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「映画秘宝」3月号、2018年度ベスト&トホホ10参加+イラスト寄稿


 1月21日発売の雑誌「映画秘宝」3月号の、2018年度ベスト&トホホ10に参加しております。
 ベスト10、ベストシーン、ベスト男優、ベスト女優、トホホ3の選出&コメントと、イラストも一点寄稿。
 イラストは何を描いたかと言いますと、編集氏から「『ゴッズ・オウン・カントリー』を描いてくれまいか」という打診をいただき、二つ返事で「はい!」と(笑)。昨年のレインボーリール東京で日本初上映された後、限定上映された「のむコレ」での全回満席という結果を受けて、来月2月2日からシネマート新宿、シネマート心斎橋ほかで、全国ロードショーも決定したイギリスのゲイ映画。
 昨年度に私が見たゲイ映画のベスト作品で、もちろん今回選出のベスト10にも入れています。まだの方は是非お見逃しなく!

 さて、その他のベストに何を選出したかは、これは誌面でご確認いただくとして、最終的に選に洩れてしまった映画について。
 最後までベスト10に入れようかどうしようか悩み、泣く泣く落とした感があるのが、『BPM ビート・パー・ミニット』『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』『犬ヶ島』。
 ベスト10には入らないけれど、印象には残っていたり好き度はけっこう高かったりするのが、『ランペイジ 巨獣大乱闘』『世界で一番殺された女』『暴走車 ランナウェイ・カー』。
 それよりは落ちるけれども、でも捨てがたい部分もありとういうのが、『シャドー・オブ・ナイト』『切り裂き魔ゴーレム』『慕情のアンソロジー』『Padmaavat』。
 トホホ候補だったけれど、最終的には選ばなかったのが、『ジオストーム』『パシフィック・リム:アップライジング』『ジュラシック・ワールド/炎の王国』。

 選外についてはこんな感じなので、実際に何を選んでどうコメントしたかは、雑誌をお買い上げのうえご確認を!

映画『トム・オブ・フィンランド』上映&トークショー登壇のお知らせ


 2月10日(土)〜16日(金)に東京で開催される北欧映画祭、トーキョー ノーザンライツ フェスティバルで、フィンランド映画『トム・オブ・フィンランド』(ドメ・カルコスキ監督、2017年)が、日本初上映されます。
 上映スケジュールは、2月10日(土)18:30〜、13日(火)16:30〜、15日(木)21:10〜の三回。
 このうち、10日の上映後にトークショーがあり、それに登壇して映画についてあれこれ喋らせていただきます。10日上映分のチケットは、既に先行予約も一般販売も完売となってしまいましたが、当日券も若干用意があるとのことです。
 ご希望の方は、公式サイト http://tnlf.jp/で情報をご確認の上、お出かけください。
 また、トークショーはありませんが、残り二回の上映も貴重な機会となりますので、観賞をご希望の方は是非お見逃しなく。

 実際の映画の方は、トークに備えて事前に拝見させていただきましたが、ゲイ・カルチャーやエロティック・アートに興味のある方でしたら、まずは必見かと。
 私の感覚ですと、ちょっと綺麗に作りすぎている感もなきにしもあらずですが、それでもトム・オブ・フィンランドというアーティストの画業や為人を語るのであれば、ここは外してはいけないという核はしっかり押さえられていますし、自分の個人的な思いとも重なって、クライマックスでは目頭が熱くなりました。
 また、伝説的なゲイ・エロティック・アーティストの後半生と、近現代のゲイ・ヒストリーの変遷を重ねて描いた構成や、アーティストが描くファンタジー世界と現実との交錯など、細かな見所もいろいろとあります。もちろんアーティスト映画なので、お馴染みの作品の数々が映画内にどう登場するかも、ファンとしてはお楽しみどころ。

 今回の上映がジャパン・プレミアということで、それにご協力できるのは、私としても実に嬉しいんですが、可能であれば今後も何らかの形で上映がありますように! 
 一般公開されると一番良いんですけど……。

