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メキシコの雑誌”Anal Magazine”に作品&記事掲載

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 メキシコのアート系ゲイ雑誌”Anal Magazine”(スゴい名前…… ^^;)にメール取材を受けて、作品と記事が掲載されました。
 と言ってもこれは随分前のことで、掲載誌が送られてきたのは今年の2月、取材を受けたのは確か去年のことだったと思います(笑)。ツイッターではリアルタイムでつぶやいたんですが、こっちのブログの方では、何かタイミングを逃して紹介しそびれてしまいました。
 で、昨日の”Mein schwules Auge 8″のエントリーをアップしたとき、はっと思い出してこっちもアップした次第。
 雑誌のサイトはこちら(注意:音出ます)。
 サイトトップのイメージ動画からもお判りのように、なかなか洒落たカッコいい雑誌です。
 私の作品&記事は第2号に掲載で、他のページもこんな感じで、かなりスタイリッシュ。取り上げている作品も、面白いものが多いです。
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 クラブ・カルチャーともリンクしている模様で、第2号のビデオ・フライヤーがこちら。

 テロップで私の名前も出てきます。
 雑誌の入手方法とかはちょっと判らないんですが、前述の雑誌のサイトにネットショップもあるので、興味のある方は問い合わせてみてください。

今月の『芸術新潮』はマストかも

 特集に興味があるときだけ購入している『芸術新潮』ですが、今月号は見逃せない小特集が載っているので、ご紹介します。

芸術新潮 2010年 05月号 [雑誌] 芸術新潮 2010年 05月号 [雑誌]
価格:¥ 1,400(税込)
発売日:2010-04-24

 現在店頭に並んでいる雑誌『芸術新潮』5月号。
 表紙でお判りのように、メインの特集はエドゥアール・マネなんですが、スゴいのは第二特集。
 題して「股間若衆」!
 副題に「日本近代彫刻の男性裸体表現の研究」とあるように、明治以降、日本の作家による西欧的な伝統に基づく写実彫刻において、股間、つまり男性性器はどのように表現(或いは秘匿)されてきたのか、という流れを、豊富な図版と共に論じた内容です。
 特集頭の「曖昧模っ糊り」という章から、ユーモアと皮肉をたっぷり効かせながら、ヌードという「セックス」を含む「芸術表現」に対する日本的な欺瞞を、ものの見事に暴き出してくれていて痛快至極。ここだけでも、表現規制についてアレコレかまびすしい昨今、一読の価値ありです。
 もちろん、メール・ヌード美術全般に興味のある方だったら、その着眼点といい、内容の希少性といい、これはマストだと思うので、激オススメ。
 個人的には、芸術だの隠す隠さないだのといった問題とは無縁の、輸出用に作られた名匠による工芸品としての「生き人形」が、掲載図版の中では最もコンテンポラリー・アート的な印象を受けるのが、何とも興味深かったです。
 つまり、いかなる理由があろうとも、在るべきものを表現しないとか、そこにオブジェ以上の意味を(勝手に)感じて(或いは配慮して)「隠す」という行為には、どうしても「ノイズ」という結果がつきまとってしまい、表現の「純度」を損なうんだな、ということ。そこには、「猥褻を意識するがゆえの猥褻感」が存在してしまう。
 北村西望の『怒濤』なんて、実に日本的なメール・ヌード像としての逸品だと思うんですが、しかし、その奇妙な股間の表現には、どうしてもそういったノイズが感じられてしまう。対して、前述の生き人形には、それがないんですな。
 基本的に、自分が日本人であることには何の不満もないんですけど、こういった明白な事例を見る時ばかりは、「あ〜あ、やっかいな国に生まれちまったなぁ……」と思っちゃう(笑)。
 前述の「アートとしての生き人形」に関して、もう一つ付け加えると、そこには「芸術であらんとしよう」というノイズもない。それゆえにシンプルで純粋であり、だからこそ逆説的に、その「作品」が「芸術的」に感じられる。
 これは、私にとって一つの理想的なありようです。私にとって、それが芸術であるか否かは、制作動機や目的ではなく結果が全てであり、しかもそれは、個の主観による判断に基づくものだ(つまり汎的な芸術というものは存在しえない)、というのが、私自身の考え方なので。
 もし、この特集内で、どれか一点作品を貰えるとしたら(私は良く、展覧会等でもこういった発想で、マイ・フェイバリット・ワンは何かを考えます)、もう問答無用で「農夫全身像/鼠屋伝吉・作」ですね。それから少し離されて、二番目が前出の「怒濤/北村西望」かなぁ……。
 ンなこと考えたって、貰えっこありませんが(笑)。
【2012年4月9日追記】この『股間若衆』、後に掲載された『新股間若衆』や書き下ろし原稿などと共に、目出度く単行本化されました。オススメの一冊。

股間若衆: 男の裸は芸術か 股間若衆: 男の裸は芸術か
価格:¥ 1,890(税込)
発売日:2012-03-30

カラヴァッジオ画集 “Caravaggio: The Complete Works”

