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フランスの企画展“AMOUR ÉGALITÉ LÉGALITÉ”に参加

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 フランス、パリで開催される企画展“AMOUR ÉGALITÉ LÉGALITÉ: Exposition d’oeuvres d’art pour la liberté d’aimer”に、描きおろし新作1点と旧作数点を出品します。
 企画展タイトルの意味は『愛・平等・合法』で、同性婚合法化を控えたフランスで、最近では反対活動なども活発化している、marriage equality(婚姻の権利の平等)をテーマにした内容となっています。

 参加作家は私の他、私が知己があったり作品を知っている作家では、キャプテンベアー(コスプレの人なのでおそらく写真かと)、アレックス・クレスタ(写真家)、フル・マノ(刺繍でゲイ・アートを制作する作家)、ニコラ・マーラウィ(私が見たことある彼の作品はアブストラクトなペインティング)など。
 他にゴロヴァック(?)、シロンブリア(?)といった名前が挙がっていますが、ちょっと判らず。
 場所は私がいつもパリで個展をしているArtMenParis
 会期は2月5日〜12日。ドア・オープンは14:00〜18:00(要予約)。オープニング・パーティは5日の16:00〜22:00。
 この企画展のFacebookイベントページはこちら

 私自身は、新作を送る&預けてある旧作を展示という形の参加なので、残念ながら現地へは行けませんが、パリおよびフランス在住の方、期間中に訪仏の方など、いらっしゃいましたら是非足をお運びくださいませ。
 出品する新作は、こちらになります。
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“Amour Égalité Légalité” (2013) 〜楮和紙に毛筆と墨、朱墨、金色墨汁、銀色墨汁

ドイツのゲイ・アートブック”Mein schwules Auge 9″に作品掲載

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 ドイツの出版社konkursbuch Verlag Claudia Gehrkeから出版されたゲイ・アートブック、”Mein schwules Auge 9 (My Gay Eye 9: Yearbook of the Gay Erotic)”に作品数点掲載されました。
 このシリーズには前も作品を提供しているんですが(こちら)、わりと作品のセレクトにクセがあって、同じドイツのゲイアート出版関係でもBruno Gmunderの出す、良くも悪くも間口が広い感じの本(ピンナップ的な口当たりの良い作品が中心で、あまり過激だったりとんがっているものは歓迎されない傾向にあり)とかと比べると、収録される作品もアクの濃い面白いものが多い印象。
 自分としても参加できるのが嬉しい本なので、再度のオファーをいただき喜んで作品提供した次第。

 というわけで掲載されている作品も、ピンナップありフェティッシュありSMあり女装あり、写真ありドローイングありペインティングあり……と、パラパラ捲っているだけでも楽しい内容。
 今回の収録作家は、自分の知り合い系ではFacebookで付き合いのあるUli Richterくらいで、Tom of FinlandやRexといったビッグネーム系も見あたらず。
 とはいえなかなかワールドワイドな面々で、中でも個人的に興味を惹かれたのは、

イタリアのIacopo Benassi、
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スロヴェニアのBrane Mozetic、
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ドイツのHenning Von Berg、
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イタリアのSabatino Cersosimo、
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ドイツのJorg Nikolaus、
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ドイツのJan Schuler
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……といったあたり。
 他にも、作品的にも性的な意味でもけっこう興奮させられるような、もっと過激にエロティックな作品も収録されているんですが、紹介は自重しておきます(笑)。
 私の収録作品はというと、最近作のマンガ『エンドレス・ゲーム』の決めゴマから、フキダシや効果音を取り除いてイラストレーション的に仕上げたものを、何点か提供しています。
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 掲載誌「バディ」では局部がモザイク処理されているので、完全な形でのお披露目はドイツが初ということに(笑)。このブログでは修正入れてますけど(笑)。
 冗談めかして笑ってはいるものの、正直なところいつもながら、自分の作品が肝心の日本では、いろいろ規制に抵触してしまって、完全な形での発表が望めないというのは、何だかなぁ……という気分になるのは否めませんね。
 本の入手法ですが、残念ながら日本のアマゾンでは取り扱いなし。
 ドイツイギリスアメリカのアマゾンでは取り扱いがあるので(11/14現在、独英は既に発売中、米は予約受け付け中状態)、欲しい方はそちらをご利用ください。