『映画秘宝』2017年度ベスト&トホホ10参加


 1月20日発売の「映画秘宝」3月号で、2017年度ベスト&トホホ10に参加しています。
 寄稿したのはベスト10、トホホ3、ベストシーン、ベスト男優、ベスト女優(各項目コメント付き)と、今年はイラストも一枚描きました。

 それぞれ何を選んだかは、実際の誌面でご確認いただければと思いますが、選出時には未見だったものの、後日観賞して「あ〜これも入れたかったな」と思ったのは、『哭村/コクソン』と『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』など。
 あと、最近はNetflixで観賞した劇場未公開作や映画祭上演オンリーだった作品の中に、なかなか良いものが多く、じっさいベスト10の中にも何本か入れました。ただ、あまりそればかりに偏ってもどうかと、悩んだ末に選から落としたのが、『ジェラルドのゲーム』、『クローズド・バル 街角の狙撃手と8人の標的』、『ブエノスアイレスの殺人』、『デッドロック4〜絶対王者ボイカ』、『悪魔の花嫁』、『リプハーゲン:オランダ史上最悪の戦犯』、『蝶の夢』、などなど。
 面白かったし出来も良いと思うけれど、もうひとつ自分のツボにヒットせず選から漏れたのは、『メッセージ』、『キングコング:髑髏島の巨神』、『ワンダーウーマン』など。
 締め切り日までには未見だったけれど、後日観賞して「うわぁ、これはトホホ級……しかも上位クラスのトホホ度!」となったのが、『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』(笑)。

 イラストは『バーフバリ』を描きましたが、ベスト10の方には入れていません。というのも、『バーフバリ 伝説誕生』の方は2015年度のベスト5位に選出済みでしたし、『バーフバリ 王の凱旋』は投票締切日にはまだ公開前だったので。ただ、編集部からのリクエストもあったので、描かせていただきました。

 というわけで、《超豪華160名超の映画野獣が決める!》《日本最大規模の映画ランキング!》掲載の「映画秘宝」3月号、是非一冊お買い上げください。
 そして余談ですが、末席を汚したつもりの自分の名前が、表紙に入っていてビックリしました(笑)。

映画『この世界の片隅に』公式ファンブックにエッセイマンガ寄稿


 7月28日発売の書籍、『ありがとう、うちを見つけてくれて 「この世界の片隅に」公式ファンブック』(双葉社)に、2ページのエッセイマンガを寄稿しました。
 私の原稿は、今年の4月に「漫画アクション」に先行掲載されたのと同じ内容ですが、そんなことより他の寄稿者の面子が何とも豪華だし(詳しくは下記の内容紹介でご確認を。リストが五十音順だから……ひいいい、高橋留美子さんの次に自分の名前が! いや〜参加できて嬉しい!) 、想像していたよりページ数もあってマンガも絵も文章もぎっしりなのに、このお値段はお買い得!
 というわけで、この映画のファンならバッチリ楽しめる内容なのは保証しますし、私の原稿も他で再録とかはまずないと思うので、皆さま是非一冊お手元にどうぞ。

 以下、版元による内容紹介の引用です。

日本中に話題と感動を呼んだ映画「この世界の片隅に」の公式ファンブック。
総勢60名以上の漫画家がこの作品への想いを漫画やイラスト、文章等、様々な形で表現。
文化人・著名人からの寄稿文やインタビュー、対談に加え、
片渕須直監督や原作者・こうの史代、のん、コトリンゴら製作側のインタビューも掲載。

・漫画、イラスト寄稿
青木俊直、磯見仁月、イトカツ、犬山紙子、宇仁田ゆみ、大澄剛、大西巷一、おざわゆき、おりはらさちこ、川越スカラ座、北崎拓、きらたかし、桐沢十三、紅林直、河野那歩也、小玉ユキ、後藤羽矢子、ゴトウユキコ、近藤ようこ、さべあのま、篠原健太、菅原敬太、鈴木健也、清野とおる、仙道ますみ、たかの宗美、高橋留美子、田亀源五郎、武富健治、たなか亜希夫、田中圭一、谷川史子、ちばてつや、釣巻和、とだ勝之、凸ノ高秀、とり・みき、永野のりこ、西島大介、二ノ宮知子、能田達規、のりつけ雅春、ひうらさとる、ひらのりょう、広江礼威、ふみふみこ、古谷三敏、星里もちる、ぽんとごたんだ、村上たかし、森繁拓真、杜野亜希、ヤマザキマリ、山科ティナ、山中虎鉄、山名沢湖、山本直樹、ゆうきまさみ、吉田戦車、吉本浩二、若杉公徳、私屋カヲル

