイトに掲載中です。
田亀源五郎インタビュー:[Part 1]「ゲイ・エロティック・アートこそ、ダイバーシティそのもの」
 こちらもよろしかったら、ぜひご一読ください。(以下、一部抜粋して引用)

田亀:『日本のゲイ・エロティック・アート展』は今まで出してきた3冊の総まとめみたいになっています。ゲイ・エロティック・アートはダイバーシティの見本市だと思うんです。一口にゲイと言ってもどういうタイプが好きかっていうのは人それぞれ違うじゃないですか。エロティック・アートっていうのはほんとに自分の好きなものを描くもので、そこにはノイズがないんですよ。だからこの作者はこういう男が好きなんだなっていうのがダイレクトに伝わってくる。いろんな人のそういう作品が一堂に会することによって、いろんなタイプが見えてくる。

私なんかは日本社会のなかでゲイ・アーティストして悪目立ちをしてしまっているので、「ゲイ=田亀源五郎が描くような男が好き」みたいな感じでネタ的に扱われることも多いんです。そして、それを無意識に踏襲してしまっている人も少なからず見かけるんですけど、様々なアーティストが描いた様々な図像、男の理想像を見ることによって、そんな単純なものではないよっていうのがわかると思う。今まで過去何十年かけて多くの作家が自分のファンタジーを表出することで、多様な作家それぞれの作品を作ってきた。そのこと自体が、ゲイ雑誌が産んできた日本のゲイ文化の豊かさなんだよって私は主張したい。それはもうポルノであろうとなんであろうと私はとても大事なことであると思ってるので、それは感じてほしいなと思いますね。

企画展「無惨絵展 ~cruel and beauty~」(2/19 〜 3/3)に出展中&2/23にトークショー


 銀座のヴァニラ画廊で開催中の企画展、「無惨絵展 ~cruel and beauty~」(2/19 〜 3/3)に作品4点を出展中です。
 以前、同画廊の企画展で出展したことのある2作(『生き肝』『串刺し』)と、フランスのギャラリーArtMenParisの依頼で制作した連作『七人の侍』の中から、特に血みどろ風味が強い「土八付(処刑の方法)」と「切腹」をモチーフにしたもの2点(『侍之陸〜土』『侍之漆〜日』)で、後者2点は本邦初公開となります。

無惨絵展 ~cruel and beauty~
2019年2月19日(火)〜3月3日(日)入場料 500円 – 展示室AB共通
出展作家:旭 / 愛実 / 駕籠真太郎 / キジメッカ / GENk / 群 /沙村広明 / 空山基 / 多賀新 / 田亀源五郎 /田島昭宇 / Trevor Brown / 室井亜砂二
特別出展:月岡芳年無惨絵コレクション

 また、同時に展示されている月岡芳年の無残絵について語るトークイベント、「月岡芳年/バイオレンスとカタルシス」(2/23)にも登壇いたします。トークのお相手は、太田記念美術館主席学芸員の日野原健司さん。

無惨絵展特別トークイベント「月岡芳年/バイオレンスとカタルシス」
日時:2019年2月23日(土)17:30〜19:00
会場:ヴァニラ画廊 東京都中央区銀座8-10-7 東成ビルB2F TEL 03-5568-1233
料金:2,000円(1ドリンク付)
定員:40名限定
開場:17:20(参加列は17:00から)
開演:17:30

 詳しくは下記リンク先のページでご確認の上、どうぞご来場くださいませ。
ヴァニラ画廊:無惨絵展 ~cruel and beauty~
 お待ちしております!

