『私は自由な鳥のように空高く舞い上がる(Panchhi Banoon Udti Phiroon)』という歌のこと

 先日、スーダンのカセットテープについて書きましたが、あんな具合に我が家には、あちこちの国へ行ったときに買ってきたカセットがけっこうあります。
 そんな中にはかなりお気に入りの音楽もあり、なんとかCDで再ゲットしたい曲(やアルバム)もいっぱいあるんですが、これがなかなかそうはいかない。ほとんどは、未だCDでは見つけられないままです。
 ただ、中には幸運にもCDを見つけることができたものもあり、特に、インターネット時代になってからは、そういったチャンスもより増えてきた感じです。
 というわけで今回は、そういった幸運な例の中でも、特に順調にいったケースのお話しをば。
 それが、タイトルに書いた”Panchhi Banoon Udti Phiroon”という歌。

 最初の出会いは、インドで買ったこのカセットテープ。
panchhi_cassette
 国の東西を問わず、古めの歌謡モノが大好きな私は(というのも、40〜50年代の流行歌って、わりとどこの国でも、伴奏のアンサンブルが大規模で、アレンジも凝っていたり、曲も優美なものが多いので)、このジャケットを見たとたん「これは懐メロものだ!」と判断して即購入したわけです。
 当時の私は、インドの歌謡曲が映画音楽だということは知っており、有名な吹き替え歌手であるラター・マンゲーシュカルのCDなんかを、日本で買って聴いてはいたものの、インド映画そのものの知識は全くなかったので、このカセットの「ナルギス」さんが、インド映画の往年の大スターだと知ったのは、ずっと後のことでした。
 で、このカセットの一曲目が、件の”Panchhi Banoon Udti Phiroon”という歌で、もうイッパツで気に入ってしまいました。

 それからしばらく後。
 例のカセットテープには、ちゃんと曲のクレジットがあったので、件の曲を歌っているのはラター・マンゲーシュカルで、”Chori Chori”という映画の曲だということは判っていました。
 以来、日本で輸入販売されているラターのCDを見つけるたびに、この「パンチ・バヌーン・ウドゥティ・ピルーン」(意味なんて判らないので、そう音で覚えていた)が入ってやしないかと探していたんですが、なかなかそう上手くはいかず。ラターのベスト盤やインド映画の挿入歌集は、当時けっこう売られていたんですけど、そういったものの中には見つけられなかった。
 そんなときに見つけたのが、このCD。
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 確か、渋谷か六本木のWAVEだったと思うけど、インド音楽のコーナーで、件の”Chori Chori”のサントラCDを発見しました。もう、舞い上がって喜びましたね(笑)。

 さて、普通ならここでオシマイなんですけど、この曲の場合は、まだ続きがあります。
 やがてインターネットで海外通販とかをするようになり、インド映画のDVDなんかも入手しやすくなりました。
 となると、この曲が使われている映画”Chori Chori”なんかも、やっぱちょいと探してみたりして、そしたらちゃんと見つかったりして。
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 これは確か、米アマゾンにあったんじゃなかったっけか。
 というわけで、目出度く映画の方も鑑賞できて、それが英語字幕付きだったもんだから、件の「パンチ・バヌーン・ウドゥティ・ピルーン」と覚えいていた曲名が、「私は自由な鳥のように空高く舞い上がる」という意味だということも判ったし、カセットのジャケ写にあった美麗なナルギス嬢も、動く映像で堪能できたというわけです。

 旅の想い出でもある、個人的に愛着のある大好きな一曲が、こうして音も映像もソフトをゲットできたというのは、この曲の他にはまだ例がありません。
 因みに、その映画”Chori CHori”で、この”Panchhi Banoon Udti Phiroon”が歌われるシークエンスは、YouTubeにもありました。
 ご参考までに、下に貼っておきます。

 いい曲でしょ?