帰朝報告〜日誌風(1)

帰朝報告、その2。
2月28日
 フィンランド航空を使いヘルシンキ経由で、夜、パリのシャルル・ド・ゴール空港に到着。
 ゲートで、ギャラリー・オーナーのオリヴィエ・セリがお出迎え。前もって写真を貰っていたので、すぐに判りました。写真を見たときから「デカそうなヒゲ熊だな〜」と思っていたんだけど、実際会ってみると、身長は私より頭一つ高いし、ウェスト周りなんか倍はありそうで、ちと圧倒される。オマケに、後になって年下と知って、更にビックリ。
「腹が減ってるか?」と聞かれたけど、機内食でブロイラー状態だったので、ノーサンキュー。そのまま、RER(パリの郊外を走る電車)とメトロ(地下鉄)を乗り継いで、ギャラリーに直行。
 小一時間後、ギャラリー “ArtMenParis” に到着。メトロのストラスブール・サンドニ駅から、徒歩3分ほどという好立地。ポンピドー文化センターやバスティーユ広場は徒歩圏内、主だった観光エリアや文化エリアにも、メトロ一本で数分という便利なエリア。
 因みに、私の宿泊先はギャラリーのロフト……と、オリヴィエは呼んでいたけれど、ギャラリー内の一角をカーテンで仕切った小部屋。オリヴィエは「片づけが間に合わなくて、まだ散らかっている」と、しきりに詫びていたけれど、なんのなんの、私の家に比べると百倍は片付いている(笑)。
 お茶を淹れてもらい一服した後で、手荷物で持参した個展用の原画を見せ、展示のレイアウトなど明日の作業に関する打ち合わせ。事前にギャラリーの写真と図面をメールで貰い、展示に関してアバウトなプランは立てていたものの、やはりいざ現物を見てみると、いろいろ変更や微調整の要あり。あと、オリヴィエの英語は、フランス語訛りがきついうえに、かなりの早口でマシンガン・トークなもんだから、ついていくのがけっこう大変。
 それでも何とか打ち合わせも終わり、深夜12時過ぎにオリヴィエは帰宅。ギャラリーの鍵を預かり、表門を開けるための暗証番号も教えてもらう。
 一人残って、バスを使う。時差ぼけが心配だったけど、いつも日本で超夜型の生活なのが幸いしてか、ベッドに入ったらすぐに眠くなりました。
3月1日
 朝、7時頃に自然と目が覚める。頭もスッキリ。やはり時差ぼけの兆候はなし。
 オリヴィエが来るのは1時の約束だったので、ちょいと近くを歩いてみることにする。表門を出て適当にウロウロしていたら、すぐにカフェを見つけたので、入ってコーヒーを注文。あまり食欲がなかったので、朝ゴハンは頼まず。
 コーヒーの後、もうちょっと近所を探索して、9時頃にギャラリーに戻る。で、前日に別便でパリ入りしているはずの、ポット出版の沢辺社長のケイタイに電話。すぐにつながって、沢辺さんたちがギャラリーに来ることになる。ギャラリーの入り口がちょっと判りにくいので、ドアを開けてお待ちする。
 沢辺さん一行(沢辺さん、「日本のゲイ・エロティック・アート2」のアップリンクでのイベントを一緒にやったポットの那須さん、ふみちゃん、みずきちゃんの四人)がギャラリーに到着。一緒にパリ入りしたはずの、タコシェの中山店長の姿は見えず。どうやら、別の約束があったようで。
 ギャラリーを披露した後、しばし雑談。沢辺さんたちの泊まっているホテルは、通り一本向こうなだけの、とても近くだそうな。そして、那須さんのお仕事用英文レターを書くのを、ちょっとお手伝い。
 一服した後、ちょっと外でお茶でもしようと、みんなで外出。ちょっぴり歩いてカフェに入り、慣れないフランス語メニューと格闘しながら、何とかカプチーノを注文。ユーロが高いせいもあって、想像していたよりも物価が高い印象。
 お茶しながら雑談していたら、外を大量のパトカーがサイレン鳴らしながら走り、しかも中には武装警官がぎっしり乗っていたもんだから、みんなビックリ。しかし、道行く人々はべつだん驚いたり慌てる様子もないので、ちょっと安心する。
 そうこうしているうちに時間がきたので、みんなと分かれてギャラリーに戻る。
 ギャラリーに戻ってしばらくして、オリヴィエが来る。サンドイッチを持参してくれたんだけど、なぜかまだ食欲がなかったので、「後で食べるから」と冷蔵庫にしまってもらう。特に胃の調子が悪い感じでもないんだけど、やはり少しナーバスになっているのかな。
 しばらく雑談をしていると、展示作業のお手伝いをしてくれる、またまた立派なヒゲ熊系のニコラが到着。彼もアーティストで、作品の写真を見せてくれるましたが、コンセプチュアル・アートと抽象絵画の中間のような作風でした。
 ニコラがマット切りなどの額装の準備を始め、そのあいだ私は、今回の個展用に制作したエスタンプ(複製画)に、エディション・ナンバーとサインを書きこむことにする。
 エスタンプの種類は二種類。
 まずは、個展用の完全な新作「七つの大罪」連作。
 これは、七枚セットで限定七部のみの制作。印刷媒体等へ発表する予定はありません。ただし、画像はそのうち ArtMenParis のウェブサイトと連動して、私のサイトにも載せる予定ですし、エディション・ナンバーが入ったもの以外に、E.A.(エプルーブアルティストの略で、アーティストプルーフとも呼ばれる、アーティスト用の保存分)を私が所蔵しているので、別の個展なり何なりの際に展示はできます。