『日本のゲイ・エロティック・アート Vol.3』12月発売(サイン本受付中)


 お待たせしました、拙編纂画集『日本のゲイ・エロティック・アート Vol.3 ゲイ雑誌の発展と多様化する作家たち』が12月に発売されます。
 前巻『Vol.2』を上梓してから、ずいぶんと間が空いてしまいました。この遅れには様々な事情があったとは言え、その責の多くは私にありますので、ご迷惑をおかけした各位にお詫び申し上げます。

 版元のポット出版で直接予約注文をなさった方には、サイン本をご用意いたしました。先着50名様までとなります。ご希望の方は、下記リンク先にてご注文ください。
日本のゲイ・エロティック・アートVol.3 | ポット出版
 なお、Twitter等での発売情報を受け、サイン本の受付開始以前に既にポット出版でご予約いただいた方々には、別途サイン本希望の確認をとっているとのことです。もし確認が来ていないという方がいらっしゃいましたら、各自お問い合わせください。(サイン本の対象者はポット出版に直接予約注文をなさった方限定です。アマゾン等での予約は対象外ですのでご注意ください)

 ちょっと内容紹介も。まず、目玉は以下三名のアーティストの作品です。

・稲垣征次 Seiji INAGAKI

「薔薇族」に掲載された懐かしの作品や、個展で発表されたオリジナル作品に加え、貴重なアーティスト・インタビュー(聞き手:田亀源五郎)も収録。

・武内条二 George TAKEUCHI

「MLMW(ムルム)」や「アドン」の表紙絵や掲載イラストレーションの他、「プレイゾーン・マップ」折り込みカレンダー用のカラー・イラストレーションも収録。更に付録として、「アドン」に連載された絵物語二本(『派出夫』『下男はつらいよ』)を完全収録。

・髙蔵大介 Daisuke TAKAKURA

「さぶ」掲載のイラストレーション、特に「さぶ野郎放談室」を飾った珠玉のカットの数々を50点以上収録。

・その他、水影鐐司、鈴木節、また『Vol.2』の追補として、遠山実、児夢(GYM)の作品も収録。

・図版総数は170点以上。

 総論「日本のゲイ・エロティック・アート史」では、「ゲイ雑誌全盛期以降のあらたな潮流」と題して、本シリーズに収録したアーティストたち以降、80年代後半から現在に至るまでの流れを、及ばずながら私が解説。
 また序文は、ベルリン・ゲイ・ミュージアム(Schwules Museum)のケヴィン・クラーク博士にお願いしました。
 そして『Vol.1』『Vol.2』同様に、今回も日本語と英語のバイリンガル仕様。本文はすべて日本語・英語併記となっていますので、海外へのお土産や、非日本語話者の研究者にも最適です。

 思い起こせば、私が自分のウェブサイトを立ち上げた2001年から始めた、この日本のゲイ・エロティック・アートの再評価とアーカイブ化、そしてそれを通じて新たな角度から日本のゲイ・カルチャー史を構築しようという試みも、こうして17年越しで無事に完結させることができました。
 自分が好きで始めたこととは言え、ようやく肩の荷を下ろせたような、長い宿題を終えることができたような心持ちです。

 これにて、画集『日本のゲイ・エロティック・アート』シリーズは完結です。
 高額な本ではありますが、他に類本はない貴重なものであることは保証いたします。
 皆さま是非お買い上げください!

肉体美エッセイ2本、ミケランジェロとルーベンス

 ちょっと変わったお仕事を、二つ続けてやりました。

 一つめ。8月25日発売の「芸術新潮」9月号に、現在上野の西洋美術館で開催されている展覧会「ミケランジェロと理想の身体」(6/19〜9/24)に基づいた、「理想の肉体と男性美」というエッセイを書かせていただきました。
 ミケランジェロの《ダヴィデ=アポロ》を軸に、同展に出品されているジャンボローニャやヴィンツェンツォ・デ・ロッシの男性裸像について、古代ギリシャ彫刻なんかと絡めながら、好き勝手に語らせていただいております。また、描きおろしのイラストエッセイ(カラー)も掲載。
 アート好きの方、メールヌード好きの方、是非お買い上げ&お読み下さい。


 二つめ。10/16からやはり上野の西洋美術館で始まる「ルーベンス展」に関連して、公式サイトの企画「『ルーベンス展』開幕記念 リレーコラム」で、「漫画家・田亀源五郎が読み解く、ルーベンスの肉体美」というコラムを書かせていただきました。
 こちらも同展に出品されるルーベンスの絵画を何点かピックアップして、そこに描かれた肉体の魅力について、これまた好き勝手に語らせていただいております。
 既にWebで公開中ですので、お時間のあるときにでも是非およみくださいませ。
「ルーベンス展」開幕記念 リレーコラム 漫画家・田亀源五郎が読み解く、ルーベンスの肉体美

