投稿者「Gengoroh Tagame」のアーカイブ

デカい面

 前にここここで書いた、次のフランス語版マンガ単行本ですが、第一巻の発売日(今回は全三巻の予定なのだ)が、今月22日に決定したみたいです。
 で、版元のH&Oのサイトのトップページが、私のイラストに変わったんですが……おいお前、脇役のクセに、そんなところで何デカい面してんだよ(笑)。
 そんだけ(笑)。

『アラトリステ』

『アラトリステ』(2006)アグスティン・ディアス・ヤネス
“Alatriste” (2006) Agustín Díaz Yanes
 17世紀スペイン支配下のヨーロッパを舞台に繰り広げられる、孤高の剣士の生涯を描いた歴史ロマン……という設定からは、つい、アクション・アドベンチャー系のヒーローものを期待してしまいますが、そんな単純なものではありませんでした。
 以前、英語字幕付きの輸入盤DVDを見たとき、私の語学力ではハードルが高すぎて、どーもヨーワカラン部分が多々あったんですが、今回、日本語字幕で鑑賞して納得。これだけ複雑でブンガク的な内容だと、こりゃあ私の英語力じゃ太刀打ちできないわけだ(笑)。
 まず、時代背景と、それに絡まるパワーバランスからして、複雑なんですな。
 当時のスペイン王国とその周辺諸国の衝突だけではなく、カソリックとプロテスタント(やユダヤ教)の対立や異端審問、スペイン内部の傀儡政権を巡るパワーゲーム、当時のスペインにおける貴族と平民の関係、エトセトラ、エトセトラが、当然既知のものとして、解説らしい解説もなく次々と繰り広げられるので、キャラクターの所属を把握するだけでも一苦労。
 加えて、複数巻に渡る大河小説を、二時間半近くあるとはいえ、一本の映画に納めているせいもあり、どうしてもエピソードがブツ切りなダイジェスト感は否めないし、前述した状況設定の複雑さゆえに、誰が何のために何をしているのかといった、モチベーション的なものも掴みにくい。
 とりあえず、劇場で販売されているパンフレットに、原作小説の訳者さんによる、平明でコンパクトな解説や年表が載っているので、映画が始まる前に、ざっと目を通して予習しておくことをオススメします。私は、映画を見終わってから読んだんですけど、「しまった、先に読んでおけばよかった!」と、思っくそ後悔しました(笑)。
 とはいえ、じゃあナニガナンダカワカンナイ映画だったり、つまらない映画なのかと言うと、それが全くそうではないのが面白い。
 というのも、この映画は歴史上の様々な出来事を描きながらも、そのプロセスを説明するのではなく、そういった時代背景の中で、主人公を始めとする様々な人々が、いったいどのように生きたか、ということに、焦点を絞って描いているからです。
 一例を挙げると、例えば都市の攻略戦一つを描くにしても、どんな作戦がどう功を奏して、主人公がどんな活躍をするのか……といった、叙事的な要素は全くと言っていいほど描かれません。対して、そんな時代状況の中、歴史上は名もない歩兵たちが、どのように戦いどのように死に、何を考え何を感じていたか、それが身の丈の視点から、徹底したリアリズムで描かれます。
 その結果、昔も今も変わらぬ、我々の生きる現実世界の矛盾が浮かびあがり、交わされるセリフも、モノガタリの説明や推進のためとしてのそれよりは、世界のあり方や人の生き方を問いかけるような色合いが濃い(ここいらへんが、ブンガク的と感じた由縁)。そういった、人間や世界を描くという点では、ものすごく惹き込まれる要素が多々あり、それが実に魅力的。
 私は個人的に、世界とは決して美しくもなければ優しくもないと思っているので、そんな世界に生を受けつつ(主人公の言を借りると「人生はクソ」なのだ)、欲や損得に流されることなく、かといって盲目的な大義に身を委ねるわけでもなく、地を這いずりながらも、あくまでも自分の信念を曲げないことに徹するという、主人公の生き方のカッコヨサや気高さには、もう、ものごっつう感動してしまいました。