 昨年暮れにTASCHEN(タッシェン)から出た、カラヴァッジオ(ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジオ)の大判画集のご紹介。

Caravaggio: The Complete Works “Caravaggio: The Complete Works”

 書名に「コンプリート・ワークス」とあり、TASCHENのサイトでも”entire oeuvre”と謳われているように、現存しているカラヴァッジオ作と確定されたペインティングを全て収録した内容です。
 カラヴァッジオというと、私が現在の作風に至るにあたって、大いに影響された歴史的な画家の中でも、その筆頭的な存在(ホント、これとかこれとか、どれだけ影響されたことか)ですので、先日の外遊から帰国後に、すぐ注文しました。
 で、先日それが届いたんですが、画集としての作りは、これはもう問答無用で素晴らしい。

 まず、その版型の大きさからして素晴らしい。どのくらい大きいかというと、このくらいデカい(笑)。
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 厚みもタップリ4センチ。もちろんハードカバーで、造本や印刷精度も文句なしの品質。

 図版もぜいたくに掲載されており、基本的にはこういった具合に、全体像が丸々掲載されているんですが、
Caravaggio02
それと同時に、作品によってはこんな感じで、寄りのディテールもしっかり見せてくれる。
Caravaggio03
 こういったクローズアップに関しては、TASCHENのサイトに「この画集のために原画からの複写を新たに行っている」と書かれているように、それこそ画家の筆裁きまで生々しく感じられるような、素晴らしいクオリティ。

 また、それらの中には、見開き全体やフォルド(折り込み)を使ったものもあり、もうこんな感じで、そのド迫力ったらない。
Caravaggio04

 カラヴァッジオ作品以外にも、その源泉である先達の作品や、後続画家による模写などのヴァリエーション違いの作品を、小さい図版ながらもフルカラーで、解説文(テキストは英語)と共に多々収録。
 ただし、カラヴァジェスキやテネブリズム全般までを抑えているわけではないので、そこいらへんも好きな私としては、もうちょっと範囲を拡げてくれたら、もっと嬉しかったのに、なんて思いはあります。
 そういうわけで、それなりのお値段でもあるので、カラヴァッジオに興味がない方だと、あまり縁のない本ではありますが(まぁ画集ってのは基本的にそうか)、カラヴァッジオ好きにとっては、これはもう「マスト!」と言える一冊だと思います。
 というわけで、私は大喜びでして、暇があるとペラペラ捲っております。
 ただ、デカくて本棚に入らないので、どこにしまおうか置き場所に難儀中(笑)。

今年のあれこれ

 2009年も残り一日なので、今年のあれこれをちょいと反芻してみたり。

 マンガは、ゲイ雑誌を主軸に一般向けも二つほど(うち一つは、まだ世に出ていませんが)混じって、わりと充実していたかな。『父子地獄』を完結できたのも嬉しい。
 あと、月産ノルマ78ページという月があって、これは自己記録を更新してしまった(笑)。私はアシスタントを使わず一人でやっているので、流石にこれはちょっとキツく、某少年週刊マンガ誌の編集さんにも驚かれました(笑)。
 とはいえ、年間を通しては、そうメチャクチャ忙しかったというわけではなく、10年ほど前の、「バディ」で『銀の華』、「ジーメン」で『PRIDE』を、毎月並行連載しつつ、「ジーメン」では表紙イラストとレギュラー記事も幾つか担当し、合間に挿絵なんかもやりつつ、更には別名義での小説連載までしてた頃にくらべりゃ、ぜんぜん余裕かも。正直、あの当時のことをもう一度やれと言われても、今じゃ体力的にも無理だと思う(笑)。
 マンガ単行本も、日本で一冊、フランスで三冊(まだ最後の一冊は手元に届いていないけど)、イタリアで一冊出せたので、全部併せると例年以上のペースに。
 それと、マンガ関係で今年一番驚いたのが、文化庁メディア芸術祭から、『外道の家』がノミネートされたのでエントリー承諾書にサインしてくれ、という書類が来たこと。まあ、結果はもちろんかすりもしませんでしたが、ゲイ雑誌発のあーゆー作品が、こーゆーのにノミネートされたことだけで、もうビックリでした(笑)。

 一枚絵関係だと、これはやっぱりこのブログで詳細をレポした、フランスでの個展が大きかったですな。セレブにも会えたし(笑)。
 あと、オーストラリアの企画展にも参加したし、銀座の画廊の企画展にも監修で関わったけ。銀座ではトークショーもしましたが、ここんところ毎年、何かしらの形でこのトークショーってぇヤツをやっているような気がする(笑)。
 イギリスとフランスで一冊ずつ、アートブックへの掲載があったのも嬉しい出来事。