・寄稿文
いとうせいこう、犬童一心、歌広場淳、小池一夫、水道橋博士、高樹のぶ子、中川大地、中島かずき、中山七里、西田尚美、松江哲明、柳下毅一郎、竜騎士07、牛山茂

・対談
ユースケ・サンタマリア×篠原ともえ
こうの史代×のん
片渕須直×町山智浩

・インタビュー
東出昌大
テアトル東京、呉ポポロシアター、福知山シネマ

・ロングインタビュー
片渕須直、こうの史代、のん、コトリンゴ
細谷佳正、小野大輔、新谷真弓、尾身美詞、潘めぐみ、岩井七世

・映画「この世界の片隅に」好きなシーンランキング

※本文192p(カラー32p+モノクロ160p)

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『映画秘宝EX 究極決定版 映画秘宝オールタイム・ベスト10』に寄稿しました


 5月6日に発売されたムック『映画秘宝EX 究極決定版 映画秘宝オールタイム・ベスト10』に、オールタイム・ベスト10/ベスト男優/ベスト女優各選出+コメントで参加しました。
 そのときの気分とかテーマ限定とか、そういった自由な選出もOKというご依頼だったので、私は50〜60年代のイタリア製ソード&サンダル(ペプラム)映画限定で、作品を選ばせていただきました。更に選出基準も、映画としての出来不出来は関係なく、筋肉とヒゲと責め場の三要素限定で。
 まぁ私のベスト10はともかく、150名を越える錚々たる面子によるベスト10本なので、映画好きならたっぷり楽しめるはず!
 是非お買い上げくださいませ。
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“Tha Last Match (La partida)” (2013) Antonio Hens

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“Tha Last Match (La partida)” (2013) Antonio Hens
(イギリス盤DVDで観賞→amazon.co.uk、日本のアマゾンでも取り扱いあり)

 2013年のキューバ/スペイン製ゲイ映画。
 ハバナの貧困地域を舞台に、サッカー友達である二人の親友が、貧困によって運命を狂わされていく様子と、ラブストーリーを絡めて描いたシリアスもの。

 キューバ、ハバナ。貧困地域に暮らす二人の若者、レイニール(レイ)とヨスバニは、いつか手にする未来を夢見て、空き地で日々一緒にサッカーに興じている。
 しかしレイには既に妻子がおり、更に妻の母親と一緒に暮らしている。レイの生活は日々の食事にも事欠く有様で、金銭を得るために夜の街に立ち、外国人ツーリスト相手に身体を売っている。そんな中レイは、フアンという中年のスペイン人ツーリストと出会う。
 一方のヨスバニは、物品の販売などでこの地域一帯を取り仕切るボスに、娘の将来の婿として見込まれており、ボスの家で暮らしながら、物質的には何不自由ない暮らしを送っている。
 レイの義母は、彼がフアンという上客を掴んだことを知ると、そのままスペインについて行って向こうで結婚し、それから私たちを呼び寄せろなどとけしかける。しかしヨスバニは、レイとフアンが親しくしているのを見て嫉妬してしまう。そしてある晩、夜遊びの最中にドラッグでハイになったヨスバニは、レイにキスをすると、その身体を求めて迫る。レイは「何の真似だ、俺を本当のホモだと思っているのか」と抗うが、しかし彼もまたドラッグでハイになり、結局はヨスバニを受け入れる。
 やがて二人は、廃屋の屋上でひっそりと逢瀬を重ねるようになる。その一方で、ヨスバニとボスの娘の結婚の準備は着々と進み、フアンとの関係も続けているレイにも、ナショナルチームのテストを受けられるというチャンスが巡ってくる。しかしレイは、ボスに前借した金の返済に窮してしまい、ボスはその取り立てをヨスバニに命じる。しかしヨスバニは、ボスの命令通りにレイを殴ることができず、その結果、二人の関係をボスに気付かれてしまい……といった内容。