 もう一種類は、サイトにも載せている旧作で、「さぶ」の挿絵用に描いた「忠褌」というモノクロ作品。こちらは刷り数も多く、限定25枚。これも、私が所蔵しているE.A.があります。
 これらは、そのうち日本国内でもご披露できるといいんですが。
 サイン入れ作業の最中に、もう一人の助っ人ベルナールが到着。この人はヒゲでも熊でもなく、細身のインテリ風オシャレさん。お仕事は、美術評論家だかキュレーターだかだそうだけど、英語を喋らないので、あまり交流はできず。
 サイン入れも額装も終わり、四人で配置や順番をあれこれ決めていく。みんな積極的にアイデアを提案してくれるので、なんだか文化祭前夜みたいで楽しい。
 窓の外が暗くなり、展示も八割方終わったところで、カメラマンのパトリック・サルファーティが到着。これから、私をモデルにフォト・セッションです(笑)。
 パトリックは、メールヌード写真ではベテランで、何冊も作品集を出している人。コマーシャル・フォトグラファーでもあり、80年代には、キクチタケオやトキオ・クマガイの撮影で来日経験もあるそうな。因みに、このギャラリーで私の前に開催されていたのが、キース・ヘリングが訪仏した際にパトリックが撮影した「パリのキース・ヘリング」という個展でした。
 小柄だけど筋肉はムッキムキで、ちょっとシャイな感じだけれど、笑顔を絶やさない素敵な人。私の作品を絶賛してくれるのも嬉しいんですが、更に、三島剛や矢頭保の大ファンでもあるので、更に嬉しくなったり。オマケに、少し話しただけで妙に波長が合う感じ。
 で、しばらく会話した後、撮影開始。
 幸いなことにヌードではなく、いつも来ている服に手だけバイカー用のような大きな革手袋という、ちょっと不思議なスタイリングでのポートレート。壁に掛かった自分の絵の前で、いろいろポーズをとらされます。指示の出し方が上手いのか、モデルをしていても、意外と緊張しないで済みました。
 でも、初めは「いいかい、ワン・ツー・スリーでシャッターを押すからね」と言っていたのが、撮影に熱が入ってくると、いつのまにか「アン・ドゥ・トロワ」になってたのが可笑しかったな。あと、引きをとろうとパトリックが後ずさりしたとき、ライティングのアシストをしていたオリヴィエにぶつかり、オリヴィエの巨大な腹に小柄なパトリックがバウンドして跳ね返ったもんだから、思わず吹き出してしまった。それから何故か、しばらく笑いが止まらなくなって、申し訳ないことに撮影を一時中断させてしまいました。
 撮影が終わった後も、引き続きパトリックとソファに座ってお喋り。話せば話すほど面白いし、価値観や世界観も共通する部分が多いので、その人柄にどんどん惹かれていきます。
 そうこうしている間に設営も終わり、テーブルの上にはパンやチーズが並べられ、そしてシャンパンのコルクが抜かれ、オリヴィエの「明日の成功を祈って!」という音頭で乾杯。普段はアルコール類を一滴も飲まない私ですが(すっげ〜下戸なんです)、この時ばかりはちょっぴりお相伴しました。
 あとはワインが開けられ、五人でテーブルを囲んで、ギャラリーのキッチンで料理されたピザやラビオリで晩御飯。会話が盛り上がると、たまにフランス語オンリーになっちゃったりするんですが、すぐにオリヴィエかニコラが英語でフォローしてくれるので、さほど置いてけぼりにはならずに済んだかな。
 誰かがかけたCDが、私の大好きなファイルーズ(レバノンの女性歌手で、アラブ歌謡を代表する大歌手の一人)だったので大喜びして、「ファイルーズ大好きで、ちょうど日本を出るちょっと前にも、彼女とベイルートのドキュメンタリー映画を見たばっかりなんだ」とか言ってたら、ニコラはレバノン人だと聞いてビックリ。
 で、「アラブ文化が好きなの?」と聞かれたから、「うん、今回もフランスに来たついでに、チュニジアに寄ってみたいと思ってるんだ」とか答えたら、今度はパトリックはチュニジア生まれだと聞いて、またビックリ。思わず、コスモポリタンとかボヘミアンとかいった言葉を連想して、我ながら古いなぁと思ったり。
 因みにレバノン出身のニコラは、アルコールが入るとだんだんオネエ度が増していきました。そして、去年のベアプライドに女装で参加したところ、シャネル(ニコラいわく「イミテーションじゃないシャネル」)のブレスレットを盗まれてしまった話をして、「いくらベアでも、所詮クィアはクィアね!」とか締めるもんだから、もう大笑い。
 更には、ゲラゲラ笑っている私に「明日のアンタのオープニング、そんときの女装で履いた、ゴージャスなハイヒールで来てあげるわよ!」なんて追い打ちまで。けっこうイケてる熊さんなのに、中身はかなりビッチなんだから(笑)。
 そんな感じで12時を過ぎ、オリヴィエから「これから一緒に、新しいベア&ウルフ・バー(日本でも「オオカミ系」なんて言葉がありますが、外国でもウルフ系ってのがあったんですな)のオープニング・パーティに行かないか?」と誘われたんですが、ちょいと疲れていたし眠くもあったので、申し訳ないけどパス。
 やがて四人は帰り、後は私一人に。
 設営の済んだ無人のギャラリーを、記録用にデジカメで撮影してから、シャワーだけ浴びて、さっさと就寝。この晩も、あっという間に眠っちゃいました。
(続く)