 プライベートでは、何よりかにより20年来の念願だった、モロッコ旅行ができたのが嬉しかった。
 アイト・ベ・ハッドゥの景観やメルズーガの大砂丘でのキャンプは忘れがたいし、マラケシュの喧噪も懐かしい。フェズのメディナで道に迷い、加えて暑さでヘロヘロになったのも、今となっては楽しい想い出。人里離れたところにある、ローマ遺跡のヴォルビリウスから、持参した携帯で鎌倉の実家に電話したら、ちゃんと繋がって父親が出たからビックリもしたっけ(笑)。
 タジン(モロッコ料理)も、色んな種類を食べられて美味しかった。個人的には、マトンとプルーンの入ったヤツと、肉団子と卵が入ったヤツが好きだったな。あと、パスティラという、鳩の肉をパイで包み焼きして、上にアーモンドと砂糖がまぶしてある、不思議な料理(笑)。しょっぱいんだか甘いんだか、何とも形容しがたい味なんだけど、でも不思議と美味しいのだ。
 あとはやっぱり、屋台のオレンジ・ジュースですな。生のオレンジを、その場でギュッギュッと幾つか搾って、ガラスのコップに入れてくれるの。疲れて喉が渇いたときには、これが一番でした。イランやパキスタンのザクロ・ジュース以来の、感激の美味しさ(笑)。

 映画は、ブログでもいろいろ書きましたが、輸入DVDで見た未公開映画に、感銘を受けたのが多かったような。
 何だかねー、最近「これは見たい!」って楽しみにしてたヤツが、劇場公開されずってパターンが多くて……。昨年暮れだったかも、ドイツ映画の実写版『クラバート』が、ドイツ映画祭か何かで上映されて、どーしてもスケジュール的に行けなかったんで、いつか一般公開されるんじゃないかと待ちつつも、けっきょくそれっきりでソフト化もされてないみたいだし……。
 そんな中で、『キング・ナレスアン』の日本盤DVDが無事出たのは、もうホント嬉しかったし、この間書いたように、『戦場でワルツを』を無事劇場で見られたのも嬉しかった。
 現在公開中のヤツだと、『監獄島』は、愛しのストーン・コールド・スティーブ・オースチン様主演だから気にはなるんだけど、内容的にどんなものなのか(笑)。ストーン・コールド様だけが目当てだったら、脱ぎっぱなしのプロレスのDVD見てた方がオイシイかも知れないし(笑)。因みに、このストーン・コールド様のプロレスの輸入盤DVD、私の気付かないところでウチの相棒が、ジャケを見てレザー系ゲイAVだと勘違いして、ホクホク喜んで再生し、中身を見てガッカリしたという逸話が、我が家にはあります(笑)。
 あと、映画じゃなくてテレビドラマですが、年末になってNHKの『坂の上の雲』を見たら、思いのほか出来が良くてハマってしまった。このドラマのことを何も知らなかったので、何を見るでもなく漫然とテレビを点けたら、第三話の再放送をしている最中で、軽い気持ちで「お〜、明治ものだ!」と見始めたら、そのまま最後まで目を離せなかった(笑)。
 私は普段、連続テレビドラマを見る習慣が全くないんですが、こればかりは、残り二話もしっかりチェック。放送時間になってテレビの前にやってきた私を見て、相棒が「ひゃ〜、珍しいね!」と驚いてた(笑)。というわけで、気に入ったにも関わらず、一話から三話前半までは未見なので、年明けとかにまた再放送してくれないかしらん。それとも、さっさとDVD出すとか……って、NHKだとDVDも高価そうだけど(笑)。
 それとまあ、こーゆーゲイはけっこう多いんじゃないかと思いますが、広瀬武夫役の藤本隆宏ってイイですね(笑)。相棒も「誰だい、これは?」と目を輝かせていました(笑)。越中褌でのヌードがあったので、今度は六尺姿を希望(笑)。
 昔の東宝の『日本海大海戦』では加山雄三だったけど、あたしゃこっちの藤本氏の方がダンゼン好きだ。しかし、気に入ってしまっただけに、今から「杉野はいずこ」のシーンを見るのが、怖いような楽しみのような……。

 マンガは、ブログで紹介しそびれていたヤツだと、何と言っても吾妻ひでおの『地を這う魚 ひでおの青春日記』が素晴らしかったなぁ。

地を這う魚 ひでおの青春日記 地を這う魚 ひでおの青春日記
価格:¥ 1,029(税込)
発売日:2009-03-09

 何がいいって、面白いとかしみじみするとか、そーゆーのもあるんですけど、何よりかにより作品全体の空気感がタマラナイ。その空気感に浸りたいがために、もう何度読み返したことか。
 自分が入っていきたくなる世界がそこにある、個人的な大傑作。
 最近買ったヤツでは、夢枕獏/伊藤勢『闇狩り師 キマイラ天龍変』1巻。

闇狩り師 キマイラ天龍変 1 (リュウコミックス) 闇狩り師 キマイラ天龍変 1 (リュウコミックス)
価格:¥ 590(税込)
発売日:2009-12-16

 雑誌『リュウ』を、オマケの手ぬぐいとクリアファイルに惹かれて買ったら(って小学生かい)、そこに連載されていたマンガで、絵に勢いがあってカッコイイので、単行本出たら買おうと待ち構えておりました(笑)。
 もともとが小説の外伝的な位置づけらしく、ストーリーの方はちょっとよーワカラン部分もあるんですけど(夢枕氏の小説も、浅学にも私は、20年以上前に『猫弾きのオルオラネ』を読んだっきりだし)、やっぱ勢いのある絵と迫力のある画面構成がカッコイイです。
 しかし、ドーデモイイことなんですけど、この伊藤勢といい、伊藤真美とか伊藤悠とか、伊藤姓のマンガ家さんって、絵に勢いがあって画面構成に迫力のある、カッコイイ作風の方が多くありません?(笑)
 何だか、だんだん「今年を振り返る」じゃなくて、ただの「近況つれづれ」になってきたので、ここいらへんでオシマイ。