ちょっと宣伝、アートブック“FUR: The Love of Hair”に作品掲載

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 先日ドイツのBruno Gmünder社から出版された、体毛ラブなゲイ・アート・アンソロジー、”FUR: The Love of Hair”に作品数点掲載です。
 二年ほど前にも、同社から出た同テーマのアートブック“Hair – Hairy Men in Gay Art”に作品を提供しておりますが、今回の“FUR: The Love of Hair”はまた別編集(エディターも違う)の本。とはいえ内容的には”Hair”同様に、やはり体毛やヒゲをモティーフにしているアーティストの絵や写真を集めたアートブック。
 ただ、約A5サイズとコンパクトだった”Hair”に比べて、今回の”FUR”は約A4サイズと大判。こんな感じで、”Hair”や「バディ」なんかと大きさを比較すると、その大判ぶりが良くお判りかと。
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 サイズが大きい分、当然図版のサイズも大きくなり(基本1ページ1点か見開き1点)、迫力も倍増。
 ハードカバーのフルカラーで、ページ数も250ページ以上。いつものことながら印刷や造本もしっかりしていて、アートブックとしてはなかなかステキな仕上がりです。
 価格は国によって異なりますが(Bruno Gmünderは拠点こそドイツですが、販売網はワールドワイド、ヨーロッパから南北アメリカ大陸まで、幅広く販売されています)、だいたい3500円程度といったところでしょうか。

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 で、私の作品は(確か)3点掲載されているんですが、うち2点はこのように見開きでの掲載なので、自分で見てもかなりの迫力。
 ページの右上にハングル文字があるのは、これは本全体を通じて、FUR(毛皮)を意味する言葉が、各国語であちこち書かれている……というデザイン処理のせい。じっさい私の絵が載っている他のページでは、ペルシャ語(アラビア文字)が配されていたり(笑)。

 というわけで、私以外にも体毛系の絵や写真がギッシリで、例えばこんな感じ(左/スペインのヴィクトル・ヴィレンの絵、右/アメリカのデヴィッド・グレイの写真)だったり、
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はたまたこんな(左/イギリスのチャーリー・ハンターの絵、右/アメリカのクリス・ローマの写真)だったり。
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 左右にそれぞれ、モチーフやポーズ的に共通点のある絵と写真を、対比させて並べてあったりして、そういった全体の構成も楽しい本です。
 版元Bruno Gmünderのサイトでも、内容見本が見られます。こちら。書影右にあるflip throughというオレンジ色のタブをクリックすると、本の中味が数ページぺらぺら捲って見られます。少し捲ると私の絵も出てきますんで(笑)。

 他にも、私の知り合い系だと、アメリカのミノルとか、
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フランスのギイ・トーマスとか。
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 また、知り合いとかじゃありませんが、チャーリー・ハンターのこのドローイングとかも、実に惚れ惚れしますね。インデックス見たら、私と同い年でした。
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 というわけで、熊好き体毛好きなら存分にお楽しみ頂ける一冊だと思うので、是非一冊お買い求めを……と言いたいところなんですが、残念ながら例によって、日本のアマゾン「だけ」取り扱いなし。
 ただ検索してみたところ、ジュンク堂のカタログにはありました。こちら
 海外のアマゾンだと、どこでもちゃんと取り扱っているので、とりあえず、アメリカアマゾンイギリスアマゾンのリンクを貼っておきます。多分イギリスからの方が、送料も含めて安く買えるのではないかな?(経験から言うと)

