“The Lost Future (ロスト・フューチャー)”

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“The Lost Future” (2010) Mikael Salomon
(イギリス盤DVDで鑑賞→amazon.co.uk

 2010年製作の南ア/独/米テレビ映画。人類の文明が崩壊し穴居人に退行している未来世界で、若者たちの冒険を描くSci-fiアクション・アドベンチャー。
 重要なサブキャラでショーン・ビーン出演。

 毛皮を着て骨の武器を手に狩りをする人々の村に、感染するとモンスター化してしまう疫病が襲いかかる。村人たちは対処法を相談するが、既に人類は絶滅の危機に瀕していて他に逃げ場もなかった。
 やがて村は、モンスターの集団に襲われる。村長の息子で勇敢だが思慮の欠ける青年と、その恋人の美しい娘、そして行方不明の父親を持つ親の代から変人扱いされている青年の三人が、辛うじて襲撃から逃れ、残りの村人たちは洞窟内に立てこもる。
 逃れた三人は森の中で、双眼鏡を持った不思議な中年男に出会う。その中年男は疫病に侵されない体質で、それは《黄色い粉》の効き目だという。
 3人は彼の導きで《黄色い粉》を手に入れるために旅立つのだが、そうしている間にも洞窟に立てこもった村人たちと、そして彼ら自身の身体も、徐々に疫病に蝕まれていき……といった内容。

 なんかすっごく懐かしい感じのSFでした。
 ホント「……バローズ?」(もちろんウィリアムじゃなくてエドガー・ライスの方ね)って感じで、個人的にこ〜ゆ〜のは大好物。あと私は原始人萌え属性があるので、そこいらへんのツボにもヒット。
 映像的にも、そこそこ佳良。
 最初の森の中のシーンとかは、少し安っちいかなと思ったんですが、それ以降は絵面の安さで白けるということもなく、廃墟となった森の中の教会とか、後に出てくる廃墟となって林立する高層ビル街とか、なかなか頑張っていて、雰囲気もあっていい感じ。
 演出も手練れた感じで、ちょうどいい塩梅にあれこれイベントを挟みながらテンポ良く進んでいき、ダレたり白けたりさせずにコンパクトに纏めている職人芸系。ちょっとしたディテールを使って、成長ドラマとか嫉妬めいた反発などを描き、程よく膨らませているキャラ描写も佳良。
 ストーリー自体は、まあ実にクラシックな感じで特に新味はないんですが、手堅い演出やクリシェを活かしたキャラの立て方なんかのおかげで、そんなお約束展開のアレコレもまた楽し。
 あと、ショーン・ビーンの歯がすっげぇ汚いんですが(笑)、そういった具合に、ディテールへの気配りもちゃんとあるあたりも、きちんと作品を作ろうという姿勢を感じました。

 まぁ、《黄色い粉》のリアリティとかは、ちょっとアレな気もするんですが(笑)、細かいことを気にしなければ、クラシックな異世界冒険SFが好きな人なら、まずは手堅く楽しめる出来かと。別に飛び抜けて良いとか、特筆すべきものがあるわけではないんですけど、個人的には大好きです、こーゆーの。
 そのうち日本でも、DVDスルーで出そうな予感。

【追記】日本盤DVDめでたく発売。

ロスト・フューチャー [DVD] ロスト・フューチャー [DVD]
価格:¥ 5,040(税込)
発売日:2013-01-09