帰朝報告〜パリの個展&サイン会、写真レポート

 帰朝報告、その1。
 個展会場、オープニング・パーティ、サイン会等の様子を、自分で撮った写真と、ポット出版の沢辺さんとタコシェの中山さんからお借りした写真を使い、スライドショー仕立てのヴィデオにして、YouTubeにアップしてみました。

再び個展とか画集とかサイン会とか

 ポートフォリオ『七つの大罪』の、カバー・デザイン用に頼まれていた、筆文字や日本語のパーツを、メールに添付してフランスに発送。これで、渡仏前の個展用準備は全て完了。
 某誌用のマンガのネームも、ファックスしてOK貰う。
 あとは、バディの連載「外道の家」の原稿を、数日中に仕上げて渡せば、出発前の用件は全て終了です。
 個展もサイン会も開催が目前になってきて、それぞれのサイトに情報がアップされたようです。興味のある方は、下のリンクからどうぞ。書店のサイトでは、画集 “The Art of Gengoroh Tagame” の表紙画像も見られます。
・個展をするギャラリーはこちら
ArtMenParis
・サイン会をする書店はこちら
BlueBookParis
 フランス在住の方、あるいは、開催期間中にフランスもしくは近隣諸国に行かれる方は、ぜひぜひ足をお運びくださいませ。

準備ほぼ完了

 個展用の描き下ろし連作「七つの大罪」、彩色完了。ちょいと一部分をプレビューしてみませう。
gulaira
 エスタンプ制作用のデータもフランスに送ったし、これで、個展の準備はほぼ完了かな。後は、細かな用件が幾つか残るのみ。額装とかエスタンプへのサイン入れとかは、渡仏後の作業だし。
 とはいえノンビリもしておられず、出国までに今月の仕事をキレイに片づけていかなきゃ。
 昔、サラリーマンやってた頃、夏休みに仕事が食い込んじゃって、インドネシアはバリ島のウブドゥ村と東京間で、指示書をファックスしたり、送られてきた原稿に朱入れして返したりしたことがありますが、あーゆー事態はできれば避けたい(笑)。オマケにこのときは、夏休みが終わって成田に着いて、そのまま会社に直行、12時間後くらいには再び成田に行き、今度はロケでハワイに飛んだ……なんてスケジュールだった(笑)。
 あ、そーいえばフリーになってからも、マレーシアはペナン島のホテルで、「PRIDE」だったか「銀の華」だったかのネームをきったこともあったなぁ(笑)。プールサイドで、はしゃぐリゾート客を横目で見ながら、エロマンガのネームをきるってのは、なかなか辛かった記憶があります。しかし、そのぶん「さっさと終わらせて遊びてェ〜っ!」とエンジンがかかり、普段の半分くらいの時間で仕上がったけど(笑)。
 まぁ今回は、半年以上前からこれに併せて予定を組んでいるので、毎日きちんきちんとノルマをこなしていれば、無理なく仕上がるスケジュールです。風邪ひいて寝込んだりしなければ、大丈夫でしょう。