 ラストシーン、最後のカットの鮮やかさと同時に、完璧なタイミングでティンパニが鳴り響き、続いて勇壮なブラスに導かれてエンド・クレジットが始った瞬間、「もう一度最初から見たい!」と思ったくらい。
 とはいえ、正直なところ、私個人のポリシーとして、娯楽と芸術、大衆性と文学性といったものは、決して二項対立するものではなく、モノガタリというものは、そういった要素を多層的に包含しうるシステムだと考えています。
 そういった意味では、もうちょっとやりようがあったのではないか、ちょっと惜しいな、とも思います。
 映像美や映像表現の力強さも、大きな見所。
 映像美では、ベラスケスの名画の活人画的再現を筆頭に、バロック期のスペイン絵画やフランドル絵画やネーデルランド絵画の名品もかくやという、美麗極まりない光と陰影表現や、堅牢な構図の数々が、ふんだんに目を楽しませてくれます。
 ディエゴ・ベラスケス、バルトロメ・エステバン・ムリーリョ、ホセ・リベーラ等の、特に風俗画や肖像画が好きな人だったら必見。小道具の壷や衣服の破れ目一つ見ても、嬉しくなっちゃうこと請け合いですぞ(笑)。
 表現の力強さという点では、前述した戦闘シーンや、暗殺のシーンなどで見られる、もう「純粋な殺し合い」としか言いようのない、身の丈サイズのリアリズムがスゴイ。
 斬る、刺すなんて当たり前。それどころか、ブスブス刺す、刺してグリグリえぐる、衝突した槍ぶすまをかいくぐり、這いずり、取っ組み合いながら殺し合う、凍える、噎せる、窒息する……と、残酷美すら介在しない容赦ないリアリズムで、ああ、実際こうだったんだろうなぁ、という、説得力や生々しさが素晴らしい。
 かと思えば、剣士が登場するシーンとかになると、今度は、鍔広の帽子や長いマントといった衣装の効果も相まって、これがまた実にケレン味があってカッコいい。何だかまるで、フラメンコ舞踏の決めポーズみたいに見えてくる。
 衣装や小道具、美術方面の質の高さも素晴らしい。実に渋くて、重厚な味わいです。
 役者さんは、主演のヴィゴ・モーテンセンを筆頭に、男優さんは皆さん実にカッコイイ。ま、男はヒゲ面ばっかで、しかも薄汚いのも多いという、私の個人的な趣味もありますけど(笑)。
 ただ、キャラクターとしては、前述したようなダイジェスト感があるせいで、もうちょっと脇の面々も突っ込んで描いて欲しいという、食い足りなさは残ります。登場人物が、離れては出会い、出会っては離れ……という、大河ドラマ形式なのに、個々のキャラクター描写が不足しているので、そういった運命の変転に際して、湧いてしかるべきエモーションが、もうひとつ足りないのは惜しかった。
 あと、個人的な意見ですけど、少年から青年に成長する副主人公のイニゴが、少年時代はけっこうな美少年だったのに、青年に育ったら、何だか下ぶくれの、美青年でも何でもない顔になっちゃって、ちょっと「……え?」って感じ(笑)。
 女優さんは……う〜ん、メインのお二人は、もうちょっと美人にして欲しかったかな(笑)。ただ、演技は良いし、キャラクターとしても胸に迫るものがありました。
 さて、最後にオマケの責め場情報(笑)。
 流血残酷はふんだんにあるものの、いわゆる責め場はなし。個人的には、悪名高いスペイン宗教裁判の拷問が見たかったんだけどな〜(笑)。
 とはいえ、罪人がガレー船の漕ぎ手にされるシーンがあったのが、ちょっと嬉しかった。ま、17世紀のスペインのガレー船でも、やっていることは、ローマ時代のそれと同じなんですけどね。漕ぎ手のリズムを取るのが、太鼓からホイッスルに変わっているくらいで。

