『悪魔の棲む家』

悪魔の棲む家 (2005) アンドリュー・ダグラス
The Amityville Horror (2005) Andrew Douglas
 リメイクの話を聞いたとき、実は「あ、けっこういいアイデアかも」と思いました。っつーのもオリジナルの1979版は、有名なわりにはそれほど恐くも面白くないから(笑)、オリジナルを越えるリメイク版の制作も、あながち夢じゃないと思いまして。
 で、結果は……微妙(笑)。まあ、退屈はしないしそこそこ楽しめるけど、それだけ。テンポはオリジナル版より良いけど、その反面、話の構成は雑に。脅かし系のショッカー演出は頻出するけど、恐いっつーよりビックリするっつー感じだし。可もなく不可もないという意味では、オリジナルもリメイクもどっこいどっこいかなぁ。
 まあ、マジメに考えるといろいろ言いたいことはあります。恐怖の対称が、惨殺された子供の幽霊と、惨殺した殺人鬼の憑依と、元凶となった過去の因縁と、三つあるんですが、その絡ませ方や盛り上げ方がぎこちなく、フォーカスが散ってしまっているとか、神父を出すタイミングが明らかに間違っていて、おかげで出す意味すらなくなっているとか、あそこで××を殺しちゃだめだろう、××は家族の一員なんだから、それを殺しちゃったら、いくら脱出しても家族の絆は再生しないだろうとか、まあ他にもいろいろと。
 でもまあ、そーゆーことに目くじらをたてなければ、それなりには楽しめます。世の中、もっとヒドいホラーはいくらでもあるし(笑)。
 で、実は私、オリジナル版はさほど好きではないにも関わらず、DVDは持ってたりします。値段が999円だったっつーのもあるんですが(笑)、最大の理由は主演のジェームズ・ブローリンでして。
 ちょっとバッチイひげモジャでね、それが話が進むにつれて、どんどん憔悴してドロドロになっていく様が、もう何とも言えずに色っぽくて。もう、それ見たさだけでオリジナル版のDVDを買ったといって過言ではない(笑)。『ジャグラー/ニューヨーク25時』のDVDも出ないかなぁ。このときのブローリンも実に良くて、しかも映画そのものも面白いから、DVDが出たら即買いなんだけど。
 つまりまあ、私にとってオリジナル版『悪魔の棲む家』の最大の魅力とは、ホラー的な見せ場でも何でもなくって、実はジェームズ・ブローリンの姿形だったりするのだ(笑)。
 で、今回のリメイク版ですが、これまた同じで、個人的に最大の魅力は、オトーサン役のライアン・レイノルズという役者さんでした(笑)。もう、やっぱりちょいバッチイひげモジャでね、加えて身体はゴツくて、ブローリンよりずっとマッチョ。
 で、こいつが悪霊に取り憑かれて、ドロドロになっていく様子が、これまた何とも色っぽくて(笑)。パジャマの下だけを腰で履いているヌード姿とか、風呂場でバケモノに襲われるシーンとか、もう実にステキで嬉しくなっちゃいました(笑)。スルーしてた『ブレイド3』、今度借りてこなくちゃ。
 とゆーわけでオリジナル版とリメイク版、私的には「ホラー映画としては可もなく不可もなくの出来」だけど「主演のオトーサン役がツボに直撃なんで全てオッケー!」という意味で、ホント全く同じような作品でしたとさ(笑)。
 リメイク版のDVDも、出たら買うと思います、たぶん(笑)。
 最後に、ちょっと残酷ネタ。
 リメイク版で、オトーサンが「ネイティブ・アメリカンを拷問・虐殺していた地下室」を幻視するシーンがあるんですけど、ここで出てくる、ネイティブ・アメリカンのサンダンスの儀式や、ファキール・ムサファーのパフォーマンスみたいな、「胸の肉に鉄鉤を刺して吊られている裸の男」のシーンは、短いんだけど、拷問図的にはけっこう良くて、お得感アリ。
 まあ、これをネイティブ・アメリカンへの「拷問」にするのは、ちと変ではありますが、この際そーゆーツッコミはなしということで(笑)。

『悪魔の棲む家』” に1件のフィードバックがあります

  1. よしなしごと

    「悪魔の棲む家」怖かったよぉ~

     機能に引き続き、ホラー映画。悪魔の棲む家を見てきました。このホラー映画、1974年に起きたある事件を元に1979年に映画化され、そのリメイク版だそうです。

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