サイン会とか画集とか禁書とか

 前回の記事で「いつの間にか、パリの本屋でサイン会をすることになっていた」と書きましたが、メールをやりとりするうちに、もう一つ新事実が発覚。
 ギャラリー・オーナーのオリヴィエ・セリにメールして、サイン会の予定が入っていることを確認しましたが、そのメールを良く読んでみたら、「サイン会は、H&Oから出る君の新しい本の発売にあわせて開催する」と書いてある。
 ……新しい本?
 実はH&Oとは、次のフランス語版コミックに関する契約を、既に交わしています。翻訳やレイアウト作業も、昨年暮れから進行中ではありますが、今度は短編集ではなく長編なので、いくら何でも3月発売には間に合いそうもない。だいいち、私はまだ表紙イラストのラフすら上げていないし。
 そうなると、残る可能性は一つ。一昨年に契約書を交わし、去年の頭にはレイアウトもでき、PDF校正も済ませたものの、発売が延び延びになっていた、”The Art of Gengoroh Tagame” というタイトルの画集。
 で、今度はH&Oのアンリに、「オリヴィエ・セリが、H&Oから私の新しい本が出ると言ってるんだけど、そうなの? 本当なら、どの本を出すの?」とメールしました。すると「”The Art of Gengoroh Tagame” を、君の来仏に併せて出すことにしたよ」とゆー返事。
 いや、いいけどね、画集が出るのは嬉しいし。でも、発売決定したんなら知らせろよ! って感じではあります(笑)。
 そんなこんなで、ここしばらくフランス絡みで、「本人が知らないことを、第三者からの伝聞で知る」ことが、二件連続発生(笑)。
 さて、アンリからのメールには、それ以外にも「bad news がある」と書かれていました。カナダ向けに出荷した私の仏語版単行本が、輸入禁止品扱いになってしまったそうな。
 調べてみると、カナダはポルノグラフィに関する法規制が厳しく、日本のアダルト・コミックスが、チャイルド・ポルノに引っかかってしまった例が見つかりました。だとすると、”Gunji” には「TRAP」が、”Arena” には「非國民」が収録されているので、それが原因か。
 ……と思ったんですが、もうちょい調べてみたら、2004年度と2005年度のカナダの輸入禁止品目リストみたいなのを見つけて、それの COMIC BOOKS / Prohibited リストの中に、日本版の『嬲り者』『柔術教師』『銀の華(中・下)』『PRIDE(1・2・3)』を発見。
 まぁね、表題作と「俺の先生」で高校生が出てくる『柔術教師』、子供が男女郎を買いにくる『銀の華』、「TRAP」と「非國民」が収録されてる『PRIDE』は判る。しかし『嬲り者』は、チャイルド・ポルノにはかすりもしなさそうなんだが……。
 とにかく、どんな理由かは知りませんが、カナダでは私のマンガは禁制品のようです。う〜ん、昔「さぶ」に書いた小説で、伏せ字をくらったことはあるけれど、禁書扱いは初めてかも(笑)。でも、本家サイトのアクセス解析を見ると、カナダからの訪問客数は、日本、アメリカ、フランス、ドイツ、イタリアに次いで、今月もちゃっかり6位にランクインしていますが……。
 所変われば品変わる、とは言いますが、つい先日新聞の件があっただけに、フランスとフレンチ・カナディアン、ご先祖様は一緒だろうにここまで違うものか……と、何だか驚きも新たです。

個展とか渡仏準備とか

 3月2日から、フランスのパリで個展をします。
 海外での作品の展示は、1996年にニューヨークでの企画展に、2004年にフランスのリールとアヴィニョンでの企画展に、それぞれ依頼されて作品を提供したことはありますが、自分一人の個展というのは初めてです。
 とはいえ、これは急に決まったとことじゃなく、実は去年から動いていた予定。

 きっかけは、去年の春。
 五年間かけたマンガ『君よ知るや南の獄』の連載を終え、雑誌「ジーメン」の企画編集スタッフからも退陣しました。で、次に何をしようかと考え、久々に個展でもやりたいな〜、なんて思い、じゃあ場所のあたりをつけなきゃ……なんてときに、一通のEメールがきました。
 差出人は、パリのギャラリーのオーナーだというオリヴィエ・セリ氏。内容は「ウチで個展をやらないか?」というオファーでした。何とまあグッドタイミング、渡りに舟って感じ。で、何度かやりとりをして、決定したのが初夏の頃。