アラトリステ スペシャル・エディション [DVD] アラトリステ スペシャル・エディション [DVD]
価格:¥ 3,990(税込)
発売日:2009-07-17

フィギュアとか

 日頃、フィギュアを買う趣味はないんだけど(部屋せまいし置き場所ないし、掃除片づけ大嫌いなので、どうせすぐに埃まみれになったうえに、落っことして手足がもげちゃうのがオチだし……)、たまにDMとかでこーゆーのとかこーゆーのとかこーゆーのを見ると、ちょっと欲しくなっちゃいます(笑)。

マンガとか

 宝島社・刊『このマンガがすごい! 2009』で、拙著『外道の家』が、オトコ編36位にランクインしておりました。
 確かこのシリーズでは、以前にもピックアップコーナーみたいなとこで、拙著『男女郎苦界草紙 銀の華』を取り上げていただいたことがありますが、ランキングに入ったのはおそらく初めてです。嬉しい、嬉しい(笑)。
 因みに、選者による個別ベストの方には、児雷也画伯の『仰ゲバ尊シ』と大久保ニューさんの『坊やよい子だキスさせて』という、ゲイ雑誌発のマンガが二冊入っていまして、これまたなんか嬉しいですね。
 さて、これだけではなんなので、ついでに自分が今年買って、印象深かったマンガについても、ちょっと列記してみましょうか。
 あ、でもベストとかそーゆーんじゃなくて、個人的に「これ、好き!」ってヤツを。
暁星記』菅原雅雪
 これが無事完結したってのが、私にとって、今年最大のニュースかも。いやホント、雑誌で第一話を読んで夢中になってから、掲載誌変更や単行本描きおろし形態への移行も含めて、ず〜っと、ず〜っと、続きを心待ちにしながら追いかけていたもんで……。無事完結なんて、ホント、夢じゃなかろか。
 あ、因みに半裸のガチムチキャラも、いっぱい出てきます(笑)。
天顕祭』白井弓子
 帯の「古事記ロマンファンタジー」という言葉に惹かれ、書店に備え付けられていた立ち読み用のサンプル小冊子を開いたら、主人公がカッコイイ無精ヒゲの鳶職だし、絵柄もステキだったので、そのままレジへ。実は、やはり帯に元来は同人誌発のマンガとあったので、ひょっとしてやおい風味もあるのかとヨコシマな期待感もあったんですが(笑)、そうではありませんでした。でも、そんなこととは関係なしに、内容に大満足。
 え〜、前述のヨコシマな期待感に関して、ちょっとイイワケさせていただくと、何も「女性作家の同人誌=やおい」という思いこみがあったわけではないんです。ただ、マンガの鳶さんの絵を見たら、ふと、むか〜し同人誌や「June」に、ガテン系のオッサンたちのやおい(これ、やおいやBLが「美少年マンガ」とか「耽美マンガ」とか呼ばれてた当時は、すごく珍しかったんです)を描かれていた、まのとのま(……だったと思う)って作家さんのことを連想しちゃったのだ(笑)。
らいでん』塚脇永久
 雑誌で見た新連載予告カットで一目惚れ。日頃買ったことのない月刊少年誌を買いに、思わず本屋に走りました。以来、単行本を心待ちにしており、めでたく第一巻発売時にも即購入。というわけで、「この絵、好き!」ってのがきっかけで、読んでみたら話もキャラも好きだった、というパターン。
 あ、筋肉絵好きの方にもオススメです。
夜長姫と耳男』近藤ようこ
 単行本『月夜見』で知って以来大好きで、特に『妖霊星』は、確実に、我が生涯通じてのマンガベストテンのうちの一本なんですけど、坂口安吾原作の本作もまた、やっぱりクライマックスで鳥肌が。
錆びた拳銃』谷弘兒
 かつて「ガロ」や「幻想文学」あたりで拝読して以来、好きな作家さん。寡作な方(たぶん)なので、近所の本屋さんで、この新作単行本を見つけてビックリ、即購入。『薔薇と拳銃』の印象が強いせいか、レトロと猟奇とエログロナンセンスとラヴクラフトが、渾然一体となった作風の作家さんという印象でしたが、本作では、猟奇とエログロはなし。
 表題作は、均整の取れた肉体美の二人のマドロス青年というキャラクターのせいか、どことなくコクトーやジュネの描くホモエロティシズムに通じるものを感じます。
童貞少年』やながわ理央
 ノンケさん向けエロマンガですが、この作家さんの描く少年キャラは、カワイイながらもちゃんとオトコノコオトコノコしていて、かなり好き。そんな少年たちが、ボイン(死語)なお姉さんたちに、あの手この手で筆おろしされる短編集。
 あ〜、この少年キャラで、以前ロリキャラで描いていたみたいな、「公園のホームレスに輪姦されたあげく、全員から小便を引っかけられる」話を描いてくれたら、もうサイコーなのに……って、いくら何でもそれは無い物ねだりですな(笑)。
愛玩少年』水上シン
 以前、献本でいただいた雑誌で拝読して以来、続きが気になっていた作品で、偶然アマゾンで単行本が出ているのを見つけて購入。いわゆるBLですけど、まだ「美少年マンガ」とか「耽美マンガ」とか呼ばれてた頃みたいな、ナルシスティックでお耽美な雰囲気があるところが好き。
 あと、レトロだし、軍服だし、加虐と被虐もあるし、少年は坊主頭だし……と、好きツボもイッパイ。
 う〜ん、しかし改めて最後の二つを見ると、果たして自分が本当にマッチョ系ゲイマンガ描きなのかどうか、我ながら自信がなくなってきた(笑)。

