
外遊からは無事に帰国しましたが、入れ替わりに今月末から、ニューヨークのギャラリーで私の個展が始まります。
場所はチェルシーにあるファインアート系のMartos Gallery内にある、Shoot the Lobsterというポップカルチャー系の展示スペース。
何でもギャラリーのオーナーは、かつてキース・ヘリングを扱って三本の指に入る方なんだそうな。……とてもそうは見えなかったけど(笑)。第一印象が「酔っぱらったフランス人?」って感じだったので(笑)。
入り口は共用で、入るとすぐにMartos Galleryの展示スペースになり、そこをまっすぐ突っ切ると、奥に別スペースのShoot the Lobsterがあります。
ドアが通りに面しているので、場所は見つけやすいはず。私も先日、展示用の打ち合わせに行くのに、Google Maps頼りでしたが、1人でちゃんと行けました(笑)。


Shoot the Lobster @ Martos Gallery
540 W. 29th Street
New York, NY 10001
212.560.0670
期間は5月30日から6月15日まで。オープニング・レセプションは5月30日の午後6時〜8時になります。
展示内容は、雑誌表紙などのカラー・ペインティング、英語版単行本”The Passion of Gengoroh Tagame”のカバーデザイン等にも使われた『銀の華』の扉絵などモノクロのドローイング、マンガの原画、スケッチや下絵、それと多分トロントのChurch on Churchで展示されたカラーのジクレー・プリントなどを加えた、20点強になるはずです。
販売もいたします。
残念ながら私本人は、オープニングにも展示にも顔を出せませんが、近郊にお住まいの方や渡航予定がある方など、いらっしゃいましたら是非お立ち寄りくださいませ。
ちょっと宣伝、『転落の契約』最終話掲載です

5月21日発売「バディ」7月号に、短期連載マンガ『転落の契約』第四話(最終話)掲載です。
最終話ということで、行為描写云々よりもストーリー的な締めの部分がメインの内容ではありますが、ガッツリSMを描くという予定通り、しっかりSMな内容になったかと。
今回は珍しくイラレを駆使……ってほどのものじゃありませんが(笑)、そんなページもあります。凝って作り込んでいたら、データが重くなりすぎたのか、PSD書き出しでエラーが出てしまったり(笑)。
ともあれ、ヒゲ+体毛+マッチョのガッツリSMという、私の作風の中では王道の一本、最後までお楽しみいただけますように!
さて、来月の「バディ」は、一回お休みをいただきます。
で、再来月発売の9月号から、数話集中連載の短めの話を、また描かせていただく予定。
内容は……今回の渡航中に幾つか「お、これでいけるかな?」と思いついたものはあるんですが、どれにするかはまだ未定。
今回がガッツリSMだったので、バランスを考えるとソフトめの内容の方がいいのかな……と思いつつも、今回のノリで引き続き、もうちょっとSMネタを描きたいという気分もあり。
さて、どうなりますやら(笑)。
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Badi (バディ) 2013年 07月号 [雑誌] 価格:¥ 1,500(税込) 発売日:2013-05-21 |
トロントの予定は無事終了、現在はニューヨークです
ちょっと宣伝、5月の私が関係するイベントあれこれ(トロント、ニューヨーク、東京、札幌)
来る5月、私が関わる予定のイベントが幾つかありますので、まとめてご案内いたします。
TCAF (Toronto Comics Art Festival) 2013
場所:カナダ/トロント
コミック・フェスティバルへのゲスト参加。ブース展開の他、描きおろし新作ポスター他、プリントの販売等もあり。
期間:5月11日〜12日(TCAF公式サイト)
関連イベント1:LEGENDS: The Gay Erotic Art of Maurice Vellekoop & Gengoroh Tagame
作品のプリント展示。カナダのアーティストMaurice Vellekoopと一緒。
期間:5月4日〜12日(詳細)
関連イベント2:TCAF Queer Mixer: Featuring Tagame & Vellekoop
トークショー。これもMaurice Vellekoopと一緒。
日時:5月11日、PM 7:00 〜 PM 10:00(詳細)
Publishing event of “The Passion of Gengoroh Tagame”
場所:アメリカ/ニューヨーク
書店The Standard, High Lineで開催される、拙英語版単行本の出版イベント。装丁担当のチップ・キッドと一緒にサイン会もやります。
日時:5月15日、PM 6:00 〜 PM 9:00(詳細)
ゴアランブル『Tシャツのはらわた』展
場所:東京/中野
猟奇マンガ家の氏賀Y太さんプロデュース、オリジナル・グロ絵Tシャツの展示・販売会。様々な作家に混じって、私もこの展覧会用に描きおろした《無残絵》プリントTシャツを出展します。
期間:5月14日〜26日(詳細)
*開催期間中に日本にいないので、会場には顔を出せないと思いますが、ひょっとすると会期の最後の方か、もしくはクロージングに行けるかもしれません。
アニメイト札幌店『田亀源五郎先生応援フェア』
場所:北海道/札幌
アニメイトの札幌店さんで、拙著のフェアをやってくださることになりました。フェア用にペーパー描きました。拙著購入で貰えるはず!