 ただ、この「やりとり」ってのが問題でして。私はフランス語はサッパリだし、英会話だってトラベル・イングリッシュ・レベル。当然のことながら、電話できちんとコミュニケーションをとれる自信なんかありません。でも、テキストなら辞書っつー強〜い味方がいるから、「打ち合わせや問い合わせはメールでしてね」と言っているのに、このオリビエ氏、せっかちなのか何なのか、すぐに電話をかけてくる(笑)。
 まぁ、私も電話を受けちゃった以上、何とか英会話を心掛けるんですが、じきにギブアップ。で、私が「そういう細かいことは、メールでコンタクトしてくれ!」とキレると、オリヴィエ、その時は「ソーリー、ソーリー」とか言うくせに、しばらくするとまた性懲りもなく電話してくる(笑)。去年の大晦日、家に友人を招いて年越しパーティーの真っ最中にまで、電話がかかってきた(笑)。欧米人って、年末年始はさほど特別な日じゃないのかしらん。
 で、またこのオリヴィエの英語が、実にフランス語風の発音。加えて、喋るスピードはけっこう速いもんだから、あたしゃいっつも「パードン?」の繰り返し(笑)。あと、英語がフランス語風に化けるだけではなく、たまに、思いっきりフランス語そのものが混じったりもする。まあ、同じスペルの単語がフランス語の発音に化けるってのは、その気持も判らなくもないですが、英語で喋ってるのに、いきなり「エスタンプ・ド・ジャポネ」とか言ってくるんじゃね〜よッ(笑)! 一瞬ポカ〜ンとしてしまったが、浮世絵のことを言っているんだと、理解できた自分を褒めてあげたい(笑)。
 
 で、個展にあわせて、私も今月末からちょいとフランスへ行く予定。
 フランスは、まだ学生時代に一度行ったきりの、およそ20年振りの訪問なので、ちょいと緊張しています。
 個展の開催期間は、丸々2ヶ月間とけっこう長めなんですが、流石にそんな長く滞在するわけではなく、オープニングの数日前に現地入りして、準備やら何やらをしつつ、パリでの滞在は一週間程度を予定しています。
 先日、どこから情報が伝わったのか、ここで書いたアニエス・ジアールから、「パリに来るんだって? 嬉しい、サイン会には絶対行くわ!」ってなメールが来ました。これを読んで、私はビックリ。サイン会って、何のこと? 不思議に思ってオリヴィエに問い合わたら、いつの間にか、パリの書店でサイン会をすることになっていた(笑)。
 まぁ、現状で判っている予定はそんなもんですが、せっかくの機会だし、差し迫った仕事の予定があるわけでもないので、用事が終わったら、ついでにどっかでブラブラ遊んでこよう、なんて画策中です。こーゆーのが、フリーランス商売のメリット(笑)。

 そして現在、パリ行きの準備中。
 といっても、パスポートの有効期間はまだあるし、エア・チケットも手配済みなので、旅行自体の準備は何もありません。
 今やっているのは、個展用のオリジナル新作絵の制作。最初は、せっかくの個展なので、久々にアナログでデカめの絵を描きたいとか考えていたんですが、いろいろあって、最終的にはギャラリーからの依頼で、毛筆画+デジタル彩色のテーマのある連作ということになりました。
 で、そのギャラリーが注文してきたテーマっつーのが、キリスト教の「七つの大罪」。
 最初はちょっと戸惑いました。だいいち私の作品は、ぜ〜んぶ大罪の一つである「淫欲」まみれなわけだし(笑)。あと、こーゆーテーマ連作というのは、ある程度の共通フォーマットも持たせないと様にならない以上、二つか三つはネタを出すのが苦しいものもあり、今回もその例外ではなさそうだし。
 でもまあ、いざ描き始めると、あれこれ悩むのもまた楽し、ってな具合で、わりとスイスイ筆が進んでくれました。二つほど、なかなか上手くまとまらないネタがあり、ちょいと苦戦しましたが、それも先ほど無事終了。
 ってなわけで、これがその「七つの大罪」用の、資料用に引っ張り出してきた本と、サムネール・スケッチと、下絵の一部分。
Seven_bookSeven_roughSeven_draft
 これで下絵が全部完成したので、明日から本描きに入れます。……が、さっき見たら、毛筆画用の筆がもうボロボロだったので、明日、街に出て買ってこなきゃ。

