海のエジプト展

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 横浜でやってる「海のエジプト展」に行ってきました(画像は図録の表紙)。
 海底に沈んだ三つの古代都市から引き上げられた宝の数々……ってだけで、古代好き、遺跡好きにはワクワクもんなんですが、展示点数も申し分なく、存分に楽しませていただきました。
 個人的には、プトレマイオス朝の、つまり、ヘレニズムからグレコ・ローマン期のエジプト美術が集中して見られるというのも、興味深かったポイント。
 何となく、例えグレコ・ローマン期と言えども、美術関係はもっとエジプトエジプトしているイメージがあったんですが(クレオパトラの映画とかのせいだな、きっと)、こうして見ると、かなりギリシャっぽいのに驚きました。エジプトで、有名なクレオパトラ(7世ね)のレリーフを見に、デンデラのハトホル神殿へ行ったときは、そんな感じは受けなかったけどなぁ……。
 あと、ギリシャ絡みでもエジプト絡みでも、聞いたことのない名前の神像とかがあって、しかも、けっこう重要な神様らしいので、「何じゃらほい」と思ったら、オシリスとゼウスが融合して出来た神とかだったので、へぇ〜とか思ったり。
 もう一つ面白かったのが、「豊穣神ハピの巨像」ってヤツ。これが、「垂れ下がった豊かな胸と、膨らんだ腹をもつ、体格の良い男性の像」なのだ。まあ、ぱっと見は男だか女だか判らないんですけどね。ナイル川の氾濫を表すそうなので、豊穣を表す地母神的なものと、ギリシャ神話的な伝統(確か、河の神は男だったような……少なくとも、ルーベンスの「四大陸」では、ナイル河は白ヒゲでムチムチボディのオッサンです)が、ミックスされちゃったのかしらん……なんて思ったり。
 因みにこの巨像、高さ5メートル以上ある(しかも、他の2つとセットで、計三体)ので、ド迫力です。
 出口のところでは、会場限定のガチャポンフィギュア(海洋堂制作!)があったので、二回ほどトライ。件の「ハピ神」を出したかったんだけど、残念ながら、「香炉」と「オシリス・カノポス壷」でした。
 ガチャポンも楽しいんだけど、こーゆーのは出来れば、ミュージアム・ショップで指名買い出来るようにして欲しいよなぁ……。ブツクサ。
『海のエジプト展』公式サイト