メキシコの雑誌”Anal Magazine”に作品&記事掲載

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 メキシコのアート系ゲイ雑誌”Anal Magazine”(スゴい名前…… ^^;)にメール取材を受けて、作品と記事が掲載されました。
 と言ってもこれは随分前のことで、掲載誌が送られてきたのは今年の2月、取材を受けたのは確か去年のことだったと思います(笑)。ツイッターではリアルタイムでつぶやいたんですが、こっちのブログの方では、何かタイミングを逃して紹介しそびれてしまいました。
 で、昨日の”Mein schwules Auge 8″のエントリーをアップしたとき、はっと思い出してこっちもアップした次第。
 雑誌のサイトはこちら(注意:音出ます)。
 サイトトップのイメージ動画からもお判りのように、なかなか洒落たカッコいい雑誌です。
 私の作品&記事は第2号に掲載で、他のページもこんな感じで、かなりスタイリッシュ。取り上げている作品も、面白いものが多いです。
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 クラブ・カルチャーともリンクしている模様で、第2号のビデオ・フライヤーがこちら。

 テロップで私の名前も出てきます。
 雑誌の入手方法とかはちょっと判らないんですが、前述の雑誌のサイトにネットショップもあるので、興味のある方は問い合わせてみてください。

ドイツのゲイ・アートブック”Mein schwules Auge 8″に作品掲載されました

MeinSchwulesAuge8
 過日、ドイツのKonkursbuchという出版社から、同社の”Mein schwules Auge”というゲイ・アートブックに私の作品を掲載させてもらいたいというメールをいただきました。
 コンタクトいただいた編集氏の言によると、”Mein schwules Auge”とは”My Gay Eye”という意で、副題に”The Yearbook of Gay Eroticism”とあるところを見ると年鑑のよう。で、2011年度版のテーマはRebels, Outlaws and other Bad Boysなんだそうな。
 何度かやりとりした後、作品画像や私のデータ等をお渡しし、それが今年の春から夏にかけてのことだったんですが、震災やら個展やらいろいろあったせいもあり、何かもうすっかりそのこと自体を忘れてしまっていたところ、先日できあがった本が送られてきました。

 本のサイズはA5。ペーパーバックですが、フルカラーで320ページと、なかなかのヴォリューム。
 構成は[グラフィック4:テキスト1]くらいの割り合いで、ドイツ語は読めないので良く判りませんが、テキスト組みの雰囲気と部分的に理解できる単語から察するに(笑)、どうもショート・ストーリー、詩、ルポルタージュ記事などのようで、それプラス、絵や写真が大量に掲載されている……ってな構成のようです。
 で、私の作品掲載ページは、こんな感じ。
MeinSchwulesAuge8_tagame
 これが先頭ページで、この後しばらく絵のみ、合計7ページの掲載となっています。
 作品セレクトは、いちおう先方のリクエストに併せて、こちらから候補作の低解像度イメージを複数点数送り、その中から先方が希望する作品を選んでもらい、改めてそれらの高解像度ファイルを送るというやり方。結果、せっかくのフルカラー本なのに、掲載作品は全てモノクロ作品に。ちぇっ(笑)。
 因みにこういうとき、いつもは自前か先方のサーバ経由でFTPで受け渡しするんですが、なじかは知らねど(ドイツ風w)先方でダウンロード・トラブルが発生したため、今回は最終的にはYouSendItサービス(宅ファイル便とかの国際版みたいなもの)を使いました。
 こんな感じで様々な作家の作品が載っていて、巻末には各作家の簡易バイオ、コンタクト・アドレス、ウェブサイトなどが記載されています。

 他の掲載作家は、とりあえず私の友人&知り合い関係で言うと、ドイツのBDSM/フェティッシュ系カメラマン、ユーリ・リヒター、
MeinSchwulesAuge8_uli

フランスのサブカル系アーティスト、トム・ド・ペキンなど。
MeinSchwulesAuge8_pekin

 メジャーどころでは、トム・オブ・フィンランド、
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レックス、
MeinSchwulesAuge8_rex