最近よく聴いているCD

 ここのところずっと「ノスタルジックなモチーフのストリングス曲を聴きたい気分」が続行中。で、そーなると映画のサントラってのがなかなか便利で、そんな中から比較的近年のものを、ちょいと書き出してみます。
Oliver_twist_cd『オリバー・ツイスト』レイチェル・ポートマン
 ロマン・ポランスキー監督の2005年版。
 正直言って映画そのものは、可もなく不可もなくといった感じで、絵的にはキレイだし、見ている間はそこそこ面白かったにも関わらず、見終わった後は不思議と印象が薄い。で、一番記憶に残ったのが、ベン・キングズレーがベン・キングズレーだとぜんぜん判らなかった化けっぷり(笑)と、劇判で頻出する「♪き〜てきいっせい、しんばしを〜」みたいなメロディーのメイン・モチーフ。
 改めてCDで聴いてみると、メイン・モチーフが「鉄道唱歌」を連想させるのは出だしだけで、全体を通して聴くと、それほど似てもいなかった(笑)。とはいえ、昔の唱歌や童謡に通じるような、親しみやすく覚えやすいメロディーなことは確かで、どこかノスタルジックな香りが漂う、かなり好みの曲。
 で、このモチーフがメジャーになったりマイナーになったりして、あちこちで変奏されていきます。例えば、基調がメジャーの一曲目 “Streets Of London” は、明るい希望や拡がる風景などをイメージさせるのに対して、マイナーの二曲目 “The Road To The Workhouse” は、哀愁や艱難辛苦の予感を孕んでいる。その表情の変わり方が実に自然で、懐の深いメロディーだなぁと感心。
 フォーク/トラッド味はないですが、ノスタルジックな童謡風という点で、聴きたかった雰囲気にマッチしていて、お気に入り。
『オリバー・ツイスト』(サントラ/日本盤)
『オリバー・ツイスト』(サントラ/輸入盤)
 日本盤と輸入盤ではジャケットが違います。あたしゃ、輸入盤の方が好みだったので、そっちを購入。
Ned_kelly_cd『ケリー・ザ・ギャング』クラウス・バデルト
 グレゴール・ジョーダン監督の2003年作。
 ヒース・レジャー主演、オーランド・ブルーム共演にも関わらず、日本では劇場未公開。ただ、DVDは発売されていて、私もそれで鑑賞。オーストラリアの開拓時代、被差別民だったアイルランド系流刑囚の息子ネッド・ケリーとその兄弟たちが、周囲からの差別と偏見によって追い込まれていき、否応なく無法者となっていく内容の映画です。悲劇的な話ではありますが、面白いし見応えもあります。
 でもまぁ、私はけっこうヒース・レジャーが好きなので、その贔屓目もありますが(笑)。声がいいんだよね〜、この人。加えてこの映画では、後半ヒゲモジャだし(笑)。ヒース・レジャーかジェイク・ギレンホールか、どっちか選べと言われたら、あたしゃ問答無用でヒース派……って、別にここで『ブロークバック・マウンテン』を持ち出す必要もないし、誰もテメーなんかにゃ選ばれたかねーよって感じでしょうが(笑)。
 雄大で感傷的なメロディーを奏でるストリングスに、ワールド・ミュージック系の女声コーラス……とくると、最近の史劇映画の劇判のお約束で、新味はさほどないですが、映画の内容がアイルランド系移民の話なので、ケルティック・トラッド風味が多いのが嬉しいところ。むせび泣くようなティン・ホイッスルや爪弾かれるハープの音色は、やはりどこかノスタルジックで心の琴線を擽られます。
 バーナード・ファニングという人が歌っている二つの挿入歌、ネッド・ケリーへのラメントのようなフォーク調の “Shelter For My Soul” と、囚人移民を歌ったトラッド曲 “Moreton Bay” も、どちらも佳良。特に、後者はお気に入り。
『ケリー・ザ・ギャング』(サントラ/輸入盤)
『ケリー・ザ・ギャング』(DVD)
American_outlaws_cd『アメリカン・アウトロー』トレヴァー・ラビン
 レス・メイフィールド監督、コリン・ファレル主演の2001年作。
 南北戦争後、負け組となってしまった南軍兵士にして南部の農夫ジェシー・ジェームズとその仲間が、北部の圧政によって追い込まれ、無法者になっていく映画……と、構造的には前述の『ケリー・ザ・ギャング』と似ているんですが、重厚な悲劇だった『ケリー・ザ・ギャング』とは異なり、こちらは徹底してユーモア風味の軽〜い痛快アクション作。めっぽう楽しく、後味もハッピー。これはこれで悪くない。
 うちの相棒は、この映画のコリン・ファレルが「珍しく情けなくない」と喜んでおりましたが、あたしゃ情けないコリン・ファレルが可愛くて好きなので、そーゆー意味ではちょいと物足りない(笑)。こんなかっこいい役より、もっとヘナチョコな役のときの方が好き(笑)。つい先日も『イノセント・ラブ』ってのを見て、山だしのコリン・ファレルが都会のオネーサンに筆おろしして貰い、童貞喪失して泣き出しちゃう姿が、もーこなくそかわいくって、かいぐりかいぐりしてやりたくなった(笑)。
 音楽の方は、史劇調の重厚さと、アクション映画風の威勢の良さに、更にカントリー調の明るさと泣きが、上手いことブレンドされている感じ。ただ、ロック調のエレキギターが顔を出したりするあたりは、好みが分かれるかも知れません。クイーンの『フラッシュ・ゴードン』とまではいかないまでも、TOTOの『砂の惑星』くらいの感じです。
 話は逸れますが、あたしゃイエスのせいで、トレヴァー・ラビンとトレヴァー・ホーンがいっつもコンガラガッちゃいます(笑)。今回もサントラのトラヴァー・ラビンという名前を見て「あ、バグルス→イエスの人か」とか思ったんですが、調べてみたらそれはトレヴァー・ホーンの方だった(笑)。
 で、このサントラでは、前述したような要素がブレンドされた “Perfect Outlaws” って曲が一番のお気に入り。
『アメリカン・アウトロー』(サントラ/輸入盤)
『アメリカン・アウトロー』(DVD)

