個展〜2010・東京」カテゴリーアーカイブ

個展『WORKS』のお土産について

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 今回の個展では、入場の「お土産」として、この個展用に制作したエクス・リブリス(蔵書票)を用意しました。
 上の写真がそれなんですが、ご覧のように図柄は三種類あります。いちおう「比較的ソフト」「エロ的にややハード」「モロにどエロ」としたつもりでして(笑)、三つのうち一つ、お好みのものを一つ選んでお持ち帰りください。

 一番上/モロにどエロな『野晒し刑』(フランスで発売された限定エスタンプ『七人の侍』から)は、茶色いクラフト紙にスミ一色刷り。
 体毛などの細かい線が、エッチングのようにクッキリ出るように、筆によるオリジナルのドローイングを、Illustratorを使ってパスに変換しています。
 左下/比較的ソフトな『ウィルトゥース』は、暖かい風合いのあるケナフ紙にプリントされています。
 キャラクターはもちろん、ガイウスとクレスケンス。フランス語版単行本用の図柄を再構成したもので、BL系好きの方にオススメかも。
 右下/エロ的にややハードな『侍と河童』(これも『七人の侍』から)は、光沢のある長い繊維が紙の表面にランダムに散っているのが特徴的な、大札紙っぽい和紙様の名刺用紙を使ってみました。
 画面中央上部には、篆文で「蔵書票」の三文字が入っています。

 画廊の受付の方に伺ったところ、『野晒し刑』が一番人気、そこを『侍と河童』が追い上げている模様(笑)。
 因みに、エクス・リブリス(蔵書票)とは何ぞやと申しますと、「この本は○○の所蔵也」ということを証すために、本の見返し等に貼る小さな紙片のことです。日本における「蔵書印」の、ヨーロッパ版といったところ。
 その起源は15世紀頃まで遡ることができるそうですが、木版による素朴なものから、エングレービングによる精巧なもの、美術史上の巨匠の手によるものなど、歴史も種類も豊富。エロティック・アート的な文脈で言うと、フランツ・フォン・バイロスのものなんかが有名。
 というわけで、正規の使い方としては、どこかに自分のサインを書くなり判子を押すなりして、それを自分の所蔵書(田亀源五郎の単行本なんかがベスト・マッチングかとw)の見返しに、ペタリと貼るわけでありますが、もちろんこのまま本には貼らずにとっておいたり、ミニフレームに入れて卓上や壁に飾ったりしてもOK。

個展3日目、写真レポート

 記念写真シリーズ、3日目です。

 ゲイ小説や漫画原作なども色々書かれている小説家、城平海さん。城平ちゃんとも、「ジーメン」創刊時からのお付き合い。木村べん先生の作品管理もなさっているので、『日本のゲイ・エロティック・アート』の時にもお世話になってます。
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 イラストレーター、KeiCHANG。最近は一般のお仕事ばかりで、ゲイ系の絵はごぶさたみたいだけど、けいちゃんのカッコかわいいゲイ絵は好きなので、また描いて欲しいです。
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 アーティストで文筆家でバーのマスター(ママ?)で80年代から日本のゲイ文化を支えてきた立役者でもある、大塚隆史大先輩。
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 私設美術館「ゲイ・アートの家」の、荻崎正広さん。「ゲイ・アートの家」は日本ではおそらく唯一の、新旧様々な日本のゲイ・アートを常設で見られる場所です。
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 マルプデザインの、え〜と、え〜と、お名前なんだっけ…清水さんだったけ…間違えていたらゴメンナサイ! ゲイ業界とは全く関係のない会社でありながら、前に別の展覧会でお仕事を御一緒したのを契機に、今回の個展に関してもブログ等でプッシュしていただき、ありがたい限りであります。
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 BLアンソロ「肉体派」編集の、Sさん。実は初日にいらしていただいていたんですが、写真をアップして良いかどうか伺うのを忘れてしまい、ご紹介が遅れてしまいました。顔出しNGということでしたので、拙作『ウィルトゥース』のクレスケンスの顔をペタリ(笑)。というのも、同単行本の自作解説でも書いているように、同作が生まれたのも、不本意な中断というアクシデントを経ながら、最後は無事完結に完結できたのも、ひとえにこの方のおかげなのです。いわば、クレスケンスの「おかあさん」かも?(笑)
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 大学の同級生で、現在は「office h+」のアートディレクター・デザイナー・イラストレーターの、原田廉太郎さん。廉ちゃんとは大学時代ホントいつもつるんでいて(あ、ノンケよ、念のため)、一緒にヘンなサークル作ったり、互いの家に遊びに行ったりしてた仲(笑)。
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 廉ちゃんからは、最近のイラスト仕事のポストカードを貰ったので、せっかくだからご紹介。見かけによらず(笑)こんなにキュートでポップな絵!
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 それともう一つ、ライターのよしひろまさみちさんからも、新たにお花をいただいたんですが、うっかりして写真を撮るのを忘れてしまいました……。今度また改めてご紹介します。