ブルース・ラ・ブルースなど。
MeinSchwulesAuge8_bruce

 今回初めて知った/見る系だと、体毛やヒゲへのフェティッシュを感じさせるAngel Pantojaの写真、
AngelPantoja

ちょいとドイツ表現主義の流れなんかも感じさせるSabatino Cersosimoのペインティング、
SabatinoCersosimo

硬質で静かな画面構成と品の良いエロスが印象的なAnthony Gaytonの写真、
AnthonyGayton

挑発的な映画の一コマか報道写真のようなMiron Zownirの写真、
MironZownir

ポルノ的で直截的なエロとユーモアの混在が面白いMaster Patrickの写真/コラージュなんかが、個人的には特に興味深かったです。
MasterPatrick

 こんな感じで、同じゲイ・アートブックでも、Bruno Gmünderが出している本とかと比べると、かなりアクが強いセレクトで、本全体の印象もけっこうとんがった感じ。ヴォリュームもクオリティもバッチリなので、これは自信を持ってオススメできます。
 こういう面白い本が既に第八弾だと聞くと、バックナンバーも集めたくなっちゃいますね(笑)。
 取り扱いは、本国ドイツのamazonの他、アメリカのamazonでも取り扱いあり。イギリスamazonフランスamazonでは、マーケット・プレイス出品でした。日本のアマゾンでは、つい2日前に私がツイッターでつぶやいたときは取り扱いがありましたが、現在はデリートされた模様。
 これって以前のJoe Oppedisanoの写真集や、Tom of Finland画集、拙作が掲載された“Erotic Comics: vol. 2”なんかの時と同じパターン。マメにチクリを入れる人でもいるのかしらん(笑)。

ちょっと宣伝、企画展『CONDENSED VANILLA ~ヴァニラ・セレクション2011~』のご案内

 銀座のヴァニラ画廊で来週の月曜日、11月7日から始まる企画展『CONDENSED VANILLA ~ヴァニラ・セレクション2011~』に、作品1点を出品します。会期は19日まで。

ヴァニラ画廊の直近の活動が俯瞰できる展覧会として、毎年多くの来場者が訪れる好評企画展です。 情緒溢れる昭和的エロスの絵画から、幻想的なオブジェ、スタイリッシュな写真作品まで、今年は総勢23名の作家陣が一堂に会します。
ヴァニラ・セレクション作家の極上のエッセンスが濃縮され、刺激に満ちた展示作品をこの機会に是非ご賞玩ください。
【出品作家】
朝倉景龍/安蘭/小妻容子/笠間しろう/カレン・サイア/小山哲生/城景都/三代目彫よし/田亀源五郎/たま/つつみ進/照沼ファリーザ/春川ナミオ/福山フキオ/古川沙織/亡月王/前田寿安/ミストレスノール/水元正也/宮西計三/森馨/山下昇平/横井まい子

 私の出品作は、今年の2月に同画廊で開催された企画展『幽霊画廊 ~世にも怪異な魂の競作展~』に出したものと同じになりますが、ヴァニラ画廊が今年取り扱ってきた、ジャンルも指向も様々な作家の作品が一同に回する、とても興味深く見応えのある展示になると思いますので、よろしかったら皆様、ぜひ足をお運び下さいませ。
 場所、営業時間、休廊日等の詳細は、ヴァニラ画廊のサイトでご確認ください。
 また、この企画展に出品する拙作も収録された、ヴァニラ画廊のオリジナル・カレンダー2012年度版も、同画廊で絶賛発売中ですので、こちらもよろしかったら是非お買い求めを。
 通信販売でも購入可能です。詳しくはこちら

スウェーデンの企画展に出品中です

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 告知をすっかり忘れていましたが、スウェーデンのヨーテボリ(イエテボリ Göteborg)にあるデザイン美術館、The Röhsska Museum of Fashion, Design and Decorative Artsで、5月31日〜8月28日まで開催されている、日本のゲイ・アートの企画展に、作品数点を出品しています。
 同博物館の詳細(英文)は、こちら
 先日、その展示会場の写真が届いたので、ご紹介。
 こちらで、もうちょっと何枚か会場写真を見られます。
 スウェーデンにお住まいの方で、このブログをご覧になっている方など、そうそういらっしゃらないとは思いますけど(笑)、お近くにお越しの際には是非お立ち寄りを!