期間:5月1日〜31日(詳細)
*私は顔出しできませんが、同日程で『春の漢祭!肉体派コミックスフェア』も開催(こちらもやはりペーパー有り)だそうです。
以上、5月の関連イベントあれこれでした。お近くの方は是非お立ち寄りください!
ちょっと宣伝、『転落の契約』第三話掲載です

4月20日発売「バディ」6月号に、短期集中連載マンガ『転落の契約』第3話掲載です。
全4話なので、今回はエンディングに向けてのブリッジ回。
ストーリー的なツイスト等ではなく、加速するプレイ内容で押しまくる完全な《ぬき》回になります。
ほぼ全ページがエロ場面なので、オカズ使用(ただしSM者限定)にはもってこいかと(笑)。
次号完結なので、最後までよろしくお付き合いくださいませ。
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Badi (バディ) 2013年 06月号 [雑誌] 価格:¥ 1,500(税込) 発売日:2013-04-20 |
『天才画家ダリ 愛と激情の青春』
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天才画家ダリ 愛と激情の青春 [DVD] 価格:¥ 3,990(税込) 発売日:2012-06-22 |
『天才画家ダリ 愛と激情の青春』(2008)ポール・モリソン
“Little Ashes” (2008) Paul Morrison
2008年のイギリス/スペイン合作映画。
ダリを演じるロバート・パティンソンの『トワイライト』人気で、こんな邦題になっちゃってますが、実質はダリではなくフェデリコ・ガルシア・ロルカ(ハビエル・ベルトラン)が主人公で、同性愛者としてのロルカをメインに、ダリとの関係等を描いたゲイ映画です。
まぁ何というか、身も蓋もない言い方をしてしまうと、「ロルカとダリで『モーリス』やってみました」みたいな映画。
ロルカの同性愛者としての側面に焦点を置くというのは、『ロルカ 暗殺の丘』(マルコス・スリナガ監督、1997年)でも、『ブニュエル ソロモン王の秘宝』(カルロス・サウラ監督、2001年)では、残念ながら殆ど見られなかったので(でも映画自体はどちらも好きです。特に後者は、おかしな邦題で損をしていますけど、個人的には贔屓の一本)、そこは新鮮だし嬉しかった。
ロルカがダリとの関係に振り回された後、演劇や政治に身を投じていく姿を、同性愛者としての自己受容や行動に重ねて描くというのも、視点としてはなかなか興味深いです。
ただ、残念ながら演出が凡庸なために、そんなアイデア以上の見応えや滋味には欠けるのが残念。
描かれる具体的なエピソードのあれこれも、ダリの立ち位置を《魔性の美形》的にするとか、どんどん親密になっていくロルカとダリに、ホモフォビックなブニュエルが嫉妬する昼メロみたいな展開や、ゲイに振られながらも理解ある友人となる女性キャラというお約束が出てくるとか、そういった発想自体の陳腐さが、ちょっといただけない。
また、『モーリス』や『アナザー・カントリー』系の、ある種の耽美とかコスチューム・プレイ的なゲイ映画として見てしまうと、全体が低予算のために時代の香気に酔うというわけにもいかないし(低予算ながら工夫して頑張っているとは思いますが)、また、最初は《魔性の美形》だったダリも、後半は実際の本人の姿に併せて、ルック自体がどんどん奇矯になっていくので、そんなヴィジュアル自体が足枷になってしまう。
というわけで、ドラマティックな時代と関係性を描いた人間ドラマとしては、深みや見応えに欠けるし、映像自体のムードや昔のやおい的な耽美を求めてしまうと、映像がそれに追いついていかず……といった具合に、ちょいと虻蜂取らずに終わってしまっている感があります。
ただ、前述したようなモチーフ自体の珍しさはあるし、着眼点自体は悪くないと思うし、また、凡庸さや陳腐さは感じつつも、別に見ていてつまらないわけでもないので、あまり多くを期待せず、気楽に見る分には良いと思います。
なにしろ、こういうマイナーなゲイ映画の、日本盤DVDが出ること自体が珍しいので、そういう意味ではちょっと応援したい気持ちもあり。