 というわけで期せずして、西洋古典美術の巨匠たちの作品について、男性の肉体美という視点から語るという、ちょっと珍しい系統のお仕事を、二本ほぼ同時にやらせていただきました。なんて夏でしょ(笑)。
 まぁ自分のところにこういったお話が来るというのは、もちろんとても嬉しいのですが(何たってア〜タ、ミケランジェロとルーベンスときたら、どっちも我がヰタ・セクスアリスですからね)、それと同時に、男性の肉体が美的な鑑賞対象になるということが、サブカル的な文脈ではなく、オーセンティックな美術展でも行われるようになったというのが、日本社会の良い方向への変化が伺われるようで嬉しいですね。
 これからもこういった傾向がどんどん進んで、ヨーロッパやアメリカで見られるようなメールヌード展やゲイアート/クィアアート展が、いつか日本でも見られるようになることを期待しております。

サンフランシスコで開催されるクィア・コミック・カンファレンスに出ます


 今週末、サンフランシスコのCalifornia College of the Artsで開催される、Queers & Comics 2017 Conferenceに、キーノート・スピーカー/パネリストとして参加します。

イベント:Queers & Comics 2017 Conference
日程:4月14日(金)〜15日(土)
会場:California College of the Arts、米国サンフランシスコ

 登壇予定パネル:
Queer Manga – History and Cultural Context
14日(金) PM 2:30〜
Keynote
15日(土) PM 7:30〜

詳細は下記公式サイト参照
Queers & Comics 2017 Conference

現地においでの方、よろしかったらお立ち寄りください。

大串祥子写真展『少林寺』記念トークショウ登壇のお知らせ


 1月8日〜21日の期間、銀座のヴァニラ画廊で「大串祥子写真展『少林寺』」が開催されております。

 つきましてはその関連イベントとして、1月15日(日)に開催されるトークイベント「武僧というアンビヴァレンス」に、私ゲストスピーカーで登壇いたします。大串さんとトークショーでご一緒するのは、2014年11月に開催された、「大串祥子写真展『美少年論 Men Behind the Scenes』  記念トークイベント」以来となります。
 大串さんは、男性の美というものに対して、揺るぎない独自の視点と哲学をお持ちなので、前回のイベント同様に今回もまた、喋って楽しい/聞いて楽しいトークができるのではないかと、出演者ながら今から楽しみにしております。
 トークイベントは現在ご予約を承り中。ご希望の方はヴァニラ画廊の該当ページからどうぞ。よろしくお願いいたします。

1月15日(日)『少林寺』トークイベント
「武僧というアンビヴァレンス」
大串祥子 feat. 田亀源五郎
17:30〜19:30
料金:2,000円(1D付)

 もちろん、展示の方にも是非足をお運びください。
 先頃、大串祥子写真集『少林寺 Men Behind the Scene II』(リブロアルテ刊)をご恵投いただき、一足お先に中身を拝見しましたが、少林寺の僧侶たちの日々の佇まいをナチュラルに捉えた、まるで映画の一コマのような写真の一枚一枚から、秘めやかな男の色気がしっかりと香りくるような、そんな素晴らしい作品群です。大串さんとは男の趣味がバッティングしないから、ある意味で安心……なんて思っていたんですが、この少林寺シリーズはちょっとヤバいかも(笑)。
 また、アジア人男性の美というものにフォーカスした写真集というのは、それだけでも貴重な一冊と言えるかも知れません。
 会場での販売もあり(ヴァニラ画廊オリジナル特典のポストカード付き)とのことで、オススメしたい写真集です。
 少林寺展と同時に、2014年に開催された、英国イートン校・ドイツ軍兵士・近代五種選手の「男性の美」を捉えた『美少年論』展も、別展示室でアンコール開催されておりますので、そちらもお見逃しなく。