ちょっと宣伝、映画『LAゾンビ』特別上映&トークショーのご案内

 本日7月11日〜23日まで、銀座のヴァニラ画廊にて、映像作家ブルース・ラ・ブルースの写真展が開催されております。
 このエクシビションの一環として、同氏の新作映画にして問題作、ゾンビとゲイポルノが融合した作品 “L.A. Zombie” の特別上映イベントが、同ギャラリーにて開催されます。
 映画の上映は15日(金)、16日(土)、18日(月・祝)の3回になりますが、そのうち16日(土)の上映イベントにて、私、トークショーに出演させていただきます。
 以下、エクシビションおよび上映イベントの詳細。
 お問い合わせ等は、直接ヴァニラ画廊さんへお願いします。

ブルース・ラ・ブルース写真展
[“Polaroid Rage: Survey 2000 – 2010 ]
~ Additional Photos from Otto; or, Up with Dead People and L.A. Zombie~
■7月11日(月)~7月23日(土)
■入場料500円
2007年ヴァニラ画廊にて衝撃的な写真展を開催したブルース・ラ・ブルースの新作展!
2000年から2010年のあいだの実験的パフォーマンスを綴った記録をポラロイド作品300枚以上におさめたシリーズ[“Polaroid Rage: Survey 2000 – 2010 ]。このシリーズは2011年、2月にポルトガルのThe Wrong Weather Galleryにて発表され 非 常に高い評価を得ています。
そして自身が監督した映画OTTO ; or, Up with Dead People (2008)とL.A.Zombie(2010)からの新作写真もあわせて展示致します。
Bruce LaBruce ブルース・ラ・ブルース / プロフィール
カナダのトロント在住。映画監督、写真家、ライターなど幅広く活躍する。
アート・シーンの異端児。’80年代に発表した8mmフィルムによる超低予算のポルノアート・フィルムは、ガス・ヴァン・サントにも大きな影響を与えた。 ’90年代からは、「ノー・スキン・オフ・マイ・アス」「SUPER8 2/1」「ハスラー・ホワイト」など過激なセクシャリティを武器にした長編を発表。クィーア・フィルムの代表として、世界的な人気を得る。2008年には 「Otto; Up with Dead People」2010年には「L.A. Zombie」を公開。
1998年から写真家としても活動を開始し、多くの雑誌でフォトグラファーとして活躍する外、欧米で個展を多数開催している。
■展覧会特別イベント
ブルースラブルース監督作品『LA ゾンビ』特別上映!
7月15日(金)上映のみ
 19時半開場 ¥1,300(1D付)
7月16日(土)上映&作品解説&スニークプレヴュー付
 18時開場 ¥1,800(1D付)
 トークゲスト:田亀源五郎&鈴木章浩
7月18日(月・祝)上映のみ
 18時開場 ¥1,300(1D付)
上映作品
『LA ZOMBIE』
Directed by Bruce La Bruce 2010年/70分
Produced by Owen Hawk Screenplay by Bruce La Bruce Story by Bruce La Bruce
Starring Francois Sagat Matthew Rush Erik Rhodes Francesco D’Macho Wolf
Hudson
Music by Kevin D Hoover Jack Curtis Dubowsky
2010年、権威あるロカルノ国際映画祭コンペティション部門に正式招待されながらも、オーストラリアのメルボルン国際映画祭では上映拒否。強行上映しようとした映画祭の事務局から警察によって上映用マスターが押収され焼却されるなど、世界各地で物議をかもし出している真の問題作。ゲイ・ポルノとして製作されながらも、性と死と血のオージー(乱交)によって、独特の哀しみと詩情に溢れる世界を作り出した本作は、「 ゾンビとポルノの本当に美しい融合…」とブルース・ラ・ブルース監督が語るように、残酷な美しさに満ちている。日本公開絶望と思われていた衝撃作が今回限りの特別上映!必見!!