仏リベラシオン紙に書評とイラスト掲載

Liberation 先日、サイト宛に「自分はフランスの新聞 "Liberation" の記者で、今度あなたのフランス語版『闘技場〜アリーナ』のレビューを書きたいんだが、誌面にあなたのサイトにある "Parasite" って絵を使いたい。印刷用の高解像度データを送ってくれないか?」という英文メールを貰いました。
 で、はて「リベラシオン」って、どっかで聞いたような……とか考えて、思い出してビックリ。リベラシオン紙って、有名なフランスの左派系新聞じゃないっスか! しかも、確か創刊時にはサルトルが関わっていたんじゃなかったっけ?
 ひぃ、なぜそんな新聞に私のマンガの紹介が……ひょっとして、フランスには同姓同名……じゃなくって、同じ名前のゲイ向けのフリーペーパーかなんかがあるんじゃない? そーいや手塚治虫の『W3』に、田舎のオバチャンたちが、舟木一夫ならぬ舟本一夫ショーってのに騙されて、ドサまわりの無名歌手にキャーキャー言うシーンがあったような……とか、いらんことまで思い出しちまったりして(笑)。
 でもまあ、一般の新聞だろうがゲイ雑誌だろうが、マンガを紹介してくれるのはありがたいんで、「いいけどちゃんとコピーを一部送ってね」と返信したわけです。サイトにアップしている "Parasite" はラフ画だったから、着色して完成したバージョンと二点送って、「好きな方を使っていいよ」とも書き添えました。

 で、数日前、フランスから大きな紙封筒が届きました。開けてみたら、新聞が入ってた。見覚えのあるロゴ。やっぱり、あのリベラシオン紙。2007年1月25日号。うむむむ、半信半疑だったから、けっこうビックリ(笑)。
 で、例の記事はどこじゃらほいと探して、見つけて更にビックリ。
 うん、確かにフランスのH&Oから出ている "Arena" のレビューらしき記事と、私が送った完成版の "Parasite" が載っているんですが……あたしゃてっきり、絵の一部だけを使うとかだと思ってたんですが、ノートリミングの無修正で、しかもけっこうデカデカと載っている。(左上の画像参照。クリックするとデカくなります)
 あの……この絵、チンチンもキンタマもモロ出しで、包皮のシワから血管までクッキリ描いているんですけど……オマケにアヌスもこじ開けられていて、直腸の内側の肉ヒダまで描いているんですけど……。
 日本の新聞だと、私の本の書評が載ることすら考えられないのに、書評はおろか、この絵がフルカラーでデカデカと掲載されるとは……。う〜ん、ここ数年フランスとのご縁が多くて、何かとリベラルな国だなぁとは思っていたけど、ここまでリベラルだったとは。想像を上回る自由さに、正直ビックリです。
 いいなぁフランス。もう二十年も日本の法律や出版社の自主規制のおかげで、絵画における性器の露出やら表現のタブーやら、創作上の制約のアレコレに悩まされてきた身なので、なんだかフランスに移住したくなってきた(笑)。

 まあ、例によってテキストの方はフランス語なんでチンプンカンプンなんですが、大見出しはどうやら「とってもスゴいSM」とゆーことらしい(笑)。え〜、小見出しは「全ての男が凌辱されるX指定マンガ」ってこと(笑)?
 本文は、どうやらあらすじを紹介しているらしい部分以外は全く判らないんですが、「マルキ・ド・サドのジュスチーヌのように」ってのだけは判って、何か嬉しい(笑)。前に、やはりフランスのアート誌に、これまたH&Oから出た "Gunji" のレビューが載った際、文中にマルセル・プルーストやロマン・ロランの名前を見つけて、「いったい何がどーゆー文脈で、こんな名前が出てくるの?」と、目が点になってしまったことがありますが、マルキ・ド・サドなら納得です(笑)。
 ま、サドの小説そのものは、あたしゃジュスチーヌが主役の『美徳の不幸』より、姉のジュリエットが主役の『悪徳の栄え』の方が好きなんですけど(笑)。同作に出てくる食人鬼ミンスキーと、『ソドムの百二十日』に出てくるブランジ公爵と強蔵エルキュールのカップルが、私が十三歳の頃のアイドル兼オナペットでした(笑)。