個展&トークショー最新情報もろもろ+写真レポート

[8月15日(日)も営業決定!]
 当初の予定やプレスリリースでは、ヴァニラ画廊の通常営業形態に併せて、日曜は休みとアナウンスしていましたが、今回の展示に関しては日曜も画廊を開けることが、急遽決定しました。
 というわけで、15日の日曜日も画廊は開いています。ただし営業時間は、12:00〜17:00と平日よりクローズ時間が早くなりますので、ご注意ください。
 自分は15日しか時間が取れないので、個展を見に行くの諦めていたという方、もしいらっしゃいましたら、この機会に是非お越しください。

[トークショーに関するご注意]
 14日(土)開催のトークショーですが、事前予約等はなく、入場は当日の先着順となるそうです。
 椅子席以外に立ち見スペースも用意して、できるだけ入場可能人員を確保する予定ではありますが、いかんせん会場がスペースに限りのある画廊ですので、満員になってしまった場合は、それ以上のご入場はお断りさせていただく可能性があります。確実にご覧になりたいという方は、早めにお越しください。
 また、当日、画廊は12:00から開いていますが、トークショーの設営準備のため、16:10頃にいったん閉めさせていただきます。トークショーを見る予定はなく、展示だけご覧になりたいという方、また、先にゆっくり展示を見てから、トークショーも見るつもりだという方は、16:10以降は会場に入れなくなりますので、ご来場の時間にご注意ください。
 私自身は、当日14:0013:00頃に展示会場に入り、しばらくは画廊にいる予定ですが、15:30頃にトークショーの打ち合わせで席を外してしまいます。それ以降は、トークショー終了時までフリーになる時間がありませんので、ご了解ください。
 トークショーの終了後は、そのまま会場の展示を、営業終了時間までご覧いただけますし、私自身もそのまま会場に留まります。ただ、それがどのくらいの時間がとれるのか、また会場の混雑具合などは、ちょっと当日その場にならないと判らないので、ご了承ください。

[11日の会場写真レポート]
 本日も新たにお祝いのお花をいただきましたので、御礼を兼ねてご披露いたします。どうもありがとうございます!

 AVメーカー、ナチュラル・ハイ会長のとっちんさん&AV女優・プロデューサー・ライターの葵マリーさんから。
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 声優の鈴木安理さんから。
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 続いて、二日目に会場で会えた友人関係との記念写真。
 前回書き忘れましたが、記念写真は全て「どの絵が一番好き?」と聞いて、選んで貰った作品の前で一緒に写真を撮る……という方式をとっています(笑)。