ありがとう『トワイライト』(笑)。
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ロルカ 暗殺の丘 [DVD] 価格:¥ 5,040(税込) 発売日:2000-06-25 |
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ブニュエル ~ソロモン王の秘宝~ [DVD] 価格:¥ 3,990(税込) 発売日:2006-08-25 |
“Notre paradis (Our Paradise)”

“Notre paradis” (2011) Gaël Morel
(イギリス盤DVDで鑑賞→amazon.co.uk)
2011年のフランス映画。
トウのたった男娼とその恋人の青年が、寄り添うように愛し合いながら、殺人を重ねていく姿を描いたゲイ映画。
サブキャラでベアトリス・ダルも出演。
主人公ヴァシルは盛りを過ぎた男娼。トウがたち腹も出た今は、歳を若く偽っても客にはそれを見抜かれる。そんな彼には殺人癖があり、今日も自分の歳について色々言ってきた客を絞め殺してしまう。
その帰り道、ヴァシルはハッテン場で倒れている青年を見つける。青年は何者かに襲われて負傷しており、ヴァシルはそんな彼を家に連れて帰って手当する。自分の過去も名前も明かさない青年を、ヴァシルは彼の身体の天使のタトゥーに因んで《アンジェロ》と名付ける。
ヴァシルとアンジェロはそのまま一緒に住み始め、やがて歳のせいで客から断られるヴァシルに代わって、アンジェロが男娼をするようになるが、ヴァシルは自分はヒモではなく、二人は対等な関係なのだと強調する。そしてアンジェロもまた、自分がヴァシルのことを愛していることに気付く。
しかしある日、二人で一緒に変態趣味の客をとったときに、客がアンジェロを異様な方法で責めるのを見て耐えかねたヴァシルは、アンジェロの見ている前でその客を殺してしまう。
こうして初めてヴァシルの殺人癖を知ったアンジェロだったが、それでも彼と一緒にいることを選ぶ。だが、かつてヴァシルが殺したと思っていた客の一人が生きていて、二人一緒のところを見られてしまう。
二人はパリを離れ、ヴァシルの旧友のシングルマザーのところを訪ねるのだが……といった内容。
映像がなかなか美しく、セックスや殺人、キンキーなプレイといった、かなり露骨で身も蓋もない描写がありつつも、同時にしっかりロマンティシズムやリリシズムも伝わってきて、そういった全体のテイスト自体はかなり魅力的。
ストーリー的にも、まず、殺人者とその恋人の逃避行という、ベースとなるプロット自体が、ゲイ映画ではあまり見られないタイプなので興味深く、更に中盤、ベアトリス・ダル演じるシングルマザーと、その幼い息子で主人公と同じ名前のヴァシル少年が登場し、そして後半になると、ヴァシルの最初の客であった富豪と、その彼氏もストーリーに絡んでくるので、起伏に富んだ展開の筋運びで、先が読めない面白さもあります。
反面、いろいろと要素が中途半端になっている感もあり。
まず、ヴァシルとアンジェロの関係ですが、ストーリー自体に意外なほど閉塞感がなく、描き込みもいまいち甘いので、どうもフォーカスが散ってしまっている感があり。ゲイの男娼カップルによる殺人逃避行というストーリーのわりには、ギリギリ感が全くなく、逆に中盤以降は、普通のヒューマンドラマ的なテイストになってしまうのが、最も物足りなかったところ。
また、ストーリーの起伏の方も、描かれるのは主人公回りのドラマだけで、追っ手や周辺のエピソードが描かれないために、筋立ての割りにはクライム・ドラマやサスペンス的な滋味に欠けるのが残念。
カップル二人だけの世界を描くのであれば、前述したような即物性とロマンティシズムの並立が、大いに効果的かつ魅力的だったんですが、中盤以降、ストーリーがチェンジ・オブ・ペース経て、二人以外の世界や人々が、ストーリーに密接に絡んでくる展開になると、ムードだけでは持たせきれなくなってしまい、逆に齟齬が生じてしまっている感もあり。