たまにはゲイ系YouTube映像とか

 YouTubeにあるゲイ系映像のお気に入りを幾つか。
 あ、あらかじめ言っときますけど、エロいのはないですよ(笑)。
 MySpaceで知り合った、フランスの映像作家tom de pekinの、”jean, paulo, erik, riton”という、ジャン・ジュネをモチーフにしたアニメーション作品。

 毒を含んだキュートなポップさ、パタパタ動くちょいガロ系な感じのドローイングと、BGMに使われているMikadoを彷彿とさせるエレポップのマッチング、ってなところが好き。
 気に入ったら、同じ作者による、ピエール・モリニエをモチーフにした同傾向作品、“molinier is my revolution”も、ぜひどうぞ。
 Tomboyのゲイ・アンセム・ソング、”Its O.K. 2 b gay”(「ゲイでいいんだよ」ってとこでしょうか)のPV。

 ハッピーなダンス・チューンで、過剰さや人工性や祝祭性といった、いわゆるゲイ・テイストを前面に出した典型的な例。
 クローゼットにかかったチェーンを切るシーンから始まり、最後は「このビデオの制作にあたって、ストレートを虐待していません」というエンド・クレジット(ハリウッド映画の最後に出てくる「動物は虐待していません」のパロディね)で締めるといった、洒落っ気もステキ(笑)。
 アルゼンチン出身の映像作家Javier Pratoのショートフィルム、” Jesus Will Survive – Jesus Christ! The Musical”。

 一発ネタみたいな内容ですが、初見時のショーゲキがスゴかった(笑)。作家ご本人がゲイかどうかは不明だけど、曲のセレクトからしてゲイゲイしいです。
 ただし、マジメなクリスチャンの方は、見ない方が吉かも。
 オランダの熊系アイドル・グループ(?)、Bearforce1(オフィシャル・サイトによれば、「世界初、”真のベア・バンド”だそうな)の”Shake That Thing”のPV。

 テイストが、日本の野郎系ゲイ・ナイトとかで見られるパフォーマンスに近いので、何となく親近感が(笑)。必要以上のナルシシズムや露悪趣味がない、自然体な感じがするのが好き。
 今年のアムステルダム・ゲイ・プライドのライブ映像もありますが、さすがアムステルダム、船で運河をパレードしてます(笑)。