プレゼント

 予約していたブツが、クリスマス当日に届きました。
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 キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
 というわけで、小学館クリエイティブの『ジャングル大帝 マンガ少年版 豪華限定版』です。ご覧のように、輸送用のケースに入っております。

 で、それを開けると……
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 チョコレートのギフトボックスみたいな、黄金色の外箱が。前に買った『完全復刻版 新寶島 豪華限定版』と同じパターンですな。

 で、それも開けると……
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 B5版ハードカバーの本2冊と、付属の小冊子、複製原画なんかが出てくる。
 まだパラパラとめくっただけで、きちんと読んではいないんですが、やっぱ大判なのと、カラーや2色ページが再現されてるのは嬉しいなぁ。
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 というわけで、期せずして自分から自分へのクリスマス・プレゼントをゲットしました(笑)。
 実は、「ちぇっ、なかなか届かねェなぁ」なんて思ってたんだけど、こーゆーオチだと、ちょっと嬉しい(笑)。

 そういやこの黄金の外箱って、ガキの頃に良く見かけた、クリスマス用のチョコレート・ギフトを思い出させますね。表面がクリスマス・モチーフのレリーフになっているデッカい板チョコで、付属の小さい金属製のハンマーで砕きながら食べるやつ。
 あれは、外箱のゴージャス感といい、レリーフの物珍しさといい、ハンマーで砕くギミック感といい、少年時代に大好きだったっけ。懐かしい(笑)。
 で、『ジャングル大帝』も、少年時代の記憶と密接に結びついているので……って、流石に私は、このマンガの連載をリアルタイムで知っている年代ではないんですが、テレビアニメと、親に買って貰ったレコード『子どものための交響詩 ジャングル大帝』が大好きだったもんで、ますます懐古的な気分に(笑)。
 自分が使っていた幼児用スプーンも、レオの絵が付いていたし、レオの顔の形をしたお風呂用のスポンジなんてのも使っていた記憶が。確かスリットが入っていて、中に石鹸を入れられるようになっているの(笑)。
 そんなこんなで、ちょいノスタルジー気分の、クリスマス当日でした。
 しかし、こんな気分になってしまうと、頭の切替をしてゲイSMマンガを描く仕事に戻るのが、ちょいと厄介でもあります(笑)。

『クズが世界を豊かにする』

クズが世界を豊かにする─YouTubeから見るインターネット論 『クズが世界を豊かにする─YouTubeから見るインターネット論』松沢呉一

 仕事の息抜きにちょっと……とか思って読み始めたら、もうそのまま止まらなくなって最後まで突っ走り、結果、仕事に大支障をきたしてしまった……とゆーくらい、とにかく内容が面白い!
 まず最初に、それを強調しておきたいと思います。
 具体的にどういった内容の本かと言いますと、副題にもあるように、YouTubeで見られる種々雑多な映像の紹介を通じて、では、そういったものから何が見えるか、ということを著者が思索探求していき、それがインターネット時代におけるメディア論や、日本と欧米の比較文化論、アートやパフォーマンスの表現論、などなど、様々かつ刺激的な論考が述べられる本です。
 で、それがめっぽう面白い。
 基本的に語り口調のせいもあって、ミクロから始まりマクロへと至る著者の論考が、その移行プロセスそのままに、まるで共通体験をしているようにダイレクトに頭に入ってくる。しかも、ちっとも堅苦しくないどころか、逆にユーモア満載、しかも思考の展開プロセスはスリリングですらある(だって耳クソの話がメディア論に繋がったりするんだもの!)ので、読んでいてホント、面白くて、途中でヤメられなくなっちゃう。
 そんな具合で、著者の人並み外れた好奇心と探求心もあって、本の内容も実に多層的です。
 前述したような、メディア論や比較文化論といった要素もあるんですが、例えば、インターネット時代に対応した思考方法の転換を説く指南書的な側面もありますし、或いは、インターネット時代のメディアに適合した情報発信方法のHOW TO書的な側面もある。ビジネス書的に読んでも、おそらくヒントがいっぱいあるんじゃないだろうか?
 より有効に楽しくインターネットと付き合う方法も学べますし、特に、受動的にそれらを消費するだけではなく、ホームページやブログ等を使って情報や表現を発信したい人なら、この本から得るものは沢山あると思います。あと、作家さんや編集者さんだったら「判断の主体」の章は必読!
 私自身、これまで考えてきたこととか、これからやりたいと思っていることについての、方法論や思考法的な意味での解答やヒントがいっぱい得られました。
 そんなこんなで、お世辞抜きで激オススメの一冊。
 いや〜、思考する楽しさを満喫しました!
 松沢さん、スゴい!
 出版社による本の紹介ページはこちら
 松沢呉一さんのブログはこちら

