肉体美エッセイ2本、ミケランジェロとルーベンス

 ちょっと変わったお仕事を、二つ続けてやりました。

 一つめ。8月25日発売の「芸術新潮」9月号に、現在上野の西洋美術館で開催されている展覧会「ミケランジェロと理想の身体」(6/19〜9/24)に基づいた、「理想の肉体と男性美」というエッセイを書かせていただきました。
 ミケランジェロの《ダヴィデ=アポロ》を軸に、同展に出品されているジャンボローニャやヴィンツェンツォ・デ・ロッシの男性裸像について、古代ギリシャ彫刻なんかと絡めながら、好き勝手に語らせていただいております。また、描きおろしのイラストエッセイ(カラー)も掲載。
 アート好きの方、メールヌード好きの方、是非お買い上げ&お読み下さい。


 二つめ。10/16からやはり上野の西洋美術館で始まる「ルーベンス展」に関連して、公式サイトの企画「『ルーベンス展』開幕記念 リレーコラム」で、「漫画家・田亀源五郎が読み解く、ルーベンスの肉体美」というコラムを書かせていただきました。
 こちらも同展に出品されるルーベンスの絵画を何点かピックアップして、そこに描かれた肉体の魅力について、これまた好き勝手に語らせていただいております。
 既にWebで公開中ですので、お時間のあるときにでも是非およみくださいませ。
「ルーベンス展」開幕記念 リレーコラム 漫画家・田亀源五郎が読み解く、ルーベンスの肉体美

 というわけで期せずして、西洋古典美術の巨匠たちの作品について、男性の肉体美という視点から語るという、ちょっと珍しい系統のお仕事を、二本ほぼ同時にやらせていただきました。なんて夏でしょ(笑)。
 まぁ自分のところにこういったお話が来るというのは、もちろんとても嬉しいのですが(何たってア〜タ、ミケランジェロとルーベンスときたら、どっちも我がヰタ・セクスアリスですからね)、それと同時に、男性の肉体が美的な鑑賞対象になるということが、サブカル的な文脈ではなく、オーセンティックな美術展でも行われるようになったというのが、日本社会の良い方向への変化が伺われるようで嬉しいですね。
 これからもこういった傾向がどんどん進んで、ヨーロッパやアメリカで見られるようなメールヌード展やゲイアート/クィアアート展が、いつか日本でも見られるようになることを期待しております。