 因みにこの号のリベラシオン紙は、書評がBD(バンド・デシネ=マンガのこと)スペシャルらしく、十ページに渡ってマンガ単行本が二十冊ほど紹介されています。日本のマンガを集中してレビューしてあるページもあって、丸尾末広さん、近藤聡乃さん、福山庸治さん、阿部慎一さん、水木しげるさんの、仏語版単行本が紹介されています。
 私のマンガは、それとは別の、ゲイ・マンガ(もしくはゲイ・テイストなマンガ)コーナーでの紹介。ここに掲載されている作家で私が知っていたのは、Ralf Konig だけでしたが、Lepage という作家さんの "Muchacho" というマンガは、ちょっと絵がステキなので気になります。amazonかどっかで、探してみようかな。
 で、このゲイ・マンガ・コーナーが、マンガ・スペシャルのトップ記事なもんですから、う〜ん、つくづくリベラルな新聞。……あ、そもそも紙名からして「リベラシオン」だっけ(笑)。
 さて、こーなると次に目指すは「ル・モンド」と「フィガロ」ね! ……って、ないない(笑)。

イベントのご案内/伏見憲明さんがゲイバーのママに!?

 評論家&作家の伏見憲明さんが、リアルゲイバァを開店することになったそうです。
 とはいえこれは、伏見さんの新刊『欲望問題』の刊行記念イベントとして、2月の週末にゲイバー「アイランド」さんのパーティルームを借りての、述べ5日だけ営業だそうです。
 では、以下はいただいたメールからの引用。
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●伏見憲明が二丁目でゲイバーを開店!?
 新刊『欲望問題』(ポット出版)の刊行を記念して伏見憲明が2月、新宿で「昭和のゲイバァ」を臨時開店します。新宿3丁目のゲイバー、アイランドの4Fを借りた週末のみの営業ですが、伏見ママとお酒を呑みながらおしゃべりしたい人は、老若男女どなたでも大歓迎! 一見さんウェルカム!
 古式ゆかしいゲイバーにちなんで、営業ポリシーは「毒舌」「くっつけ」「エロ」の三本柱。昭和の気分を存分に味わってもらいます。
 今回は「昭和」をコンセプトに、店内にはまだゲイがアンダーグラウンドだった時代をなつかしむ品々が展示されます。
「薔薇族」以前に一部で流通していた「アドニス」「薔薇」「同行」などのミニコミ誌、初期の「薔薇族」や「青年画報」、伝説のゲイカルチャー誌「MLMW」などの雑誌類、初期のホモ単行本、新聞記事、三島剛などの絵画、地下でやり取りされていたエロ写真、スライドなど、レアなゲイカルチャーを取り揃えた、回顧展でもあります。
 伏見憲明が「ゲイの考古学」を執筆するにあたって収拾したものを初公開。温故知新、ぼくらがどこから来たのか、に興味がある人にはうってつけのイベントでもあります。
日時:オープニングパーティ 2/2(金曜日)
以後、2/3(土)、2/10(土)、2/17(土)、2/24(土)
20:00〜
場所:ゲイバー、アイランドのパーティルーム(4F)
03−3359−0540
http://www3.alpha-net.ne.jp/users/islands/
料金:3000円(焼酎割り・ソフトドリンク飲み放題)
*食べ物持ち込みOK
*先着順に古いゲイビデオのプレゼントもあります!
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 ……ってな感じらしいですが、ノリエ姐さんの色白で柔和な顔に似合わない毒舌シャワーを浴びたい方はもちろん、個人的にはやはり展示物の数々が気になるところ。「アドニス」や「薔薇」や「同行」の現物を見る機会なんて、そうそうあるもんじゃないですよ。
 また、伏見さんご所蔵のアンダーグラウンドな写真など、過去のゲイ・エロティック・アートは、私はそのごく一部を拝見させていただく機会がありましたが、これまた時の流れに埋もれてしまった貴重な資料です。過去の日本のゲイ文化史に興味のある方は、足をお運びになってはいかがでしょう?
 さて、このイベントのきっかけとなった、伏見さんの新刊『欲望問題』とは何か、というと、これまた頂いたメールから以下引用させていただきます。
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●『欲望問題』専用サイト、「欲望問題プロジェクト」が始動
伏見憲明著『欲望問題』の刊行に合わせて、ポット出版のサイト内で「欲望問題プロジェクト」が公開になります。
『欲望問題』の書評が一ヶ月、毎日アップされていくという、出版界はじまって以来の企画です! 書評執筆者も、中村うさぎ(作家)、遥洋子(タレン ト)、黒川創(作家)、永江朗(ライター)、加藤秀一(社会学者)、橋爪大三郎(社会学者)、藤本由香里(評論家)氏など40名以上の錚々たるメンバー が予定されていて、そこでいったいどんな議論が巻き起こるのかに注目が集まっています。
また「欲望問題プロジェクト」の一環で、すでに伏見憲明サイトなどでネット向けのCMもオンエアされています。
「欲望問題プロジェクト」 2月1日より公開
http://yokuboumondai.pot.co.jp/
伏見憲明サイト
http://www.pot.co.jp/fushimi/
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 というわけで、こちらもよろしく。
『欲望問題』伏見憲明(amazon.co.jp)