箱根とか

 家族旅行で箱根に行ってきました。
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 紅葉が真っ盛りで、実に美しかったです。
 箱根ガラスの森美術館というところに、初めて行きました。
 ヴェネツィアン・グラスの数々とか、ヨーロッパ調の庭園とか、なかなか美しかったんですが、敷地内に「この奥で、サンタさんが寝ています! 起こさないでね!」なんつー、メルヒェンな表示があったもんだから、どんなもんじゃい、と見に行ったら……
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 ……。
 え〜っと、何か死体みたいで、ちょっとコワイです、これ(笑)。
 仙石原のススキも満開(……ってゆ〜のか??)でした。
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 ススキというと、何となく「銀」というイメージでしたが、こうして見ると「黄金」な感じです。
 ススキを見た後は、元箱根石仏群へ。
 ひっそりとした池の周囲に、鎌倉時代の石仏や石塔が点在している史跡です。
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 前にも一度来たことがあり、その時も、その荒涼とした佇まいが、何だかあの世ちっくだな〜、なんて感じたんですが、今回、そのときには閉じていて入れなかった隣接の資料館に入ったところ、「かつて箱根は地獄だった」とゆーあおり文句と共に、地獄のパノラマ展示がありました。
 う〜ん、やっぱりそれ系だったか。
 旅行の手配は兄夫婦が全てしてくれたんですが、家族旅行にこーゆー場所を選ぶセンスがステキ(笑)。
 資料館を見た後は、池に沿って地獄巡り。
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 六道地蔵だの八百比丘尼の墓だの、ステキポイントがいっぱい。
 歴史好きの父は大喜び。同じく歴史好きの母も、口では「気味の悪い場所ねぇ」とか言いつつ、しっかり写真は撮りまくっていました(笑)。
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 とまあ、和やかに楽しく巡っていたんですけど、その途中、遊歩道の砂利の上に、トンデモナイモノを見つけてしまいました……。
 これ(微グロ注意)なんですけど……え〜っと、これはもしかして、流産した犬の胎児……?
 ビックリして皆を呼んだら、家族中から「お前は何てものを見つけるんだ!」と責められてしまった……。
 でも、このまま放置されているのは可哀想なので、ティッシュに包んで、近くの草むらに埋葬してきました。

 というわけで、とんだオチのついた霊場巡りでしたが、その後はお蕎麦なんぞを食べて、実家にもちょっと立ち寄り、ついでに兄夫婦の家にも寄って猫と遊んだりしてから、夜には帰宅しました。

ちょっと宣伝、『父子地獄』スタートです

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 今月21日発売の『バディ』1月号から、短期集中連載『父子(おやこ)地獄』スタートです。
 8月号〜10月号で描いた『童(わっぱ)地獄』(ここここここ参照)の続編ですが、まあ、御期待通り(……なのか?)ご覧のような展開に。こんな感じで、全四話か五話での完結を予定しています。
 こーゆー親子(兄弟でも可)同時責めとか、強制近親相姦とかってのは、自分の好物ネタの一つで、むか〜し『さぶ』に小説として幾つか書いていますが(父子モノの『コンクリートの檻』とか、兄弟モノの『夢の刻印』とか)、マンガで描くのはこれが初めてかも知れません。前に『非國民』を描いたときに、その続編として父子責めマンガを描きたかったんですけど、編集サイドから「ノー」が出ちゃって実現できなかったし……。
 というわけで、念願叶ってのマンガ作品なので、張り切って&ノッております。
 よろしかったら、ぜひお読みくださいませ。
バディ1月号(amazon.co.jp)
 因みに、掲載誌の『バディ』さんは、この1月号からリニューアルして、本のサイズも、これまでのA5からB5(週刊誌なんかと同じサイズ)とでっかくなりました。いただいた見本誌を見ると、さすがにグラビアとか迫力がありますね。
 もちろん、マンガの絵も同様に大きくなっているので、エロシーンの迫力も、面積比通りなら、およそ120パーセント増しのはず(笑)。
 ただ、この版形アップの話を聞いたのが、締め切り前一ヶ月をきってからだったんだよな〜(笑)。
 で、今回はこれが厄介でした。というのも、私の場合デジコミのワークフローを、仕上がり原寸で組んでいるので、版形が変わると、それに合わせて、二値化しているオリジナルのスクリーントーンとか、全て作り直さなければならないんですな。
 まあ、今回は何とかギリギリ間に合って、原稿も落とさずに済みましたが、こーゆー変更は、もうちょっとゆとりをもって、事前に教えていただきたいもんです……と、ちょっと愚痴ってみたりして(笑)。

