『弟の夫』英語版がアイズナー賞を受賞しました


 7月19日〜22日にアメリカで開催されるコミコン・インターナショナル(サンディエゴ・コミコン)で、『弟の夫』英語版1巻が、「コミック界のアカデミー賞」と呼ばれるアイズナー賞(The Will Eisner Comic Industry Award)の、Best U.S. Edition of International Material—Asia(アメリカで出版された海外コミック〜アジア部門)を受賞しました!
 ノミネートされた時点で充分ビックリしたんですが、まさかとれるとは……何しろ過去には辰巳ヨシヒロさん、浦沢直樹さん、水木しげるさん、手塚治虫さんと、錚々たる大家の皆さまが受賞している賞なので、ぶっちゃけ「たぶん無理だろうな」と思っていました。
 いやぁ驚いた。

 私が受賞を知ったのは、Twitterで授賞式の実況をしていた人が、メンションで知らせてくれたから。


 えっと驚いて検索したら、写真付きでツイートしている人を発見。


 更に、本の装丁をしてくれたチップ・キッドがFacebookに、私のタグをつけて何か投稿したという通知がきて、確認してみたら受賞のお祝いの言葉とともにこの写真が。

 ここでようやく、どうやら間違いないということで、私自身もTwitterでアナウンスしました。

 というわけで『弟の夫』、文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞日本漫画家協会賞優秀賞に続いて、アメリカでもメジャーなマンガ賞を獲得。
 私もプロの作家なので、自分の作品には自身があり、面白さも価値もしっかりあるとは思っていますが、賞という形で作品を評価していただけると、これはまた別の嬉しさがあります。
 そして今回は海を越えての受賞。これでまた、より多くの人にこの作品が届くかと思うと、嬉しさでいっぱいです。

 日本語版の担当編集氏(平田昌幸さんと南部恵理香さん)、双葉社および「月刊アクション」関係者の皆さま(特にライツ部門の高橋さん)、英語版の翻訳かつ私の北米エージェントでもあるアン、装丁を手掛けてくれたチップ(トロフィーの受け取り&スピーチも彼がやってくれたそうな)、英語版版元Pantheon関係者の皆さま、そして応援してくださる読者の皆さまに、改めまして心からの感謝を!

 因みに英語版2巻(英語版は日本語版の2 in 1で全2巻、これが完結巻になります)は、今年の9月に発売予定ですが、サンディエゴではPantheonのブースでゲラが閲覧できて、ノベルティも配られていた模様。


 こんな缶バッジを作るとは聞いていないけれど、まぁいいや(笑)。
 因みにPantheonは、グラフィック・ノベルの出版では大手ですが、日本のマンガの翻訳出版は『弟の夫』が初めてということだったので、これでコケちゃったら責任重大だな……とか思っていましたが、とりあえず受賞という結果を出せたのでホッとしています(笑)。

2018年アイズナー賞、全受賞作リストはこちら。
Eisner Awards: The Complete Winners List