『シュマリ』のホモソーシャル性とホモセクシュアル性

シュマリ 1 (手塚治虫文庫全集 BT 25)シュマリ 2 (手塚治虫文庫全集 BT 26)
 手塚治虫文庫全集で『シュマリ』が出ていたので、久々に読みたくなって購入。例によって、私の持っていた本(小学館文庫版)は、実家に置いてあって手元にはないもんで。
 で、およそ20年ぶりくらいに再読したら、中盤で描かれるシュマリと人斬り十兵衛の関係性に、やけにドキドキしちゃったりして。
 というのも、基本的にこの二人の関係は、あくまでも「男同士の固い友情」、つまりホモソーシャル的なものなんですが、今回再読したら、そこに、ホモソーシャルからホモセクシュアルへと揺らぐ、微妙な「危うさ」のようなものを感じてしまっだのだ。
 加えてこの十兵衛というキャラが、ヒゲ面の中年男だし、腕や足にはしっかり毛も生えているし……まあこれは手塚マンガの常で、コマによってあったりなかったりするんですけど(笑)、内面的にも、過去を捨てた寡黙で一本気な男、しかもめっぽう腕も立つ、という、ツボのド真ん中を付いてくるタイプで、オマケにしょっちゅう、褌一本の裸になるもんだから、なおさらドキドキしたりニヤニヤしたり(笑)。

 具体的に、どーゆートコロにドキドキしたかというと、シュマリと十兵衛は、札幌の集治監(監獄)で出会うんですが、最初はフツーに、互いにタダモノならぬ気配を感じて牽制し合うような、いかにも「男と男」の関係なんですな。
 ところが、とある事件をきっかけに、十兵衛はシュマリに一目置く……というか、その男気に惚れて、シュマリが炭坑に移送されると、自分も一緒についていくことを望む。
 で、いざ炭坑に移ると、二人は起居を共にするようになるんですが、ここでの十兵衛は、シュマリのためにたすき掛けで料理は作るわ、針仕事はするわ、弁当のオカズに気を配るわ、あまつさえ、食卓で物価の高さに愚痴をこぼしたり、厨房で後かたづけをしながら情歌めいた都々逸を口ずさんだり……と、まるでシュマリの女房のように振る舞うわけですよ。
 はぐれ者のいかつい野郎どもが、こうして二人身を寄せ合って暮らすというのは、それだけでも私的には、かなり「萌え」なシチュエーションなわけで(笑)。
 では、どこが前述の「危うさ」に通じるかというと、基本的に、「男が男に(精神的に)惚れる」という、ホモソーシャル的なリレーションシップとは、これは、二者が互いに相手を「オス同士」だと、認め合っていることが前提となるわけですよ。
 ところが、この場合の十兵衛は、シュマリの中に、自分の「オスらしさ」を越える「男性性」を見て、共に生きたいと願った結果、自らシュマリの女房役を買ってでている。つまり、「対等のオス同士」だという関係は、この段階で既に崩れているんですな。

 そこでちょっと、十兵衛がシュマリの男気に惚れた「事件」を、改めて振り返ってみると、未読の方のお楽しみを削がないように詳細は省きますが、実はこの事件は、「男根の切断」で始まり「睾丸の粉砕」で終わっている。
 となると、いささか強引ではありますが、この一連の流れを構造的に整理して考えると、以下のような構造が浮かびあがってくる。
 まず、オスだけの社会で、あるオスAが自分の強さを誇示するために、他の弱いオスを力によって去勢する。
 そこに、もっと強いオスBが現れて、オスAはオスBに負けて去勢されてしまう。
 それを見ていたオスCが、オスBの中に自分を越えるオスらしさを認め、そこに惚れ込む。
 そして、オスBが群れを離れる際、行動を共にすることを望んだオスCは、自らに状況的な去勢を施す……つまりジェンダー・ロール上でフェミナイズすることによって、オスBと「つがい」の関係になろうとする。
 どうです、こう書くと、かなり「危うい」感じでしょう(笑)。

 まあ、深読みのし過ぎだと思われるのは、重々承知のうえではあります。
 しかし、実際に十兵衛が、炭坑に移送されるシュマリについていきたいと望む場面では、彼は「道行き」なんていう、男女の駆け落ちや心中行の意味がある言葉を使っていたりするんで、こりゃ深読みもしたくなるってもんです。
 そして、もっと後になって、十兵衛の昔馴染みだったらしい「なつめ」という女が出てくると、こういった「危うさ」が、もっと深まってくるんですな。
 なつめは、十兵衛を慕って追ってきたんですが、それを十兵衛は「そんな女は知らない」と突っぱねる。そんな十兵衛に対して、シュマリはそれとなく「その女と一緒に行け」、つまり、自分ではなくその女と「つがい」になれと勧める。すると十兵衛は、こう答える。