二人の関係、ストーリー的な工夫、少年との触れあいなどに見られるほのぼのとした描写、ゲイの世界における《若さ》の意味……等々、ディテール単位で取り出して見ると、それぞれが魅力的だっただけに、こういった弱点が何とも惜しい。
ラストをもうちょっと変えるだけでも、だいぶ後味が変わると思うんだがなぁ……。このラストは、ドラマ的な盛り上がりにも余韻にも欠けて、ちょっといただけない。
役者はそれぞれ魅力的で、演技も申し分なし。
特に主人公ヴァシル役のStéphane Rideauという人は、ルックスといい体型といい、いかにも若い頃は人気の男娼だったのが、加齢と共に客をとれなくなったキャラというのに、見事な説得力を与えています。アンジェロ役のDimitri Durdaineも佳良。
エロティックな描写に関しては、ロマンティックなセックス意外にも、けっこうキンキーな内容(ボンデージとか内視鏡プレイとかディルドとかネズミSMとか)が出てくるんですが、それらの描き方がとてもニュートラルなのが良かった。
露悪的にするでもなく、ファッショナブルに気取るでもなく、淡々と極めて即物的な描写ながら、そこに一種のリリシズムが感じられる絵作りになっていて、そこはかなりの高ポイント。
というわけで、全体的にはちょっと惜しい感じではありますが、それでも印象的なシーンは多々ありますし、演出等のクオリティも高いので、興味のある方なら見て損はない一本だと思います。
特に映像のテイスト自体が、個人的にはとても好みでした。
“Teddy Bear”

“Teddy Bear” (2012) Mads Matthiesen
(米盤DVDで鑑賞→amazon.com)
2012年のデンマーク映画。
母親の盲愛に縛られて自立できないアラフォーのプロ・ボディビルダーが、愛と女性を求めてタイに行くというヒューマン・ドラマ。
この映画の原型となった、同じ監督&キャストによる短編”Dennis” (2007)は、ベルリンの最優秀短編賞受賞。
38歳のプロ・ボディビルダー、デニスは、母親と二人暮らし。母は彼を溺愛しており、同時に彼をその愛で縛り付けてもいる。デニスはそんな母に「友人と映画に行く」と嘘をついて、女性とデートを試みたりするのだが、極端に奥手なので全く上手くいかない。
そんなある日、デニスの叔父がタイからお嫁さんを連れてくる。二人の様子を見て、そして叔父から「タイなら彼女を見つけるのも簡単だ」と聞いたデニスは、母親に「ドイツの大会に出る」と嘘をついて、単身タイのパタヤへと旅行に行く。
パタヤでデニスは、叔父が紹介してくれた斡旋人を訪ねるが、そこで紹介される女性はいわゆる商売女で、デニスが期待していた出会いとは違っていた。また、同地で西洋人がタイ人女性をはべらせて騒ぐ様子にも、どうしても馴染むことができない。
そんな中、同地でボディビルジムを見つけたデニスは、自分の受賞歴を知るタイ人ボディービルダーとの交流を経て、ようやく一息つくことができ、やがてジムのオーナーである、未亡人のタイ人女性に心惹かれるようになるのだが……といった内容。
何と言っても主人公デニスを演じるKim Koldの存在感が、その肉体共々素晴らしく(実際に様々な受賞歴のあるプロ・ビルダーだそうです)、その彼の俳優デビュー作でもあり、YouTubeでも公開されている前身となった前述の短編”Dennis”がとても良かったので、その長編版ということでかなり期待して見た一本。
全体の雰囲気は実に穏やかで、静かで淡々としつつも温かみがあり、鑑賞後の後味も上々。
ストーリー的には、実にシンプルな内容ながらも「この先どうなるんだろう」という要素で牽引していき、ゆったりしたペースながらも弛緩は皆無。
ドラマ的にはエモーショナルな起伏もありますが、それすら描写自体は穏やかで、映画の半ば以上がタイが舞台というせいもあって、何というか、ゆったりとした空気感にしみじみ浸れる感じ。全体に漂う自然なリアル感も素晴らしい。
筋肉の小山のような巨漢なのに、内気で気弱なデニスのキャラも良いし、ジム・オーナーのタイ人女性も、いわゆる美人では全くないけれど魅力的。どちらも演技的にはほぼ素人らしいですが、とてもそうとは思えない自然な佇まい。お見事です。