 なかなか見応えあり。BGMを廃した現実音だけの構成、手持ちカメラによる揺れる映像、日差しのきつさや湿度の高さなど空気感が伝わってくる雰囲気、極めて自然でリアルなキャラクターの演技……と、映画的な見所は多々あり。
 ストーリー的には重く、後味もかなりビターなので、ここは好き嫌いが分かれる感はありますが、個人的には、そういったドラマを捉える視点自体が、ウェット過ぎずドライ過ぎずいい塩梅だという印象。
 レイの義母や妻が、彼の男相手の売春を知りつつも、それを何の問題視もしていないあたりや、ヨスバニの婚約者が、父親に「あいつはホモだ!」と言われても「だから何?あたしにはそれは何の問題もなかったわ!」などとやり返すあたりは、ちょっと他のゲイ映画には見られない興味深いポイント。その一方で、生活のための売春であれば同性相手でも問題視はされないが、金銭の絡まない同性愛関係(つまりレイとヨスバニの関係)だとスティグマ、つまり非難や軽蔑の対象になるという、そんな社会状況が興味深く、ここはもうちょっと突っ込んで見てみたかった感じです。
 こういった諸々の状況には、貧困や社会的な閉塞といった背景があるわけですが、ラブストーリー好きの人が見ると、メインの二人がそれぞれ性別を問わず複数の相手と関係しつつ、しかし話は純愛的な方向に転がっていくので、ちょっと違和感があるかも知れません。しかし個人的には、その純愛的な展開が、愛だの恋だのといったエモーショナルな衝動なのか、それとも逃避なのかといった視点が感じられて、そこもまた興味深かったポイント。因みに私の解釈では、片方は愛、片方は逃避による行動と見ました。

 モチーフが興味深いがゆえに、もうちょっと描き込んで欲しい感はあちこち残るものの、ゲイというモチーフをクローズドなラブストーリーとしてではなく、社会全体との関わりの中で描くあたりが、作品的な深みを増しています。
 社会派的な視点あり、センシュアルなエロスあり、モチーフの独自性と映画的な見応えありで、結末に関して好き嫌いは分かれそうですが、見て損はない一本。

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映画秘宝EX 映画の必修科目16 激動!イギリス映画100

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 9月26日発売のムック「映画秘宝EX 映画の必修科目16 激動!イギリス映画100」に、ジョン・ブアマン監督『エクスカリバー』の解説と、「カテゴリー:ボーダー」でイギリスのゲイ映画の概要解説記事を書きました。
 ビギナーズ向けのガイドブックという書籍の性格と、文字数の制限のために、駆け足気味のコンパクトな解説になりました。詳しい方には物足りないかも知れませんが、その反面、読みやすい&判りやすい記事になったとは思います。
 というわけで、宜しかったら是非一冊お買い上げください。
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「映画秘宝」11月号にアーサー・ヒラー監督の追悼記事を書きました

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 9月21日発売の「映画秘宝」11月号に、先月17日に亡くなった映画監督アーサー・ヒラー(代表作『ある愛の詩』『ラ・マンチャの男』『大陸横断超特急』『メーキング・ラブ』など)の追悼記事を書きました。
 私にとってアーサー・ヒラー監督作品というと、自分が18歳のときに映画館で見た、ハリウッド映画で初めてゲイを肯定的に描いた作品『メーキング・ラブ』が、印象という点でも自分が受けた影響という点でも、やはり最も大きいので、当時の自分の思いなども絡めて、極めてパーソナルな内容に寄せて書かせていただきました。