見損なっちゃ
いけねえ
おれはおまえと
死ぬまで離れんと
決めたんだ
おれにとっちゃ
おまえさんしか
頭にないんだよ

 という感じで、こうなるともう、恋愛感情による三角関係の様相と、構造的には同じなわけです。
 もちろん全体を通じて、あくまでも「男と男のあつい友情」という枠は、外見的には崩れてはいないんですけれど、どうも私には、このシーンが「ホモソーシャルという分厚い楯の隙間から、一瞬、秘められたホモセクシュアル的な情念が噴出した瞬間」のように見えてしまう。

 こんな感じで読み解いて(或いは意図的に誤読して)いくと、まだまだ他にも気になる要素が出てくる。
 例えば、なつめというキャラは、初登場時に「男装」しているんですな。
 まあ、こういった異性装というのは、手塚作品では定番のネタなので、それほど特別視することではないんですが、しかし、十兵衛が以前関係を持っていた「女」が、こういった「男装」が可能な、つまり、性差にアンドロギュヌス的な「曖昧さ」を持つキャラクターだということは確かなわけで。
 また、この場にはもう一人、オス的な獣欲の塊のような、弥十という男(これ、音が「野獣」と同じなあたりが、いかにも手塚作品っぽい)が居合わせている。
 弥十は、なつめが女であることに気付き、オスとしての欲望の手を伸ばす。それを感じたなつめは、十兵衛に庇護を求める眼差しを向けるんですが、十兵衛は全くそれに気付かない。この場面のみならず、十兵衛が女に対して、何らかのオス的な興味を示すシーンは、全体を通して皆無なんですな。
 更にもっと言うと、十兵衛が捨てた過去の中にも、男色や衆道といったものに結びつけることが可能な要素があったりする。
 とはいえ、この件に関しては、読者の知識次第で、そういう深読みも可能になるというだけで、マンガの中でそういった部分に関する言及があるわけではないですし、前述した知識というのも、一般的というよりは、かなり偏向したものだとは思いますが。
 まあ、こんなことを考えていると、どんどん「ゲイ的な興味」から「やおい的な妄想」になってしまいそうなので、ここいらへんでヤメにしておきましょう(笑)。

 そんなこんなで、もともと『シュマリ』という作品は好きだったし、十兵衛だけではなく、お峯さんとかポン・ションとか、好きキャラもいっぱいいたんですけど、今回の久々の再読では、やっぱりこの十兵衛が絡む第11章から第23章までが、特に印象に残りました。
 でも不思議なことに、最初に読んだときも……これは確か高校生の頃だから、ひゃ〜30年前だ(笑)、それから何度か再読したときも、十兵衛とシュマリの関係性にジーンときたり感動した記憶はあるけれど、こういう感じでドキドキしたっつー記憶は、全くなかったりします。
 ひょっとしたら、歳くってプラトニック・ラブに憧れるようになったのかしらん(笑)。それとも、やおい脳が進化しちゃったのかも(笑)。

つれづれ

 両親の金婚式のお祝いで、久々に実家へ帰省。とはいえ、私は東京在住、実家は神奈川なので、帰省といっても超短距離なんですが。
 母と雑談していたら、先日レヴィ=ストロースが100歳で亡くなったという話題になり、私が「死んだことより、まだ生きていたことにビックリした」と言ったら、母も同様で「もっとずっと昔の人だと思ってた」そうな。同じように感じられた方、けっこういらっしゃるのでは。
 とはいえ私は、その名前と『悲しき熱帯』の書名を知っているだけで、実際には読んだことがない。で、家にあるかと尋ねたところ、あるとのこと。「もう読まないから、持っていっていいよ」と言われたので、ありがたくいただいてきました。
 でも、ハードカバーの上下巻だし、ムズカシソウだし、読了できるか、ちょっと自信なし(笑)。文化人類学には興味があるけど、現代思想とかはサッパリだしなぁ。親にも「けっこう手強いよ」と脅されてしまった(笑)。

 別の休日、天気が良かったので、散歩がてら清澄庭園へ。
 紅葉が見られるかと思ってたけど、赤くなっていたのは一本だけ。想像していたよりも狭かったし、けっこう人出も多かったし、背景に高層ビルも見えるし……と、日本庭園的な滋味はあまり満喫できず。全国から集めたとかいう名石の数々も、ちょいとスペースに対して数が多すぎる感じで、何だか成金趣味に見えちゃったなぁ。
 とはいえ、池の周りをぐるりと散歩するのは気持ちよくて、しかもその池にカモやらカメやらコイやらがウジャウジャいるので、ついつい庭の風情よりも、そっちの生き物たちに目が釘付けに(笑)。
 そんなわけで、写真はそんなカモとカメとコイの三位一体図。略してKKK(違う)。三種類同時に1フレームに収まるように、シャッターチャンスを狙うのが、けっこう難しかったです(笑)。