 かつて雑誌「ジーメン」で一緒にマンガを描いていた、巽大悟くん。現在は休筆中ですが、以前の作品をまとめた単行本『ただ今工事中!』が発売中。描くマンガも本人も野郎系。しかしこうやって一緒に並ぶと、二人とも顔のせいか着ている服の柄のせいか、何だか温泉旅行に行ったヤクザの記念写真のような……(笑)。
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 やはり「ジーメン」時代の戦友、デザイナーのケースケ(呼び捨てゴメン)。私の単行本『獲物』『銀の華』『PRIDE』『天守に棲む鬼/軍次』の、カバー・デザインをしてくれた人。『銀の華』だけは自分でダミー・イメージを作って「こんな感じで」とお願いした記憶があるけれど、他は全部「お任せ!」って丸投げにできたくらい、信頼できるデザイナーさん。
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 これまた「ジーメン」時代の戦友、ビデオ担当のまれっと(またまた呼び捨てゴメン)。当時私は、まれを見るとついついからかいたくなっちゃって、今思うと、けっこう無神経に傷つけてたこともあったんじゃないかと、ちと反省しております。
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 AV女優・プロデューサー・ライターの、葵マリーさん。マリーさんとは、つい先日も「バディ」の特集用鼎談でお会いしたばかり。今回は、お花の他にクマのぬいぐるみもいただきました(笑)。
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 AVメーカー、ナチュラル・ハイ会長の、とっちんさん。これまた「バディ」の鼎談でお会いしたばかりだったり。今日はマリーさんの後から花を抱えて入ってきたから、一瞬花屋さんかと思っちゃいました(笑)。
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個展初日、無事終了しました

 昨日からスタートの田亀源五郎個展「WORKS」、初日が無事終了しました。
 開場時間を過ぎてまもなく、最初のお客様がいらして以来、クローズの時間が過ぎるまで、会場内にお客様がいらっしゃらない時間は全くのゼロ。本当に有り難い限りであります。ご来場くださった皆様、改めてありがとうございました。

 今回の個展は入場料があることもあり、出来るだけコンテンツをお楽しみいただけるように、壁面だけでも40点の作品を展示しております。
 デビュー間もない頃「さぶ」誌に掲載されたものから始め、知っている人は知っている『嬲り者』連載完結時に記念で自主製作したイラスト集の原画から、「ジーメン」表紙絵や同誌掲載の『淫画シリーズ』や『朱金昭』再録連載の挿絵、珍しいところでは「薔薇族」で連載した『Bear’s D.N.A』シリーズからの作品まで。
 また壁面展示とは別に、テーブルにクリアファイルを6冊ほど用意して、そちらの方でも200点以上の作品を閲覧できるようにしてあります。
 椅子も用意してありますので、『銀の華』や『君よ知るや南の獄』などマンガの原画、イラスト用の下絵(うち何点かは完成品を壁面展示で見ることができます)、フランスで制作されたエスタンプ用の白描(未着彩の毛筆による線描)、徒然に描いたスケッチなどの他に、『外道の家』単行本カバーイラスト用の下絵と白描を見比べたり、『GOKU』こと『君よ知るや南の獄』仏語版単行本のカバーイラストの原画などを、ゆっくり座ってご覧いただけます。

 さて、お祝いのお花をいくつかいただいたので、せっかくなので画像付きでご披露しませう。

 まず、傑作ゲイマンガ『ミルク』でお馴染み、現在は「バディ」で『下宿のお兄さん』を連載中のマンガ家、野原くろ先生と、ゲイ雑誌やクラブイベントのフライヤー、バンド「体育cuts」のCDジャケなどでお馴染みのイラストレーター、KeiCHANG先生からいただいたお花。
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 マンガ家で、現在『あおばチャンネル』を「バディ」で連載中の、犬義先生。
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 ゲイ雑誌「バディ」編集部さん。
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 BLマンガアンソロジー「肉体派」編集部さんと、長年の友人R(♀)。Rは。花屋さんにこのフライヤーを持参して、「この絵のイメージでアレンジメントお願いします」と頼んだそうで……いつもながらいい度胸だわぁ(笑)。
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 ゲイショップ「BIG GYM」さん。
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 次に、初日に来てくれたお友達関係もちょっとご紹介。