 この追悼記事で書いたようなことは、ゲイという言葉やその存在が決して珍しくはなくなった今日では、ちょっとピンときづらい部分もあるかも知れませんが、34年前の一当事者の証言記録としてお読みいただければ幸いです。また、そこで書いた《メディア上でゲイはどのように描かれるか》というイシューは、おそらく今日でも程度の差こそあれ、同様の問題が存在し続けていると思います。
 というわけで、是非お買い求めの上、お読みください。
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 件の映画『メーキング・ラブ』は、残念ながら日本ではDVDが出ておらず(アメリカ盤は出ています)、観賞するのが難しい状況です。
 とりあえず海外版予告編を貼っておきますが、これも時代の限界か、完全に女性映画的な売り方(おそらく)で編集されているので、ゲイ映画的な意義や雰囲気はちょっと伝わりにくいかも……どこかが日本盤ソフトを出してくれると良いんですが。

 追記。
 前述のように全編観賞は日本では難しいですが、映画における同性愛描写の歴史を綴った名作ドキュメンタリー映画『セルロイド・クローゼット』の中で、出演者の一人ハリー・ハムリンの証言と共に『メーキング・ラブ』の映像を見ることはできます。
 残念ながら『セルロイド・クローゼット』のDVDは既に廃盤で、プレミア値が付いてしまっていますが、大きなレンタル屋さんとかには置いてあるかも?
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「映画秘宝EX 最強ミステリ映画決定戦」

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 8月3日発売のムック「映画秘宝EX 最強ミステリ映画決定戦」に、アンケート協力+コメント寄稿という形で参加しています。
 副題に《100人の映画ジャンキーが選ぶ!》とあるように、総勢100人の映画好きが各々ミステリ映画のベスト10を選び、その累計点によって全体ランキングが決定、各自のベスト10リスト、ベスト男優、ベスト女優、ベスト殺人シーン、ベスト死体などが、コメントと共に掲載されているという本で、その100人の末席に加えさせていただいております。

 参加するにあたって、何をもってミステリ映画と定義するかにちょっと悩みましたが、とりあえず、まずは「謎で引っ張る」という要素があることを重視。また、自分的にサスペンスやスリラーだと思っている作品はOKだけど、ホラーだと思っている作品はNG。超常要素が絡んでくるものも除外……という感じで、マイルールを設定して選びました。あとは、同じ監督の作品がダブってしまった場合は、どれか一作に絞り込むとか。
 というわけで私の選んだベスト10は、2位から5位までは「この監督ならこれ!」、6位から10位までが「このジャンルならこれ!」という感じのリストになっております(1位は別格)。具体的に何を選んだかは、是非誌面でご確認を。
 しかしこうしてアレコレ考えながら、いざ具体的に作品をセレクトしてみると、自分でも色々と発見があります。例えば「松本清張/野村芳太郎の『砂の器』は大好きだけど、果たして自分はあれをミステリ映画として楽しんでいるのか」とか、「自分にとって『ジュデックス』の好きポイントは、果たしてミステリ映画的要素だろうか、それとも冒険活劇要素か」とか、「ミステリ映画という括りだと、ブライアン・デ・パルマは意外と《この一作!》を選べない」とか……。
 そして届いた本をパラパラと捲り、他の方のセレクトを見ていると、「ああっ、これ失念してた、それもあった、あれもあった!」ってなる……。

 というわけで、100人によるベスト10選出以外にも、〈濃厚! ミステリ対談3連発!〉〈もっと知りたい! テーマ別 ミステリ映画なんでもベスト〉他、対談やコラム記事も充実しておりますので、映画のガイド本として、また猛暑のお供の読み物として、是非一冊ご購入いかがでしょう?
 とりあえず私は、総合ベスト50の中に見ていない映画が8本くらいあったので、それを重点的に狙ってみようかな……などと思っております。
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「ドラマ秘宝 vol.2」にテキスト寄稿

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 現在発売中のムック「ドラマ秘宝 vol.2」に、アメリカの海賊ドラマ『Black Sails/ブラック・セイルズ』の紹介記事を書いています。約2,000字。
 よろしかったらお読み下さいませ。
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