ただ、見る人によっては、女性観が男性目線すぎると感じられるかも知れません。
個人的には、男性同士やビルダー仲間となら屈託なく接することができるのに、女性相手だとどうしていいのか判らず、更に母子関係にも縛られた男を描いた内容なので、これはこれで良いのではと思いますが。
さて、原型となった短編”Dennis”と比較してみると、あちらは主人公の《異形》としての煩悶にフォーカスが当たっていたり、また、ある意味で異様な母子関係を描いているのに、なのに不思議としみじみとした後味が残るというギャップがあったりしたのに対して、本作ではそういった要素は後退気味。
そういった諸々の要素は、既に”Dennis”で語り終えたという風情で、こちらの”Teddy Bear”はその後日譚&決着編という感じです。なので、母子関係や主人公の内面という点では、2本続けて見た方がより味わい深くなりますし、逆に言えば、”Teddy Bear”単品を独立した作品として見てしまうと、いささかそういった部分に突っ込み不足が感じられてしまうかも。
幸い”Dennis”もDVDのボーナスで入っているので、これは是非続けて見ていただきたいところ。
というわけで、とにかくまずは、この主人公を愛おしく思えるかどうかがキモになると思いますが、私はもうバッチリでした。
クオリティも高いので、単館上映系の映画が好きで、しかも筋肉男が好きな方だったら、これは激オススメの一本です。
そして前身となった短編”Dennis”ですが、DVDにも収録されていますが、YouTubeでも英語字幕版が公開されています。
ちょっと宣伝、マンガ『転落の契約』第2話です

今月21日発売の「バディ」5月号に、短期集中連載マンガ『転落の契約』第2話掲載です。
左のサムネを見ればお判りのように、今回の連載はガッツリ王道(って何が王道なんだかw)パターン。
濡れ場たっぷり、カットバック使いながら、スピード感重視でガンガン攻めております。
刺身のツマ的に、某所で西原理恵子女史に「魂が抜けている」と評された(笑)女性キャラなんぞも出ておりますが(笑)、エロ場面は「バディ」の大きい誌面で見ると、モザイク入りとはいえ、けっこう迫力があるのではないかと。
全4話の予定なので、これでちょうど半分。
是非お買い求めいただき、最後までよろしくお付き合い願えればと思います。
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Badi (バディ) 2013年 05月号 [雑誌] 価格:¥ 1,500(税込) 発売日:2013-03-21 |
“Estigmas”

“Estigmas” (2009) Adán Aliaga
(スペイン盤DVDで鑑賞、英アマゾンで入手可能→amazon.co.uk)
2009年のスペイン映画。ロレンツォ・マトッティのグラフィック・ノベル”Stigmates”の実写映画化で、望まぬ聖痕を受けた寡黙な巨漢の受難を描いた物語。
ベア好き&ガチムチ好きに人気の砲丸投げ選手、マヌエル・マルティネス主演。
マフィアの経営するバーで働く、酒浸りの寡黙な巨漢で、蚕を育てるのが趣味のブルーノの両掌に、突然聖痕が顕れ出血が始まる。医者は何も異常を発見できず、ブルーノの狂言を疑い、バーのボスも出血する彼のことを「病気だ」と疎む。
ブルーノの住むアパートの隣家には、彼と蚕仲間の少女が病床に伏しているが、ある日彼が彼女の頭に手で触れて以来、少女は全快して医者を驚かせる。少女の母親は彼にそれを感謝するのだが、奇跡をもたらす掌に接吻するうちに欲情し、自ら服を脱いで彼を誘う。
しかしバーの安い給金と、子供たちに蚕を売って稼ぐ小銭以外には収入がなく、酒浸りで借金も断られたブルーノは、ついに家賃が払えなくなってアパートを追い出される。彼は仕方なくバーに寝泊まりするのだが、それもボスに疎まれ、しかも侮辱されてカッとなり、ボスに暴力を振るってしまう。