 で、この「LAゾンビ」なんですけど、どんな映画かというと……とりあえず予告編を貼っておきましょうかね(笑)。

 私は一足お先に拝見させていただいたんですけど、まぁ何と言いましょうか……エログロ・アートフィルムって感じ? メルボルン国際映画祭のスタッフが「ただのポルノじゃねぇか!」って上映拒否した気持ちも……まぁ判らなくはない(笑)。
 興味のある方だったら、一見の価値はアリなので、展示共々、よろしかったらぜひお出かけくださいませ。
<追記:7月16日>
 メルボルンでの上映ができなかった件ですが、鈴木章浩さんに伺ったところによると、必ずしも映画祭のスタッフが上映を拒否したわけではなく、フィルムが税関で引っかかってしまったのが最大原因なんだそうです。それを強行突破しようとしたか何かで、上記の様な大事になってしまったらしい。どういった理由で税関で止められたのかは、鈴木さんも良くご存じではないとのこと。
<追記:7月18日>
 映画『LAゾンビ』と件のトークショーのレビュー。
『L.A. ZOMBIE』鑑賞|隊長日誌
 おそらく日本で一番詳しいのでは(笑)。

木村了子さんの個展『楽園』開催中

 現在、中目黒にある画廊ミズマ・アクションで、日本画家の木村了子さんの個展『楽園』が、6月4日まで開催中です。
 木村さんは伝統的な日本画技法を用いて、艶やかでエロティックでウィットのある美男子を描き、世界的に活躍なさっているアーティストなので、アートおよびメイル・ヌードに興味のある方なら見逃せない展示です。
 個展の詳細は、ミズマ・アート・ギャラリーの公式サイトで。
 木村了子さんについては、ご本人のサイトへどうぞ。
 この個展、私も先週拝見してきました。下の写真が、そのとき木村さんと一緒に撮った記念写真。
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 この写真からもお判りのように、ギャラリー入ってすぐの部屋の両壁を覆い尽くす、巨大な屏風絵のド迫力といったら……! こればっかりは、ホント現物を見ないと判りません。スゴいエネルギーです。私がチマチマ机の上で描いている絵とは、もう桁が違う感じ。
 木村さんご本人も、とてもエネルギッシュな方で、なるほど、このエネルギーがあってのこの作品なのだな……と、つくづく思いました。屏風絵を描き上げた後は、だいぶ痩せられるとのお話でしたが、それも納得。
 別室には小品もあり、また期間中に公開制作もなさっているとのことですので、事前にお調べの上、ぜひお出かけあれ。ギャラリー近くの目黒側沿いは、オシャレなお店やカフェもいろいろあるので、デートコースにもよろしいかと(笑)。
 で、木村さんなんですが、私が初めて作品を拝見したのは、前にここで紹介した、アニエス・ジアールの本”L’imaginaire Erotique Au Japon”でご一緒したときでして、もう一目惚れ、すぐググって調べたほど。
 そして昨年、ツイッター上でコンタクトをとることができて(熊谷蘭冶さんが仲介してくれました)、先日初めて直接お会いした……というわけでもなく、実は去年のヴァニラ画廊での拙個展にいらしていただいていたそうで、私と握手もしていたそうで……いやぁ、お名乗りにならないから、ちっとも気付きませんでした(笑)。
 そして今回、お会いして色々とお話させていただいたところ、木村さんも私の作品を、やはりアニエスの本で知り、そしてググって拙サイトをご覧になったとのことで、いやはや、全く同じパターンだったというのが何だか面白かったです(笑)。
 そんなアニエスの本ですが、いろいろドタバタに紛れてご紹介するのをすっかり失念していましたが、実は昨年暮れに、日本語翻訳が出ています。
 本国盤がフルカラーの大判本だったのに対して、日本語版はモノクロのA5版なのが残念ですが、それでも木村さんのことも私のことも載っていますので、よろしかったら御一読くださいませ。