『サイゾー』とか

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 今月18日発売の月刊誌『サイゾー 12月号』に、ちょびっとですが記事が載っております。
 内容は、「男同士のラブに萌える『腐男子』のヒミツ」という特集の中で、マンガ家という立場から見た、ゲイマンガとボーイズラブマンガの違いとか、腐男子という存在についての個人的な考察なんかを、談話形式で語ったもの。
 フツーにコンビニとかでも売られている一般誌なので、見つけるのも比較的容易かと思われます。
 というわけで、よろしかったらお買い求めくださいませ。
サイゾー 2008年 12月号(amazon.co.jp)

ちょっと宣伝、オヤジ受けマンガ描きました

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11月12日発売の『肉体派 vol.11/オヤジ受・漢全攻略』に、読み切りマンガ『DISSOLVE〜ディゾルブ〜』(24ページ)描きました。
 アンソロのテーマが「オヤジ受け」ということなので、ま、そーゆー内容。ちょっとだけ、ヒネリも入れましたけど。最近描いた読み切りの中では、比較的ページ数に余裕があったので、読ませる要素と抜かせる要素の配分が、けっこう上手くいったような気がします。きっちりエロくて、ちょっと翳りのある内容。
 オヤジキャラのチャームポイントは、目尻にある「カラスの足跡」と、トラッシュな感じの長髪。これまでも何度か言っていますが、ホワイト・トラッシュとかルーザーとかヒッピー系の男は大好物。描くのが面倒くさいから嫌いなツヤベタも、こーゆーキャラなだと苦にならない(笑)。
 ただ、ゲイ受けはイマイチのような気もするので(とはいえ、前にこのBlogで「長髪+ヒゲ」絡みのことを書いたら、すかさず児雷也画伯とaki君から、賛同メールが届きましたが)、相手役は、きっぱりゲイ受け狙いのデザインにしました(笑)。
 とゆーわけで、よろしかったらお読みください。
『肉体派 VOL.11 オヤジ受漢全攻略』 (amazon.co.jp)

最近お気に入りのCD

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“Meek Warrior” Akron/Family
 Larkin Grimmが気に入ったので、フリー・フォーク周辺を漁っているうちに見つけた一枚。
 音的には、完全に60’s〜70’sのサイケデリック音楽のテイスト。基本は、アコースティック・ギターをメインにした美麗メロディーに、ゆる〜い男声ヴォーカルが乗るアシッド・フォーク風のものが多いが、中には、パーカッションやギターノイズなどによるインプロヴィゼーションが繰り広げられるといった、サイケデリック・ロック風もあり。メンバーのルックスも、ヒッピーとかナチュラリスト風です。
 一番のお気に入りは、前述のアシッド・フォーク風で始まり、そこにウィンド・インストゥルメンツやドローン的なホーンが加わり、更にエスニックなテイストも感じさせながら、ダウナーでトランシーなインプロが延々と展開される4曲目”No Space In This Realm”。これは、かな〜りキモチイイ。バンドのMySpaceでフルコーラス聴けますので、よろしかったらお試しあれ。
“Meek Warrior” Akron/Family (amazon.co.jp)