 最近買ったマンガ本。

芋虫 (BEAM COMIX) 『芋虫』丸尾末広/江戸川乱歩

 何てったって、乱歩の『芋虫』といえば、私自身も大きく影響された小説だし(で、『闇の中の軍鶏』とか『だるま憲兵』を描いた)、丸尾末広さんのマンガと乱歩といえば、昔の短編でも『芋虫』ネタを扱ったものがあって大好きだったし(『薔薇色ノ怪物』とかあそこいらへんの初期の短編集で読んだんだけど、手元に本がないので、タイトルや収録単行本が判らず)、前の『パノラマ島綺譚』もホント素晴らしかったから、大いに期待して購入しました。
 その期待は裏切られず、やはりすごい作品だった。当然のことながら、『パノラマ……』の時の何かを突き抜けたような絢爛豪華さとは異なり、今回は薄暗く閉じた世界で繰り広げられる性的でグロテスクな美の饗宴なので、もう私のハートはますます鷲掴みに。
 毎日毎日、繰り返し飽きもせず眺めております。

 最近見たDVD。

ロード・オブ・ウォリアーズ [DVD] ロード・オブ・ウォリアーズ(2006)モンス・モーリンド/ビョルン・スタイン
“Snapphanar” (2006) Måns Mårlind / Björn Stein

 例によって酷い邦題には閉口しますが、17世紀、スカンジナビア半島南端にあるスコーネ地方の所有権を巡って、デンマークとフィンランドが戦った「スコーネ戦争」を描いた史劇です。スウェーデン/リトアニア/デンマーク/フィンランド/ノルウェー合作のテレビ映画。
 北欧史なんて何も知らないので、当然このスコーネ戦争も初耳。加えて映画の主人公たちが、デンマーク軍でもフィンランド軍でもなく、その時点ではフィンランドに属しながらも被差別下にあるスコーネ地方で、自由を求めてデンマーク軍に加わっている義勇軍なので、パワーバランス的にもちとヤヤコシクて、最初のうちはキャラクター配置を掴むのがちょっと難しかったりしましたが、いったん乗ってしまえば後は快調、波瀾万丈の起伏に富んだストーリーをたっぷり楽しめます。
 内容的には、娯楽活劇とシビアな歴史劇の折半といった感じで、ちょいとそこいらへんが上手く噛み合っていない感はありますが(IMDbを見ると、どうやらこのDVDはオリジナルより14分短い短縮版のようなので、そのせいもあるのかも)、キャラクター・ドラマとしては個々の登場人物が魅力的だし、それを上手く生かしたグッとくるシーンも多々あるので、見ている間、2時間40分という長さは全く感じさせませんでした。
 ただ、本格的な歴史劇を期待してしまうと、フォーカスが施政者ではなく市井の人々なので、国家間のドラマ描写が少なかったり、いささか処理が安易だったりするのが物足りなくはあります。
 映像的には、ゲリラ戦的な手法のスコーネ義勇軍がメインなので、大規模な戦闘シーンはないせいもあり、物量感やスケール感はそれほどでもありませんが、いかにも寒々しい北欧の風景とか、貧しい農村とか城塞といったセット(後者は本物かも)とかは、ちゃんと必要充分以上の説得力あって佳良です。
 そんなこんなで、まあ何といっても稀少な題材ですし、モノガタリ自体はなかなか面白いので、コスチュームものがお好きだったら見て損はないです。
 あ、例によって責め場もあり。上半身裸にされた主人公が、鎖で両腕を左右に引っ張られ、見物人に囲まれて背中をフロッギング。雰囲気はけっこういいです。
 でも、主人公がマッチョではなく、どっちかというと優男なのが、私個人にとってはマイナス・ポイントだったり(笑)。ヒゲはあるけど、顔立ち自体はあんまタイプじゃないし(笑)。

つれづれ

 最近聴いているCD。
 ここんところ、ちょっとクラシックづいています。

ピエルネ:シダリーズと牧羊神、ハープ小協奏曲他(再プレス) ガブリエル・ピエルネ『シダリーズと牧羊神、他』
マルティノン/フランス国立放送管弦楽団

 初めて聴く作曲家で、フランス近代の人。
『シダリーズと牧羊神』が、瀟洒で楽しくて実にヨロシイ。特に、第一曲「牧神たちの学校(小牧神の入場)」の楽しさといったら!
 全体的に、印象派がちょっとロマン派に回帰したような感じなので、何となくフランスつながりで、ドリーブとドビュッシーを足して二で割ったみたいだな〜、なんて思ったり。

レブエルタス作品集 シルベストレ・レブエルタス『センセマヤ、他』
サロネン/ロスアンジェルス・フィルハーモニック

 これも初めて聴く作曲家で、20世紀メキシコの人。
 土俗的なダイナミズムを感じる『センセマヤ』、ひねくれたマリアッチみたいな『オチョ・ポル・ラディオ』、などなど、民族性タップリで面白い曲多し。
 特に、組曲形式の『マヤ族の夜』が、雄大で荘厳な第一曲「マヤ族の夜」、軽妙で楽しい第二曲「ハラナスの夜」、ロマンティックで美麗な第三曲「ユカタンの夜」、ドラマティックで土俗的な第四曲「エンカミィエントの夜」など、どれもツボを突かれまくり。
『ガルシア・ロルカへの讃歌』も、前にヒナステラを聴いたときもそうだったけど、これまたラテン版ストラヴィンスキーみたいで面白い。
 最近いただいた本。
 ポット出版さんからいただきました。