 まずは「さぶ」時代からの盟友、高畠次郎アニキ。じろちゃんと会うのは、下手したら20年ぶりくらいかも。顔出しNG、大きめに修正いれてくれろとのことだったので、リクエスト通りにしたら、何だか不気味なことに……(笑)。
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 初期の「バディ」や「ジーメン」で一緒に頑張っていた、上条毬男くん。マリオちゃんと会うのも、すっごい久しぶり。これまたリクエスト通りに修正入れたら、顔と身体の向きが反対で不気味な結果に(笑)。
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 このブログでも、個展やグループ展などをご紹介している、画家の奥津直道さん。
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 非ゲイ関係で、最近twitterを通じて知己を得た、写真家の松代守弘さん。
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 フランスのジャーナリスト、アニエス・ジアール。アニエスはフランスの個展では毎回オープニングに来てくれているけれど、今回はちょうど日本に長期滞在中だったので、今のところ私の個展のオープニングをコンプリートしている唯一の人物かも(笑)。
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 九段下にある成山画廊の、成山明光さん。拙著『日本のゲイ・エロティック・アート』の編纂時から始まり、色々とお世話になっています。
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 Gold Fingerのちがちゃん。ちがとはホント長〜い付き合い。お互いにまだ若い頃は、一緒に夜遊びしたあとタクシー代を節約しようと、終電後の明け方に乃木坂から渋谷まで歩いたりしました(笑)。
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 最後に嬉しいサプライズ、金子國義先生。もちろん私は初めてお会いしたんですが……もう緊張して、ロクにお話しもできず(笑)。
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 そんなこんなで個展は無事スタートしました。
 皆様、どうかお気軽にお立ち寄りくださいませ!

個展、いよいよ明日が初日です

 ここでお知らせした、銀座ヴァニラ画廊での「田亀源五郎個展 WORKS」、いよいよ明日からスタートです。
 昨日、無事搬入も済ませて、今日は事務的なアレコレを片付けながら、明日の初日に備えるのみ。
 初日は終日会場にいる予定なので、ウィークデイではありますが、お時間のある方は、ぜひオープニングにお越しください。その他の日に関しては、随時twiterで「今日は行きます」とか「今います」とかお知らせする予定なので、御参考に。
 では、明日から二週間、皆様のお越しを心からお待ちしております。

ちょっと宣伝、8月9日(月)から、銀座で個展をやります

KotenDMa
 8月9日(月)から、銀座のヴァニラ画廊で個展をします。
 日本国内では、以前小規模な原画展などは何回か行っていますが、本格的な個展をするのは初めて。
 ここのところ猛暑続きで、お出かけも億劫でしょうが、お時間がございましたら、ぜひお出でかけください。
「さぶ」時代の初期作品から出来たてほやほやの新作まで、幅拾いラインナップを揃えてお待ちしております。……夏場に見るには、いささか暑苦しい絵が多いとは思いますけど(笑)。
 また、14日(土)にはトークイベントもありますので、よろしかったらそちらもどうぞ。

田亀源五郎個展「WORKS」
己の感じる男のエロティシズム、フェティシズム、サドマゾヒズムをテーマに、20年以上活躍してきたゲイ作家・田亀源五郎による、日本国内では初となる本格個展。初期作品から最新作まで一挙に展示。既に海外からも高い評価を受けている、パワフルなゲイ・エロスの世界をお愉しみください。
2010年8月9日(月)〜8月21日(土)
入場料/500円・お土産(今回の個展用に制作したオリジナルのエクス・リブリス[Ex Libris 蔵書票]になります)付き
<会場>
ヴァニラ画廊
104-0061 東京都中央区銀座6-10-10 第二蒲田ビル4階
電話/03-5568-1233
http://www.vanilla-gallery.com/
<営業時間>
12:00〜19:00(平日)
12:00〜17:00(土・祝日)
日曜のみ定休
急遽、日曜も営業していただけることになりました!
というわけで、8月15日(日)は12:00〜17:00の営業となります。
<特別トークイベント>
8月14日(土)17:00〜
入場料1,500円
「ゲイアートシーンの現在と未来」×「男と男のエロス」
ゲスト/ポット出版社長 沢辺均・AVライター 雨宮まみ
<田亀源五郎プロフィール>
1964年生まれ。多摩美術大学在学中、ゲイ雑誌や耽美雑誌に別名義による作品を発表しつつ、卒業後の1986年にゲイ雑誌「さぶ」で本格デビュー。以降アート・ディレクターをしながら、マンガ、イラストレーション、小説等を発表、1994年からは専業作家となる。マンガ単行本多数。アーティストとしても、主に海外で個展や企画展などの開催多数。また、過去の日本のゲイ・アートの研究にも取り組んでおり、編纂画集の出版や企画展なども開催。
http://www.tagame.org