エロティック・ジャポン エロティック・ジャポン
価格:¥ 3,990(税込)
発売日:2010-12-18

企画展「パゾリーニ・オマージュ【ピエル・パオロ・パゾリーニに捧ぐ】」のご案内

OSTIA
 明日3月7日から、銀座のヴァニラ画廊でスタートする企画展、パゾリーニ・オマージュ【ピエル・パオロ・パゾリーニに捧ぐ】に、私も参加して、新作1点・旧作2点を出品いたします。
 展覧会の詳細等はまとめて後述しますが、出品作家は先月の『幽霊画廊』に引き続き豪華面子です。ゲイ・アート系からも、稲垣征次さんと奥津直道さんが参加。

 映画監督としてのパゾリーニは、マイ・フェイバリットの一人なので、お話をいただいた際は「ぜひ!」と一も二もなく飛びついたんですが、後々になってから、パゾリーニ作品に私が感じる「好きポイント」と、私自身の作風および方向性の接点を見つけることが、事前に想像していた以上に難しく、オマージュ作を描くのもなかなか難儀しました。
 とはいえ最終的には、上手いこと自分の着地点を見つけることができた感じです。
 左上の図版がその部分なんですが、自分としては「納得!」の作品になったつもりではあるものの、ご覧くださる方にはどんなものか……「これのどこがパゾリーニじゃ!」と思われてしまうかも知れません(笑)。
 旧作2点に関しましては、パゾリーニと直接関係のある作品ではありませんが、画廊様からのご依頼もあり、併せて出品させていただくことにしました。
 いちおう、去年の個展では出さなかった作品の中から、新作とのバランスを踏まえ、同時に「……え〜、何となくパゾリーニ?」な作品を選んだつもりでゴザイマス(笑)。
 というわけで、お忙しい折とは思いますが、もしお時間がございましたら、ぜひ足をお運びいただければと思います。

パゾリーニ・オマージュ【ピエル・パオロ・パゾリーニに捧ぐ】
会場:ヴァニラ画廊(銀座)
   〒104-0061 東京都中央区銀座 6-10-10第2蒲田ビル4階
   TEL 03-5568-1233
   http://www.vanilla-gallery.com/
会期:3月7日(月)〜3月19日(土)
営業時間:平日 12時〜 19時
     土曜・祝日 12時〜 17時
     日曜休廊
入場料:500円
参加作家:稲垣征次
     宇野亜喜良
     奥津直道
     加瀬世市
     かふお
     カネオヤサチコ
     キジメッカ
     熊谷蘭治
     田亀源五郎
     照沼ファリーザ
     林良文
     宮西計三
     森栄喜
     (五十音順・敬称略)

イタリアの映画監督・詩人・小説家のピエル・パオロ・パゾリーニ(1922-1975年)。彼の荒々しいヴァイオレンス的要素と、過激なエロティシズム表現に政治的ラジカリズムを注入した芸術創作活動と生き方は、圧倒的なカリスマ性から死後35年が経った現在でも、人々の心を捉え続けています。映画監督として、性と政治、神聖と汚穢の両極を往復する映像美とスキャンダルで1960年代のアートシーンに大きな衝撃を与えたことはよく知られておりますが、アルベルト・モラヴィアに「今世紀後半のイタリアにおける最大の詩人」と賛辞された優れた詩人でもありました。そのパゾリーニへのオマージュを個性豊かな13名の作家が表現致します。パゾリーニに捧ぐ、ロマンティックでスキャンダラスなオマージュ展をどうぞお楽しみ下さい。