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“Sun Giant” Fleet Foxes
 これも、フリー・フォーク周辺で見つけたグループ。これまた、60’s〜70’sっぽいテイストが濃厚で、メンバーのルックスも、やっぱ長髪+ヒゲという、その時代風。
 様々な楽器を使った、良く練られて繊細なアンサンブルは、何となくPearls Before Swineとかを連想させるせいか、アシッド・フォーク風ではありますが、エバー・グリーン・ポップといった感じのメロディアスな曲を、優しいコーラス・ワークで聴かせてくれるあたりには、The Beach Boysみたいなメジャー感もあり。かと思えば、トラッド風の香りもちょっとあったりして、全体的に、基本的な雰囲気は陽性なんだけど、同時にその中に湿った翳りも感じさせるのが、かなりヨロシイ。トランス感はなし。
 一番のお気に入りは、牧歌的な雰囲気に程よくタイトさが加わった3曲目”English House”。これまたMySpaceでフルコーラス聴けるのでオススメ。あと、このEPには収録されていない曲ですが、同じページで見られる、人形アニメーションによる”White Winter Hymnal”という曲のPVも良いですよ。
“Sun Giant” Fleet Foxes (amazon.co.jp)

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“Venus Vina Musica” Corvus Corax
 え〜、ジャンルはガラリと変わります。いちおう、フォーク・メタルとかメディーバル・メタルとかいうジャンルに、分類されてることが多いみたいなんですが、それに関しては後述。
 興味を持ったきっかけは、グループのルックスでした。パンクかゴスかといったヘアスタイルやメイクをした半裸の男どもが、古楽器や民族楽器(バグパイプやらハーディ・ガーディとか)を持っている写真を見て、「うわ、何じゃこりゃ」と思って聴いてみたのがきっかけ。具体的には、これをご覧あれ(笑)。
 ルックスは完全にイロモノっぽいんですけど、音の方は意外としっかりとした古楽です。ただ、古楽を貴族的や教会的にではなく、それを大衆的な土俗性という視点で解釈して演奏している。
 というわけで、はっきり言って音的には、メタルはおろかロックでもない。しかし、解釈や演奏姿勢がロック的。ロックというスタイルの中に古楽を取り入れるのではなく、また、古楽を電気楽器で演奏するのではなく、古楽を古楽器を使いながらロック的に演奏している。これは、かなり面白いしカッコイイ。最近一番のヘビー・ローテーションです。
 というわけで、後期のDead Can Danceとかが好きな方には、もちろんオススメなんですけれど(あ、平沢進が好きな方とか、シアトリカルなプログレ好きにもいいかも)、デヴィッド・マンロウやグレゴリオ・パニアグアなんかがお好きな方にも、それらと比較しながら、再現としての古楽ではなく再生としての古楽とか、或いは古楽のトライバル的な側面といった感じで聴かれると、面白いかも知れません。
 個人的には、幻想としてのゴシックっぽい音楽は好きなんだけど、耽美性や大仰さが前面に出すぎるものは苦手だし、かといってシンフォ系プログレやメタル系の様式美も苦手だし……ってなところに、上手い具合にハマってくれた理想的な「マッチョ・ゴシック」、ってな感じでした(笑)。
 とりあえず、このアルバムの収録曲はないんですけどLast.fmで試聴していただければ、全体の雰囲気は掴めると思います。
“Venus Vina Musica” Corvus Corax(amazon.co.jp)
 因みに、ステキなジャケット(笑)なベスト盤も出ていますが、選曲が、ちょっとロック的に聴きやすいものに偏っている節があるので、古楽的な興味で聴くのなら、ベストではなくアルバム単位のほうがいいと思います。

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“Mongol (O.S.T.)” Tuomas Kantelinen
 前にここで、「サントラ買う気満々で映画館を出たんですが……残念、出てないのね」と書いた、映画『モンゴル』のサントラ盤、無事に外国盤で出たのでゲット。
 が、下調べをを怠ったため、曲数が少ないのに気付かず、アメリカ盤を買ってしまった……。リンク先のイギリス盤を買い直すかどうか、思案中(笑)。
“Mongol (O.S.T.)” Tuomas Kantelinen (amazon.co.jp)