最近買ったCDあれこれ

John Foxx + Harold Budd “Translucence + Drift Music”
 アンビエント系コンテンポラリーの大御所Harold Buddが、初期のUltravoxのリーダーだったJohn Foxとタッグを組んだ二枚組アルバム。
 Harold Buddは、いつも残響タップリのピアノが物寂しげにポロンポロン鳴り響くとゆー、良く言えば一貫した、意地悪に言えばどれもこれも同じの、キョーフの金太郎飴アーティスト。正直私も、”Lovely Thunder”や”White Arcades”あたりでいい加減に飽きちゃって、以降はあまりちゃんとは聴いていなかったんですが、久々に聞いたこのアルバムは、まあ「相変わらず」ではあるものの、「でもいいじゃん!」って感じでした。
 二枚のうち”Translucence”パートは、ピアノ+残響でメロディを生かしつつも、音に隙間をタップリ残している、比較的シンプルな構成。叙情的でもあり、7曲目の”Here And Now”なんか、ちょい泣ける感じもあり。もう一枚の”Drift Music”パートは、感傷や情緒を刺激するメロディ要素は後退し、空間に隙間なく柔らかな電子音響が満ちているような、よりエアリーで拡がりのある感じ。どちらもそれぞれ気持ち良いですが、今の私の気分だと後者の方がより好みかな。
 過去の作品と比較しても、まあソロの”The Pavilion of Dreams”や、Brian Enoと組んだ”The Plateaux of Mirror”あたりは別格としても、同じくEnoと組んだ”The Pearl”や、Cocteau Twinsと組んだ”The Moon & The Melodies”、ソロ作だと”The Serpent (in Quick Silver) / Abandoned Cities”あたりの良作と比べても、まったく遜色ないです。
 しかし、実は私、John Foxxのソロって”The Garden”くらいしか聞いたことなかったんで、いつの間にこんな「ど・アンビエント」な人になったのかと、ちょっとビックリでした。どうやら”Cathedral Oceans, Vol. 1-2″というソロも本作と似た傾向らしいんで、今度トライしてみようかな。
Harold Budd “La Bella Vista”
 で、こっちは同じHarold Buddから、いつもの残響を取ったらどうなるかという実験作……かどうかは判りませんが、要するに音を加工していないソロ・ピアノ集といった趣です。まあシンプルにして美麗な小品揃いだし、「おや、これがあのHarold Buddかい」という面白さもありますが、ぶっちゃけそれ以上でも以下でもないなぁ。でも、静かでキレイなピアノ・ソロが聞きたくて、しかし情緒を刺激されるのは鬱陶しい……なんて気分のときには重宝するかも。
Focus “Moving Waves”
 これは中高生の頃に良く聞いていたオランダ産のプログレで、久々に聞きたくなったら廉価盤があったので買ってきました。
 このアルバム、良くも悪くも1曲目の”Hocus Pocus”の印象がキョーレツでして、他の曲の印象が薄れちゃっていたんですが、久々に聞いてみると、メロトロンとアコギで「アランフェス」ばりの叙情を聞かせる2曲目”Le Clochard”とか、ほとんどまんまドビュッシーみたいな4曲目”Moving Waves”とか、なかなかの佳曲。アナログ当時にB面1面を占めていた大曲”Eruption”は、23分強という長尺の割りには、なんだかちっとも記憶に残らない曲だったんですが、これは改めて聴き直してみても、まあ所々面白い要素はあるものの、全体としてはやはり散漫でイマイチ。
 因みに「キョーレツな印象」な1曲目”Hocus Pocus”がどんな曲かと言いますと、イントロでエレキギターがギャンギャギャギャンと鳴り響き、そこにズンドコリズムが加わって、更にヨーデルが「ヒャリララヒャリラララッパッパ〜」が高らかに響くとゆー、何だかカッコいいんだか悪いんだかワカンナイ曲(笑)。これに似た曲って、ちょっと他に思い付かないなぁ。大好きだ(笑)。
 そうそう、4曲目の”Focus 2″ですが、昔は別のアルバムに入っていた”Focus 3″が好きだったけど、今になって改めて聞くと、この”2″の方が好きかも。でもチョッピリ、何だか泣き節タップリのフュージョンみたいだな〜なんてことも思いましたが。
 で、同じく昔好きだったフュージョンも聞きたくなり、Chick Koreaの”The Mad Hatter”とかCalderaの”Dreamer”とかのCDがないかな〜と探したんですが……どちらも玉砕。うむむむ。でも、Chick Koreaの”The Leprechaun”と”My Spanish Heart”、Calderaの1st(これは聞いたことないけど)はあったんで、とりあえずそっちを注文。
スパービューティーミカリン+K with キューティーモンすたーズ『O・SU・SO・WA・KE〜プルプルンのキュッのボン!』
 叶美香のマキシ・シングル。正確には友人への誕生日プレゼントとして買ったんですが、何だか昔の歌謡曲ちっくで気に入っちゃいまして。で、気がつくと無意識に鼻歌で歌ってたりするんで、人前でやらかさないように気を付けなきゃ(笑)。
 でも、こーゆーのは『マツケンサンバ2』同様に、やっぱDVD付きで出して欲しかったなぁ。