二人で生きる技術─幸せになるためのパートナーシップ 二人で生きる技術─幸せになるためのパートナーシップ
大塚隆史

 日本におけるオープンリー・ゲイの表現者としての大先輩、大塚隆史さんの最新著書。
 大塚さんが長年取り組んでおられる、恋愛の次段階としての「パートナーシップ」を、いかに育み保持していくかといった命題を、御自身の波瀾万丈のライフ・ヒストリーも交えて、平易な文章で論考されておられます。
 タイトルに「技術」とあるように、信頼のおける人間関係を築いていくための、ある種の指南書的な側面もあるので、そういったことで悩んだことがある人であれば、ゲイだろうとノンケだろうと、この本から何かヒントを得ることができるかも知れません。

つれづれ

 タコシェの中山さんからフランス土産で、毎年発売されているフランスのラグビー選手のヌード・カレンダー、“Dieux Du Stade”の2010年版を戴きました。このブログでも以前に、SMっぽかった2008年版をここで紹介していますが、今回でもう10周年だそうな。
 2010年版のカメラマンは、トニー・デュラン(Tony Duran)という人。コマーシャル・アート全般にイマイチ興味を失ってから久しい私には、ちょっと聞き覚えのない名前だけど、ファッション・フォトグラファーとしては有名なのかも。今度、現役のアート・ディレクターやってる友人に聞いてみよう(笑)。
 写真の方は、極めて口当たりの良いピンナップ系。あまり、これといった特徴は感じられないけど、逆にクセやアクもないので、カレンダーとして壁に掛けておくには、丁度いい内容かも。ひたすら、美しい筋肉を身に纏ったスポーツ選手の、セクシーでキレイなメールヌード写真のオンパレード、といったカンジです。
 ソロやらデュオやらトリオやら、凝ったポーズやら変わったシチュエーションやらもありますが、個人的に最も目を惹かれたのは、ここいらへんの「シンプルなメールヌード+ラグビーボールだけ」というシリーズ。男の裸ってのは、何もせずただそこに在るだけで、それだけで充分美しいもんであります。
 ああ、それと今回は、四つ折りのポスターもオマケで付いてました。ただでさえデカいカレンダーなので、ポスターを拡げるとかなりの迫力。
 日本での入手先は、残念ながらちょっと判らず。
 現在発売中の雑誌『映画秘宝』12月号の、大西祥平さんの連載コーナーで、拙著『髭と肉体』を紹介していただきました。ありがとうございま〜す。
 同誌に載っている大西さんのもう一つの連載「評伝・小池一夫伝説 Returns」も、毎回毎回読むのが楽しみなんですけど、え〜、私まさに、『実験人形ダミー・オスカー』って、絵やシーンは良く覚えているけど、んじゃいったいどーゆー話だったのかが判らない……ってなパターンです(笑)。とゆーわけで、来月の後編が楽しみ!

映画秘宝 2009年 12月号 [雑誌] 映画秘宝 2009年 12月号 [雑誌]
価格:¥ 1,050(税込)
発売日:2009-10-21

 そう言えば、この『ダミー・オスカー』が連載されていた頃の『GORO』に、確か西村寿行の『去りなんいざ狂人の国を』が連載されていたんじゃなかったっけか。オンナノコのヌード写真やフツーのエッチ記事はそっちのけで、この小説でコーフンしまくった記憶があって、しかもそれが西村寿行との初邂逅だったような気が。
 寿行センセなくしては今の田亀源五郎はいない、ってなくらい、私にとっては、セクシュアルな意味でトラウマ級の作家さんなので、この『去りなん…』も、ものごっつうオカズにさせていただきました。
 特に後半の乱痴気パーティーのシーンでの、「マフィアのボスを全裸にして、肛門にローソクを立てて人間燭台にして辱める」とか、「捕らえた刑事二人(だっけか?)に、相互ホモセックスを強要する」シーンなんか、未だに思い出すだけでムラムラくる(笑)。

去りなんいざ狂人の国を (角川文庫)
価格:¥ 652(税込)
発売日:1981-01

 デアゴスティーニの『三代怪獣 地球最大の決戦』購入。
 例によって、隣の相棒の「この人は、往年の大スターだよ」とか「この人は、東映時代劇の悪役ばっか演ってたんだよ」とか「この人は、国策映画で銃後の母を良く演っていたんだよ」とかいったオーディオ・コメンタリー付きで鑑賞(笑)。
 ガキの頃は、とにかく特撮と怪獣プロレスに夢中だったけど、改めて見ると、テレビのチャンネルを変えるために、夏木陽介の身体を跨ぐ(ってか覆い被さる)星由里子……とかゆー、些細な日常リアル演出が良いな〜、なんて感じたりして。
 二号続けて買っちゃったけど、次回の『海底軍艦』は、既にDVDを購入済みなのでスルー。
 いつものようにタバコをカートンで買ったら、こんな箱で渡されてビックリ(笑)。