 以下、ヴァニラ画廊のウェブサイトからの引用となります。

写真集『少林寺 Men Behind the Scenes II』出版記念展覧会
大串祥子写真展『少林寺』
Photo Exhibition by Shoko Ogushi “Shaolin Temple: Men Behind the Scenes II”

【会期】2017 年1 月8 日(日)~ 1 月21 日(土)
【入場料】入場料AB共通500円
平日  12時〜19時 / 土日祝 12時〜17時
(1月13日(金)のみイベントのため18:30までの営業です)

1998年にスタートしたプロジェクト『Men Behind the Scenes』にて、秩序、階級、制服、規則、不条理にいろどられた究極の男性社会に潜入し、女性の視線から男性の美と謎を追い求めてきた写真家・大串祥子。アジア篇初のプロジェクトは、中国・嵩山少林寺。始祖・達磨大師によってもたらされた中国禅宗発祥の地であり、世界遺産の歴史的寺院にて、禅に生き、武術を心得、医術を施す老若の僧侶たち。今日、勃興する中国に向けられる脅威や嫉妬とは対照的に、少林武術への羨望と崇敬の念は果てしなく、夢見る少年を旅に駆り立て、やがて僧侶に変えていく。立入禁止エリアでの撮影を許可され、僧侶たちの日々に密着した3年間。批判も嫉妬も先入観もない、一人の女性の好奇心あふれるまなざしを通じて、少林寺の重き門がここに開かれる。

大串祥子 プロフィール

写真家
佐賀県生まれ。東京外国語大学イタリア語学科卒業。株式会社電通にてコピーライター・CMプランナーとして勤務。
退社後渡英、ロンドン・カレッジ・オブ・プリンティング・ディストリビューティブ・アンド・トレード(現:ユニバーシティ・オブ・ザ・アーツ・ロンドン)写真学部フォトジャーナリズム学科(Postgraduate Diploma)にて写真を学ぶ。
在学中の1998年に始めたプロジェクト「アドニスの森 Men Behind the Scenes」では、イギリスの名門パブリックスクール・イートン校(’98年)、ドイツ連邦軍の兵役(’99年)、コロンビア軍麻薬撲滅部隊(2000-’01年)など、秩序、制服、階級、不条理にいろどられた究極の男性社会に潜入し、女性の視線から男性の美と謎を追い求めている。
’04-’11年まで近代五種を撮影。’08年、北京五輪における国際近代五種連合UIPM公式フォトグラファーに任命され、同種目を撮影。09年、ドイツのRalf-Hellriegel-Verlagより写真集『MODERN PENTATHLON』を出版。
’11年秋から’13年夏にかけて、「Men Behind the Scenes」 第2章 アジア篇を中国・少林寺にて撮影。
’14年、ヨーロッパ篇の集大成となる写真集『美少年論 Men Behind the Scenes』を佐賀新聞社より出版。銀座ヴァニラ画廊にて、同テーマの個展を開催。
’17年1月、「Men Behind the Scenes」アジア篇初の写真集『少林寺 Men Behind the Scenes II』を株式会社リブロアルテより出版予定。銀座ヴァニラ画廊にて、同テーマの個展を開催。

「美術手帖」4月号(メンズ・ヌード特集)に寄稿

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 現在発売中の雑誌「美術手帖」(メンズ・ヌード特集号)で、インタビュー形式で日本のゲイ・エロティック・アート史の解説しております。
 編集氏のお話によると、今までなかった特集だけに果たしてどうかという声もあったそうですが、売れ行き好調とのこと。古典から現代美術、はたまたマンガなどのポップカルチャーまで、幅広く扱ってきた伝統ある美術雑誌にして、男性ヌードの特集が初めてだというのは、正直言って遅れているという気がしなくもないんですが、でも良い先例を残せたのは良かった。
 また、美術雑誌がこういう特集を組むにあたって、日本国内のゲイアートも取り上げようという発想が出てきたこと自体は、大いに喜ばしい変化だと思います。13年前に私が『日本のゲイ・エロティック・アート vol.1』を出したときは、どの美術系雑誌からも黙殺されましたからねぇ……。
 というわけで、よろしかったら一冊お買い求めを!
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