街を彷徨った挙げ句行き倒れになったブルーノは、貧困者の救済院に保護され、尼僧長の好意でそこに置いて貰えるようになる。しかし彼が聖人だという噂が広まり、尼僧長も彼が聖痕から流した血を見て欲情してしまい……といった内容。
全く柄に合わない、望まぬ聖痕をいきなり負わされた男の彷徨と悲劇を描いた内容で、前半は主に聖痕が彼に与える苦悩を描き、中盤に移動式遊園地の一員となって以降は、少しチェンジ・オブ・ペースして、女性との出会いや愛などが描かれていきます。
その結果、男の孤独と結びついていた聖痕や蚕といったモチーフが、中盤以降は薄れてしまうのがちょっと残念。
ラストシーンでは再び聖痕というモチーフが浮かびあがるものの、後半の、女性との出会いや結婚といった展開は、エピソード自体は面白くて引き込まれるんですが、全体のバランスから見ると、正直ちょっと物足りない感あり。
ただ、DVDにボーナス収録されている、使われなかったもう一つのラストシーンを見ると、実は現状のラストシーン以降に本来あった一連のシークエンスでは、再び聖痕や蚕のモチーフが登場して、一つの明確な結末が用意されていたのが判ります。
しかし完成した映画では、そこをあえて全て削ることで、結末に関しては多様な解釈が可能になっているいう面があります。その結果として、モチーフの統一性や「この物語は何であったのか」という部分は曖昧になっていますが、それは逆に、そういった「答え」は観客それぞれが考えれば良いという効果にもなっているので、うーん、やはりこれで完成バージョンで正解なのかも知れません。
映像は全編モノクロームで、それが実に魅力的かつ効果的。
台詞も少なく全体的には静かな展開ながら、ストーリー的にドラマティックなうねりは用意されているので、アート系映画としては比較的娯楽寄りの要素も多い方かと。
そしてやはり最大の勝因は、ブルーノを演じたマヌエル・マルティネスの起用。その肉体や容貌の圧倒的な存在感が、映画自体の個性をしっかり裏打ちして支えており、舌足らずな部分も充分以上にカバーできている感じ。主人公にこの人をキャスティングできただけで、50%は成功が保証されたのではと思えるくらい。
そんなこんなで、観念やイメージ重視でいくのか、それともストーリーを重視するのか、ちょっと虻蜂取らずの感はありますが、どちらもそれぞれ見所や魅力があちこちあるなので、予告編に惹かれた人なら見て損はない一本。
特に、マヌエル・マルティネスを「素敵!」と思う方なら、これは必見と言っていいのでは(笑)。
そして、前述したDVD収録のカットされたエンディングですが、実はマヌエル・マルティネス目当ての方には、そちらの方にフルヌード含むシーンがありますので、DVDをゲットされた方はチェックをお忘れなきように(笑)。

映画の原作である、ロレンツォ・マトッティのグラフィック・ノベル”Stigmates”は、日本のアマゾンでも購入できます。
こちらもまた、実に魅力的な絵と演出による一作で、大胆なデフォルメとダイナミックな構図、スピード感のあるペンタッチなど、見所がいっぱい。
映画との比較で少し追補しておきますと、蚕のモチーフは映画オリジナルで、グラフィック・ノベルには登場しません。また、エピソードの入れ替えもあって、映画では移動式遊園地の前にある修道院のエピソードは、原作では遊園地と洪水の後になります。
その他、細かな異同はあれこれあるんですが、総合的には原作の方がエピソードの流れも自然で、完成度は高いです。特に最大の違いは後味で、原作のラストは、現バージョンの映画とも削除されたエンディングとも、どちらとも異なっています。
原作のラストでは、映画同様に解釈を読み手に委ねる要素がありつつも、それでもしみじみとした味わいのある美しいエンディングになっていて、この要素が映画からは全く消えてしまっているのは、いささか勿体ない感じがします。
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Stigmata 価格:¥ 1,947(税込) 発売日:2011-02-14 |
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